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フランスのベラン保健相とドイツのシュパーン保健相は25日、WHOの本部があるスイスのジュネーブを訪れテドロス事務局長と会談しました。

WHOをめぐっては、資金の最大の拠出国であるアメリカのトランプ大統領が中国寄りだとして批判し脱退の意向を示していて、今後の資金繰りへの懸念が出ています。

会談後3人は記者会見し、この中でフランスとドイツがWHOの新型コロナウイルスへの対応を支援するため、医療用マスクや人工呼吸器などの寄付を行うほか、ドイツは追加の資金拠出を行い、WHOへの年間の拠出額は過去最も多い5億ユーロ以上、日本円で600億円余りになると発表しました。

会見で、フランスのベラン保健相は「世界はこれまで以上に地球規模で国際協調を行う組織が必要だ」と述べて、WHOが果たす役割の重要性を強調しました。

また、ドイツのシュパーン保健相も「ドイツはWHOの強力な支援者であり、ときには批判もするが友人であり続ける」と述べ、両国が今後もWHOを支えていく姿勢を改めて示しました。

ポンペイ国務長官は25日、インターネット上で行われたシンクタンクのイベントで講演しEUからの申し入れを受けて中国への対応を話し合う新たな対話を始めると明らかにしました。

新たな対話についてポンペイオ長官は「中国が西側に及ぼす脅威への懸念を話し合う」と説明し、今後、数週間以内に高官による対話を始め、みずからもヨーロッパを訪問する考えを示しました。

そのうえで、「われわれの共通の課題は、自由と民主主義をどうやって守るかだ。中国共産党の脅威への理解を共有できれば、行動を起こせる」と述べ、EUとの協力に意欲を示しました。

ヨーロッパは温暖化対策で中国と協力するなど中国への対応をめぐってアメリカとは一線を画してきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大や中国が香港への統制を強めていることなどを受けて警戒感を強めています。

このため、トランプ政権は新たな対話を通じ中国の影響力を抑えるため一致して対抗したいねらいがあるとみられます。

#EU

アメリカ国防総省は24日、中国政府や中国人民解放軍、それに中国の国防産業に関わっている企業として、中国企業20社のリストを公表しました。

20社には兵器や宇宙開発を担う中国の国有企業に加えて、通信機器大手「ファーウェイ」や監視カメラメーカー「ハイクビジョン」、それに携帯電話会社「中国移動通信」などが含まれています。国防総省はこうした企業に、最新の技術が流出しないよう警戒しているとしています。

また、アメリカの一部メディアによりますと、リストの作成によって、トランプ大統領が制裁を科すことが可能になるとしています。

一方、アメリカのFBI連邦捜査局のレイ長官はFOXニュースのインタビューで、中国がアメリカにとって最大の脅威としたうえで、中国に関わる捜査を現在、2000件以上行っていると明らかにしました。

なかでも中国による産業スパイの捜査が急増しているとしたうえで、ねらわれているのも農業から航空、それにハイテクまで分野が多岐にわたるうえ、大企業からスタートアップ企業までさまざまだと強調し、警戒を呼びかけました。

中国は香港での反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法案」の審議を進めていて、国際社会からは施行されれば、香港の高度な自治が損なわれると懸念の声が強まっています。

こうした中、アメリカ議会上院は25日、「香港自治法案」を全会一致で可決しました。法案は中国が香港返還に際して、香港に高度な自治を認めたイギリスとの共同声明などに違反した場合、それに関与した当局者などと、その人物と取り引きのある金融機関を特定し、資産凍結やアメリカの金融機関との取り引きの禁止などの制裁を科すとしています。

提案した議員は制裁の対象は、抗議活動を鎮圧する警察や中国政府の当局者になるという見方を示していて、25日、声明を発表し、「中国政府が香港の自由を抑圧する試みをあきらめるよう強く求める。やめなければ代償を払うことになる」と、中国に香港国家安全維持法を導入しないよう求めました。

今後、議会下院でも同様の法案が可決され、上下両院の調整を経てトランプ大統領が署名すれば、法律が成立します。

トランプ大統領はすでに中国の当局者への制裁など対抗措置をとる姿勢を示していて、議会側としては政権に中国への圧力を強めるよう求めるねらいもあります。

#反中国
#対中露戦

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