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日韓関係をめぐっては、韓国政府が先月、日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAの維持を決定したことから、来週24日にも安倍総理大臣とムン・ジェイン大統領との首脳会談が行われます。

これを前に18日、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、韓国国会のムン・ヒサン議長は解決を目指して独自にまとめた法案を国会に提出しました。

法案では慰謝料を支払うために、日韓両国の企業などから寄付を募って財団を設立し、韓国政府も運営費を拠出するとしていて、財団への寄付は「強制しない」としています。

外務省幹部は18日夜、「日本企業に金銭的負担を強制しないことが肝で、国際法違反の状態を是正しようという気持ちはあらわれている」と述べました。

ただムン・ジェイン政権の法案への立場は明らかになっておらず、審議状況を慎重に見極める必要があるとして、日本政府は外交当局間の意思疎通を継続する一方、あくまで韓国政府の責任で、日本側が受け入れ可能な解決策を示すよう求める方針です。

韓国国会の前には19日午前、「徴用」をめぐる韓国の裁判で原告を支援している市民団体のメンバーおよそ20人が集まりました。

そして、ムン議長と法案を共同提出した与野党の議員13人の顔写真に黒い水をかけて「歴史の汚点だ」と批判し、「法案を撤回しろ」とシュプレヒコールをあげました。

ムン議長が提出した法案は、日韓両国の企業や国民から寄付金を募って財団をつくり、「徴用」による被害を訴えて日本企業に勝訴した原告などに慰謝料を支払うとしています。

市民団体のメンバーは、寄付でなくあくまで日本企業が賠償を行うべきだと訴えています。

19日午後には南西部クワンジュ(光州)でも法案に反対する抗議集会が開かれるなど、一部の市民団体を中心に反発が続くとみられ、法案の審議に影響を与える可能性もあります。

日本はEU=ヨーロッパ連合などとともに北朝鮮に対し、拷問や収容所での深刻な人権侵害をやめることやすべての拉致被害者の正確な情報の提供と即時解放を求める決議を15年連続で提案しました。

今回の決議には60か国以上が賛同していて先月、国連総会の委員会で無投票で採択されたのに続いて18日、国連総会の本会議で採決にかけられました。

採決に先立って北朝鮮のキム・ソン国連大使拉致問題など個別の人権問題には触れず、「決議は敵視政策の表れであり、政治的挑発と主権と尊厳に対する侵害を最大のことばで非難する」と述べて、採決を待たずに席を立ちました。

その後、国連総会のムハマドバンデ議長が無投票での採択を宣言しました。

北朝鮮の人権問題は国連の安全保障理事会でもアメリカが主導して2014年から4年連続で議論が行われましたが、トランプ政権が北朝鮮との対話を優先する姿勢を示したことから去年に続いてことしも行われませんでした。

このため国連総会で示された国際社会の声を北朝鮮への圧力にどうつなげていくかが改めて問われることになります。

アメリカ議会上院は17日、2020会計年度の国防権限法案を可決し、この中で、北朝鮮と取り引きする外国の金融機関がアメリカ国内で取り引きするのを厳しく制限する、新たな制裁を盛り込みました。

制裁では北朝鮮が利用しているとされる中国の金融機関などが対象になるとみられています。

アメリカ議会では18日、制裁を提案した議員らが会見を開きました。このうち民主党のバンホーレン上院議員北朝鮮が挑発を強めていることに懸念を示したうえで、「今の戦略が機能していないのは明らかだ」と述べ、制裁による圧力の強化が必要だと強調しました。

そして「制裁の効果を薄めているのは特に中国だ。北朝鮮と取り引きをするならアメリカの市場にはアクセスさせない」と述べ、トランプ政権が新たな法案に基づいて制裁を強めるよう求めました。

また今回の制裁は北朝鮮に1年以上拘束されて帰国後に亡くなったアメリカの大学生、オットー・ワームビアさんの名前がつけられています。

会見に出席した母親のシンディーさんは北朝鮮に向けて「人の命が大切です。オットーも大事な子でした。北朝鮮にはオットーのことを絶対に忘れさせません」と訴えました。

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