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16日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、前の日に比べて44ドル77セント安い、3万154ドル54セントでした。

この日発表された先月の小売売上高が市場の予想を大きく下回る内容だったため、ダウ平均株価は値下がりして始まり、FRBのパウエル議長が今の量的緩和策を長期に続ける方針を明確にしたことで、いくぶん値を戻しました。

一方、IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数は値上がりし、2日続けて最高値を更新しています。

市場関係者は「FRBの決定は市場の予想の範囲内とも言えるが、安心感にはつながった。また、追加の経済対策の与野党協議の進展にも期待が集まっている」と話しています。

一方、外国為替市場では円を買う動きが強まり、円相場は、一時、1ドル=103円20銭台と、先月9日以来の円高水準となりました。

仮想通貨とも呼ばれてきた代表的な暗号資産のひとつ、ビットコインが値上がりし、16日、初めて2万ドルを超えました。

大規模な金融緩和を背景にした豊富な資金が投資先を探して市場に流れ込んだ形です。

代表的な暗号資産のひとつビットコインは、16日、1ビットコインあたりの価格が初めて2万ドルを超えました。

ビットコインは、3年前、投機的な取り引きが過熱したことがあり、その後、価格が急落していました。

最近は、ことし10月にアメリカの決済システム大手、「PayPal」が取り扱いを始めたことなどをきっかけに市場に再び資金が流れ込んでいてこの1年ではほぼ3倍に値上がりしています。

数値には踏み込まず
FOMCはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0-0.25%で据え置くことを決定。雇用とインフレに「一段と顕著な進展」が見られるようになるまで、大規模な金融緩和を通じた経済支援を続けると表明した。FRBのパウエル議長は資産購入に関する新たな文言は「強力」だとしつつ、将来に購入の変更を生じさせるようなインフレ率や失業率について具体的な数値の特定は避けた。

日本は監視対象
財務省はスイスとベトナム為替操作国に認定した。中国に関しては為替操作国には認定せず、引き続き「監視対象国」とした上で、為替管理、特に中国人民銀行中央銀行)と国有銀行との関係について「透明性の向上」を求めた。タイと台湾、インドを監視対象国のリストに追加した。

破竹の勢い
暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格が初めて2万ドルを超えた。年初来ではほぼ3倍となった。さらなる高値を見込む予想も出てきた。機関投資家からの需要に目を付けたワン・リバー・デジタル・アセット・マネジメントは、目立たないように6億ドル(約621億円)相当を超す暗号資産を買い集め、ブレバン・ハワード・アセット・マネジメントの共同創業者アラン・ハワード氏の協力も得ている。

つまづき
11月の米小売売上高は前月比1.1%減少し、エコノミスト予想の0.3%減より大きな減少となった。前月も速報値0.3%増から、0.1%減に下方修正された。2カ月連続の減少は今年の春先(3、4月)以来。ドイチェ・バンク・セキュリティーズのブレット・ライアン氏は、「事業閉鎖と新型コロナ感染第3波が影響を及ぼしている」と述べ、追加的な財政支援の必要性を指摘した。

上乗せ規制を解消
日本郵政グループ傘下のかんぽ生命保険は、自社株買いを実施し、持ち株会社である日本郵政の出資比率を50%以下に引き下げる方針を固めた。複数の関係者が明らかにした。郵政民営化法による「上乗せ規制」を解消し、魅力ある商品を市場に投入するなどして競争力を高める。

アメリ財務省は16日、貿易相手国の通貨政策に関する報告書を議会に提出し、この中で、ベトナムとスイスについて、自国の輸出に有利になるよう通貨を意図的に安く誘導する為替操作国に認定したと明らかにしました。

このうちベトナムをめぐっては、アメリカへの安価な製品の輸入が増え、貿易赤字が大きく拡大していると繰り返し批判してきましたが、報告書では、ベトナムが輸出の拡大に有利となるよう為替レートの操作を行っていると指摘しています。

また、スイスについては、スイスフランの上昇を抑えるために中央銀行が行った大規模な市場介入が、アメリカにとって貿易上、不利になっていると批判しています。

ムニューシン財務長官は声明で、「アメリカの労働者と企業を守るための大きな一歩だ」と述べ、両国に対して是正を求めました。

一方、日本や中国などは引き続き、為替操作を行っていないかチェックする、「監視リスト」の対象としました。

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