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日本の海運大手、商船三井が運航する貨物船がインド洋で座礁して周辺に大量の油が流出している問題で、現場となったモーリシャスではサンゴ礁や希少な生物への被害を防ぐ対策が行われ、フランスが緊急の支援に乗り出しました。

この問題は、海運大手の商船三井が運航する貨物船「WAKASHIO」が先月26日、インド洋の島国、モーリシャスの沖合で座礁し、船から燃料の油が大量に流出しました。

現場周辺には、サンゴ礁や希少な生物が生息していることから、モーリシャス政府は環境上の緊急事態を宣言し、国際社会に専門家の派遣など緊急の支援を求めています。

これを受けて、フランスのマクロン大統領はツイッターに「生物の多様性が危機にひんしている時、緊急に行動する必要性がある」と投稿し、専門家チームや物資を派遣したことを明らかにしました。

現場近くでは、地元の住民やボランティアが油の広がるのを防ぐオイルフェンスを設置したり、生息する亀や鳥など希少な生物を移動させたりする作業が続けられています。

しかし、悪天候により作業は難航し、油がさらに流出するおそれもあり、予断を許さない状況が続いています。

今回の事故について、商船三井と船を所有する長鋪汽船が9日、都内で記者会見しました。

それによりますと、先月26日に商船三井が運航する貨物船「WAKASHIO」がモーリシャスの沖合で座礁し、今月6日に船尾にある燃料タンクの一つが損傷して重油が流出したということです。

これまでに1000トン以上の重油が流れ出たと見られ、周辺にはさんご礁が広がり、水鳥をはじめ貴重な生物が生息していることから、オイルフェンスを設置して、油のさらなる広がりを食い止めるとともに、回収を進めているとしています。

モーリシャスでは、豊かな自然を売りにした観光が主要産業一つとなっていて、モーリシャス政府は国連に対して緊急の支援を求めています。

商船三井の小野晃彦副社長は「モーリシャスをはじめ、関係の皆様に多大なるご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます。影響を最小限に食い止めるよう、解決まで誠意を持って対応したい」と述べました。

長鋪汽船の長鋪慶明社長は「現時点ではどのくらいの期間で回収ができるか見通しが立っていない。まずは油の拡散を防ぐことに全力で努めていきたい」と話していました。

この問題で、政府は、モーリシャス政府からの要請を受け、10日、国際緊急援助隊の専門家チームを現地に派遣することを決めました。

専門家チームは、海上保安庁と外務省、それにJICA=国際協力機構の職員合わせて6人で構成され、現地では油を取り除く作業などの支援活動を行う予定です。

政府は、今回の問題がモーリシャスの環境や、観光業に大きな影響を与えかねないとして、専門家チームの派遣で海洋汚染の防止に貢献したいとしています。

#アフリカ