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21日に投票が行われたイランの議会選挙は23日、開票作業が終わりました。

イラン内務省の発表によりますと、アメリカを敵視する保守強硬派が290ある議席のうち、210議席以上を獲得したのに対し、ロウハニ大統領を支持する「改革派」や「穏健派」は、約20議席にとどまりました。

核合意から一方的に離脱したアメリカのトランプ政権による制裁で国内経済が悪化する中、ロウハニ大統領を支える勢力は、選挙戦で逆風にさらされていました。

国際協調路線をとってきたロウハニ大統領の求心力の低下は避けられず、今後、欧米との対立が激しくなるおそれがあります。

一方、今回の議会選挙では、投票率が42%余りと1979年のイスラム革命以降最低となり、最高指導者のハメネイ師は、外国メディアがコロナウイルスの脅威を強調し、国民の投票行動を妨げたと主張しました。

ただ、有権者からは、体制への不満を理由に投票しないとする声が多く聞かれ、政治不信の高まりが浮き彫りになりました。

イラン保健省は23日、これまでに新型コロナウイルスへの感染が確認された人が43人に上り、このうち8人が死亡したと発表しました。また、感染の疑いがある人が785人いるとしています。

このため、イラン政府は全国の映画館を当面閉鎖したほか、首都テヘランなど複数の州で、学校を数日から1週間程度、休校にする措置をとりました。

また、サッカーのプロリーグの試合は、観客なしで行われることが決まったということです。

イラン政府は、最初に感染者が確認された中部の都市コムの出身で、コロナウイルスに感染して死亡したイラン人ビジネスマンが最近中国を訪れていたと説明しています。

ナマキ保健相は、コムを中心に感染が広がっていることから、コムを訪れないよう国民に呼びかけています。

一方、イランでの感染拡大を受けて、隣国のトルコ政府は23日、イランとの国境を一時的に封鎖し、陸路、空路ともにイランからトルコへの入国を認めない措置をとると発表しました。

イランの空の便をめぐっては、アメリカの制裁による影響とウクライナ旅客機の撃墜による安全への懸念から、現在、欧米の航空会社が運航する首都テヘランへのフライトが1つもないほか、コロナウイルスの影響で、中国とを結ぶフライトもすべてとまっていて、次々と国際路線が休止や停止に追い込まれる異常な事態となっています。

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