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逮捕状が出たのは中東のレバノンに逃亡した日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン容疑者(65)です。

東京地検特捜部によりますとゴーン元会長は保釈中で海外渡航が禁止されていた先月29日の午後11時ごろ出国審査を受けずに関西空港からトルコに向かうプライベートジェットに乗り込み不正に出国したとして出入国管理法違反の疑いが持たれています。

また特捜部は、元会長の逃亡に協力したとしてマイケル・テイラー容疑者(59)とジョージ・ザイエク容疑者(60)、ピーター・テイラー容疑者(26)のアメリカ人3人についても犯人隠避などの疑いで逮捕状を取りました。

関係者によりますとゴーン元会長は先月29日に東京 港区の高級ホテルで3人と合流し、このうちマイケル・テイラー容疑者とザイエク容疑者の2人とともに新幹線で大阪に向かったということです。

そして2人は関西空港近くのホテルで大型のケースの中にゴーン元会長を隠し、プライベートジェットに運び込む手口で逃亡を手助けした疑いがあるということです。

マイケル・テイラー容疑者はアメリカ軍の特殊部隊、「グリーンベレー」の元隊員で民間の軍事会社と契約していた2009年にはアフガニスタンで拉致されたアメリカの有力紙の記者の救出にも関わったと報じられています。

またピーター・テイラー容疑者は、マイケル容疑者の息子とみられ、逃亡前にゴーン元会長と複数回にわたって面会していたほか、ホテルを予約したり元会長の荷物を運ぶなどして逃亡を助けた疑いがあるということです。

特捜部は逃亡の詳しい経緯の解明を進めています。

東京地方検察庁は30日の会見で、新たに犯人隠避などの疑いで逮捕状を取った3人のうち、ピーター・テイラー容疑者が、ゴーン元会長の弁護を務めていた弘中惇一郎弁護士の事務所で元会長と複数回、面会していたとみられることを明らかにしました。

東京地検は29日、ゴーン元会長が逃亡した事件の関係先として、東京 千代田区の弘中弁護士の事務所を捜索し、保釈中の元会長の面会記録を押収しました。

面会記録は保釈の条件として裁判所にも提出されていますが、東京地検の齋藤隆博次席検事は30日の記者会見で、ゴーン元会長が犯人隠避などの疑いで逮捕状が出たピーター・テイラー容疑者と弘中弁護士の事務所で去年7月と8月に合わせて4回、面会した記録が残されていたことを明らかにしました。

また、ゴーン元会長は弘中弁護士の事務所以外でも、先月6日と逃亡前日の先月28日にピーター容疑者と面会し、逃亡当日にはピーター容疑者が確保した都内のホテルの部屋に1人で入室していたということです。

このため東京地検は、ピーター容疑者が前日の面会でゴーン元会長にホテルの鍵を渡すなど逃亡に重要な役割を果たした可能性が高いと説明しています。

ピーター容疑者はアメリカ軍の特殊部隊、「グリーンベレー」の元隊員と報じられているマイケル・テイラー容疑者の息子とみられるということです。

29日の弘中弁護士の事務所の捜索では、ゴーン元会長が使っていたパソコンを押収しようとしましたが、依頼者の秘密を守るために弁護士が法律で認められている権利に基づいて拒否されたため、東京地検は30日に裁判所の権限でパソコンを差し押さえるよう申し立てを行ったということです。

齋藤次席検事は、新たに逮捕状が出た3人がアメリカ国籍であることを明らかにし、今後の捜査については、ICPO=国際刑事警察機構を通じた国際手配や日本とアメリカとの間の犯罪人引き渡し条約に基づく身柄の引き渡し要請などの手続きが一般的に考えられるとしたうえで、関係機関と協力し適切な対応を取りたいと述べました。

保釈中だったゴーン元会長がレバノンに逃亡したことが明らかになったのは去年の大みそかの12月31日。

元会長が「私はいまレバノンにいる」という声明を発表し、東京地方検察庁はその日のうちに裁判所に保釈の取り消しを請求し、認められました。

出入国在留管理庁のデータベースにはゴーン元会長が出国した記録はなく、東京地方検察庁は不正な手段で出国したと判断。

今月2日に、出入国管理法違反の疑いで保釈中の住居を捜索するとともに、保釈が取り消されたことを受けて身柄の拘束を求めて、ICPO=国際刑事警察機構に国際手配を要請しました。

