https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

将棋界には、性別を問わない「棋士」と女性に限定した「女流棋士」の2つの制度がありますが、これまで女性で「棋士」になれた人はいません。

大阪狭山市出身で現在、女流三冠の西山朋佳さん(24)は、棋士の養成機関「奨励会」で女性で唯一の三段の会員として「三段リーグ」に参加し、ここまで12勝4敗で30人中、3位につけています。

三段リーグは、原則として上位2人がプロの棋士となる四段に昇段できる仕組みで、最終日の7日、東京の将棋会館で今期の残る2局の一斉対局が行われました。

その結果、西山さんは2連勝して14勝4敗としましたが、上位の会員も勝ち3位の成績でリーグを終えました。

西山さんは好成績をあげたものの上位2人に入ることができず、将棋界で女性では初めてとなるプロ入りは持ち越しとなりました。

日本将棋連盟によりますと、西山さんは対局のあと、「また頑張ります」とだけコメントしたということです。

将棋の「棋士」になるには、通常、棋士養成機関の「奨励会」に所属して三段リーグで上位の成績を収め、四段に昇段する必要があります。

プロへの道は狭く、原則として、四段に昇段できるのは半年に2人で、26歳で奨励会を退会しなければなりません。

西山さんより前に女性の奨励会員で三段まで昇段したのは、女流棋士のトップとして活躍を続ける里見香奈 女流四冠(28)だけで、里見さんも2年半にわたって三段リーグに参加しましたが、おととし、年齢に関する規定によってプロ入りを果たせぬまま奨励会の退会を余儀なくされました。

14歳の時に奨励会に入会した西山さんは、平成27年に里見さんのときよりも若い20歳5か月で三段に昇段し、三段リーグでの対局を重ねてきました。

西山さんは女性初の「棋士」を目指す一方で、奨励会員としての参加枠で棋士女流棋士と戦う公式戦にも出場して、現在、里見女流四冠に次ぐ「女流三冠」を保持しています。

日本将棋連盟によりますと、三段リーグでプロの棋士となるには、上位2人に入る一般的な条件のほか、「リーグの通算で2回、3位になる」という条件を達成すれば、順位戦に参加しない「フリークラス」の棋士としてプロ入りすることが可能です。

今回、惜しくも3位となった西山さんは、次期以降のリーグで3位以内に入れば、プロ入りを果たすことができます。