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新型コロナウイルス対策の緊急予算を盛り込んだ法案は5日までにアメリカ議会の上下両院で可決され、トランプ大統領が6日午前、これに署名し、法律が成立しました。

緊急予算は83億ドル、日本円でおよそ8700億円で、ワクチンと治療薬の開発やマスクの購入、それに経営に影響を受けた中小企業の支援などに充てるとしています。

緊急の予算措置をめぐってはトランプ大統領が先月、今回成立した額より60億ドル近く低い25億ドルの案を議会に通知しましたが、下院の主導権を握る野党・民主党は不十分だと批判し、3倍以上に増額されました。

アメリカのトランプ大統領は、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が広がるなか、対応にあたっている南部ジョージア州CDC疾病対策センターを6日、視察しました。このなかでトランプ大統領は、感染拡大への懸念について「われわれはあらゆることに対して十分に準備ができている」と述べ、対策に万全を期していると強調しました。

一方、カリフォルニア州沖を航行中のクルーズ船で感染が確認されていることについて「私が決めるのであれば、一定期間、みなクルーズ船に乗ったままにしたほうがよいという気がするが別の方法のほうがよいと考えている人が多くいる」と述べ、明言しませんでした。

また、記者団から秋の大統領選挙に向けて大規模な支持者集会を開くことのリスクについて問われ、「私も、支持者も気にはしていない」と述べ、集会を中止するつもりはないという考えを示しました。

アメリカでは、前日の5日に首都ワシントンに隣接する東部メリーランド州で、新型コロナウイルスの感染者が新たに確認されるなど、感染拡大への懸念が広がっているほか、トランプ政権の対応が不十分だったとして批判の声もあがっています。

このためトランプ大統領としては、こうした懸念や批判を払拭(ふっしょく)したい思惑もあるとみられます。

トランプ大統領は6日夜、ツイッターで大統領首席補佐官に共和党の保守強硬派のマーク・メドウズ下院議員を充てると明らかにしました。

トランプ政権では、おととし12月に当時のケリー大統領首席補佐官が辞任したあと、後任としてマルバニー行政管理予算局長が首席補佐官代行に充てられていました。

しかし、マルバニー氏は、ウクライナ疑惑でトランプ政権がウクライナへの軍事支援を凍結したことをめぐって、記者会見でトランプ大統領の主張と異なる説明をしたと指摘されました。

このため、トランプ大統領が不信感を募らせていたと伝えられていて、マルバニー氏は、北アイルランド担当の特使に就任するということです。

大統領首席補佐官は、ホワイトハウスを支える政権の要で、トランプ政権下でこの役割を担うのは3年前に事実上更迭されたプリーバス氏ケリー氏、マルバニー氏についで4人目となります。

トランプ大統領は、ツイッター「メドウズ氏のことは長く知っているし、ともに働いてきた。関係は良好だ」と投稿しています。

トランプ大統領としては、新型のコロナウイルスへの対応などのほか、秋には大統領選挙もひかえるなか、みずからに近いメドウズ氏を政権の要に起用することで政権運営を安定化させたい思惑もありそうです。