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韓国軍の関係者によりますと、朝鮮半島有事を想定したアメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習が、8日午前から始まったということです。

バイデン政権発足後、初めてとなる今回の演習は今月18日までの予定で、野外での訓練は行わずコンピューターを使った図上演習を通じて連携を確認することにしています。

韓国軍の関係者は、新型コロナウイルスの影響を考慮し、規模は最小限にしたと説明しています。

春の米韓合同軍事演習では、これまで兵力を動員した野外での訓練が行われてきましたが、史上初の米朝首脳会談などを受けて、おととし以降、こうした訓練は実施されておらず、即応能力の低下につながるのではないかとの懸念も出ています。

一方、北朝鮮は、キム・ジョンウン金正恩)総書記が、ことし1月、韓国について「アメリカとの合同軍事演習を中止すべきだという、われわれのたび重なる警告を無視している」とするなど、演習を繰り返し非難してきました。

このため北朝鮮の反発も予想されますが、韓国国防省は8日午前の記者会見で、これまでのところ特に変わった動きは確認されていないとしています。

韓国に駐留するアメリカ軍の経費をめぐって米韓両国はおととしから協議を続けてきましたが、前のトランプ政権が韓国側に負担の大幅な増加を求め、これに反発する韓国側との間で交渉が難航していました。

こうした中、両国は、同盟関係の重視を掲げるバイデン政権発足後、2回目となる協議をワシントンで行い、7日、原則的な合意に至ったと発表しました。

金額など、詳細については明らかにしていませんが、アメリカ側は「意味のある増額だ」として、韓国側の負担が増えるとしています。

また、韓国メディアは、来週にもブリンケン国務長官が韓国を訪問する方向で調整が行われているとしたうえで、その際に合意の詳細が発表される可能性があると伝えています。

今回の合意を受けて両国は「米韓同盟は北東アジアの平和と繁栄の要だ」と発表し、米韓同盟を重視する姿勢を強調しています。

アメリカのバイデン政権は先月、在日アメリカ軍の新年度の駐留経費について日本側と暫定的に合意し、再来年度以降の負担額は継続して協議することを確認しています。

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