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アメリカのブリンケン国務長官は4日、就任後初めてロシアのラブロフ外相と電話で会談しました。

アメリ国務省によりますと、両外相は先に5年間延長した両国間の核軍縮条約「新START」を発展させ、条約で制限されないロシアのほかの核兵器や、中国の核兵器も含めた新たな核軍縮の枠組みを作る必要性について意見を交わしたということです。

一方、ブリンケン長官は両国が激しく対立してきたウクライナ情勢のほか、ロシアの野党勢力の指導者の毒殺未遂疑惑やロシアの関与を主張するアメリカへのサイバー攻撃についても言及しました。

そのうえで「アメリカやその同盟国に危害を加えるロシアの行為には断固とした行動をとる」とする、バイデン大統領の考えを伝えたとしています。

ロシア外務省によりますと、これに対してラブロフ外相は内政には干渉しないよう求めたということで議論は平行線をたどったものとみられ、アメリカの政権交代後も米ロ間には依然、緊張感が漂っています。

バイデン米大統領は4日、米国が今後、ロシアの攻撃的な行動に対抗していくと明言し、強硬姿勢を鮮明にした。

バイデン氏は国務省で行った初の外交政策演説で、1月終盤に行ったロシアのプーチン大統領との電話会談で「米選挙への介入やサイバー攻撃、市民の毒殺というロシアの攻撃的な行動に対し、米国が抵抗せずにいた時代は終わりを迎えることを明確にした」と述べた。

さらに、同盟国との関係を修復し、世界と再び連携していくとも表明。「米国のリーダーシップ」は権威主義の台頭に対応し、友好国と結束し、新型コロナウイルスパンデミック(世界的大流行)や気候変動などのグローバルな課題に取り組む必要があると強調した。

バイデン大統領は4日、行った演説の中で「われわれの外交政策や安全保障上の優先課題と整合させるため、オースティン国防長官が世界に展開するアメリカ軍の態勢の見直しを進める」と表明しました。

そのうえで見直しが行われている間は、トランプ前大統領が打ち出したドイツに駐留するアメリカ軍を縮小する計画も停止することを明らかにしました。

アメリカ第1主義」を掲げたトランプ前大統領は、イラクアフガニスタンに展開するアメリカ軍の部隊を削減したほか、ドイツに駐留するアメリカ軍もドイツが国防費を十分に払っていないとして3分の2の規模に縮小する再編計画を発表していました。

ただ、ヨーロッパの同盟国からはロシアの脅威が残る中でのアメリカ軍の縮小に懸念の声も出ていて、同盟国重視の姿勢を打ち出しているバイデン大統領としてはトランプ前政権の方針を抜本的に検証し、アメリカ軍の世界的な展開戦略を見直すねらいがあるとみられます。

演説では、アジア太平洋地域に駐留するアメリカ軍について直接の言及はありませんでしたが、今後、見直しによって態勢にどのような影響が出るのかが焦点となります。

#反ロシア#対中露戦

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