さらに今月7日にはゴーン元会長の妻のキャロル・ナハス容疑者についても、去年4月に裁判所で行われた証人尋問でうその証言をしたとして偽証の疑いで逮捕状を取り、その後、ICPOに国際手配を要請しました。

国際手配によって海外での動きを制限するねらいがあるとみられ、東京地検はキャロル容疑者が事件関係者と口裏合わせをしたり、多額の口止め料を支払ったりして証拠隠滅を図っていた疑いがあることも明らかにしました。

また東京地検は、ゴーン元会長の逃亡について今月5日と9日に2回にわたって異例のコメントを発表。元会長が「基本的な人権の原則に反する」などと日本の司法制度を批判したのに対し「わが国の刑事司法制度を不当におとしめるもので到底受け入れられない。日本で裁判を受けさせるべく関係機関と連携し、できる限りの手段を講じる」などとして、日本の司法制度の正当性を国際世論にアピールしました。

さらに東京地検はゴーン元会長の逃亡事件の関係先として29日、弁護を担当していた弘中惇一郎弁護士の事務所を捜索。ゴーン元会長の保釈中の面会記録を押収しました。

ゴーン元会長は保釈中、弘中弁護士の事務所で多くの時間を過ごしていましたが、面会記録にはゴーン元会長が弘中弁護士の事務所でマイケル・テイラー容疑者の息子とみられるピーター容疑者と複数回、面会したことが記されていたということです。

東京地検は、弘中弁護士の事務所が逃亡の打ち合わせ場所として使われていた可能性があるとみて詳しい経緯の解明を進めています。

これまでの捜査で、ゴーン元会長の逃亡には、アメリカ軍の特殊部隊の元隊員とみられる男など少なくとも3人が関わり、日本の監視体制の甘さを突く、周到に準備された計画を実行していたことが分かってきています。

東京地検特捜部の調べや関係者によりますと、ゴーン元会長は先月29日の午後2時半ごろ、帽子とマスク姿で保釈中の住居だった東京 港区の住宅を1人で出ました。

そして、およそ800メートルほど離れた港区内の高級ホテルで、犯人隠避などの疑いで逮捕状が出た3人と合流したとみられています。

このホテルの部屋は、たびたび日本に入国していたピーター・テイラー容疑者が予約し、あらかじめ港区の住居からゴーン元会長の荷物を運び込んでいたということです。

そしてホテルの部屋で着替えを済ませたゴーン元会長は、3人のうちマイケル・テイラー容疑者とザイエク容疑者の2人とともにJR品川駅に移動し、午後4時半すぎに東海道新幹線に乗り込んで大阪に移動しました。

マイケル・テイラー容疑者とザイエク容疑者は、同じ日の午前中に、プライベートジェットでドバイから関西空港に到着したばかりで、2人は入国直後に関西空港近くのホテルの部屋に大型のケースをあらかじめ運び込んでいたということです。

そして2人は、このホテルの部屋でゴーン元会長を大型のケースの中に隠し、午後10時半ごろに関西空港に到着。

そしてトルコに向かうプライベートジェットにケースを運び込み、29日の午後11時10分に関西空港を離陸したということです。

元会長が身を隠していた大型のケースは、音楽関係のケースとしてプライベートジェットに持ち込まれましたが、このケースについて出発前のX線による検査は行われず、ケースを開けて中身を確認する検査も行っていなかったということです。

アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、関係者の話として、元会長の出国計画には、複数の国の10人から15人が関わり、メールではなく、人がメッセンジャーになって連絡を取り合っていたと報じています。

また、このチームは、20回以上来日して、少なくとも10か所の日本の空港を訪れていたほか、国内の港も偵察し、ボートで逃亡することも検討していたとしていて、逃亡にかかった費用は、数億円に上るとも報じられています。

ゴーン元会長は、フランスの雑誌の今月16日発売号のインタビューに対し「地元の人が少しも加担することなく日本を出国することができると考えるなら、それは幻想だ」と述べ、逃亡に際して、日本人の協力があったことを示唆していました。


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