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韓国の国会は20日午後、本会議を開き、ユン・ソンニョル(尹錫悦)政権の新しい首相に指名されたハン・ドクス(韓悳洙)氏の任命同意案を賛成多数で可決し、近く就任する見通しとなりました。

現在、国会では、革新系の最大野党「共に民主党」が議席過半数を占めていて、ハン氏は、革新系のノ・ムヒョン盧武鉉)政権で2007年から1年近く首相を務めた経験もあるものの、法律事務所から多額の顧問料を受け取っていたことなどが問題視され、首相に任命されない状態が続いていました。

「共に民主党」は20日、賛成にまわった理由についてハン氏がふさわしいからではなく、首相の座を長期間、空席にはできないためなどと説明しています。

韓国では、来月1日に各自治体の知事や市長などを選ぶ統一地方選挙の投票を控えており、選挙結果は今後のユン大統領の政権運営にも影響を及ぼすことが予想されていることから今後、与野党の攻防が激しくなりそうです。

韓国を訪れているバイデン大統領は21日午後、およそ2時間にわたってユン・ソンニョル大統領と初めての首脳会談を行いました。

会談後の共同記者会見でバイデン大統領は「抑止態勢をより強化し朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組むことで北朝鮮による脅威に対処していく」と述べ北朝鮮が核・ミサイル開発を加速させる中、核戦力を含むアメリカの抑止力で同盟国を守る「拡大抑止」に責任を果たすことを確認したうえで、抑止態勢を強化していく考えを強調しました。

両首脳は両国の間で途絶えていた拡大抑止の強化に向けて話し合う高官レベルの協議を早い時期に再開させることで一致したということです。

これに対して、ユン大統領は北朝鮮の核やミサイルの脅威について「高度化する核やミサイルについて深刻な憂慮を共有し、どんな課題よりも優先的にとりくむ必要があると共感した」としたうえで、両国の軍が毎年行っている合同軍事演習について規模を拡大する方向で協議を始めることで合意したと明らかにしました。

一方、冷え込んだ日韓関係について記者から問われたバイデン大統領は「日米韓の3か国が経済や軍事面で緊密に連携していくことは極めて重要だ」と述べ関係改善への期待をにじませました。

また、会談で両首脳は新型コロナウイルスによるとみられる発熱者が相次ぐ北朝鮮に対して、国際社会と協力して支援を提供する用意があることを確認したとしています。

共同記者会見のなかでバイデン大統領は、北朝鮮キム・ジョンウン金正恩)総書記と会談する可能性について記者から問われると「それは彼が誠実で、かつ、真剣かどうかによる」と述べ、会談を行うかどうかはキム総書記次第だという認識を示しました。

また、新型コロナウイルスによるとみられる発熱者が相次いでいる北朝鮮へのワクチンの提供について、バイデン大統領は「北朝鮮に提案したが、これまでのところ返事はない」と述べました。

米韓首脳会談を受けて発表された共同声明のポイントは以下のとおりです。

▽バイデン大統領は、アメリカの核兵器、通常兵器、ミサイル防衛能力といったすべての防衛力を駆使することによる韓国への拡大抑止を確認した。

▽両首脳は、高官レベルの拡大抑止戦略協議をできるだけ早く再開させることで合意した。

▽両首脳は、朝鮮半島周辺における合同軍事演習の領域や規模を拡大させるための協議を始めることで合意した。

▽両首脳は、アメリカが戦略的戦力を適切な時に調整された形で、必要に応じて配備することへの約束を確認する。

▽両首脳は、朝鮮半島の完全な非核化という共通の目標を再確認するとともに、そのための調整を強化することで合意した。

▽両首脳は、平和的で外交を通じた問題解決に向け、北朝鮮との対話の扉は開いていることを強調するとともに、北朝鮮に交渉に戻るよう呼びかける。

▽両首脳は、韓国・アメリカ・日本という3か国の関係は、北朝鮮による挑戦に対応し、共通の安全と繁栄を守る上で重要であることを強調する。

▽両首脳はIPEF=インド太平洋経済枠組みを通じた緊密な協力を約束し、包括的な枠組みを発展させるために協力することで合意した。

▽両首脳はインド太平洋の安全と繁栄のために、台湾海峡の平和と安定の維持が重要であることを強調する。

▽両首脳は米韓の同盟関係が包括的戦略関係に成熟したという認識を共有する。

北朝鮮では、新型コロナウイルスによるとみられる発熱者が相次いでいて、朝鮮中央通信によりますと、20日午後6時までの一日で、新たに21万9000人余りに発熱の症状が確認されたということです。

先月下旬以降の発熱者の累計は246万人余りと、国民のおよそ10人に1人の割合となっています。

そうした中、党機関紙「労働新聞」は21日、キム・ジョンウン金正恩)総書記が出席して朝鮮労働党の政治局協議会が開かれたと伝えました。

この中で北朝鮮は「全国的な感染状況は次第に抑制され、回復する人が日ごとに増え死者も顕著に減っているなど、すべての地域の安定を維持している」として、感染拡大を抑え込んでいると強調しました。

また、これに先立ってキム総書記は、19日に死去した軍の重鎮のヒョン・チョルヘ(玄哲海)元帥の弔問を20日、行い、国営テレビがその様子を放送しました。

ヒョン氏は、キム総書記の軍事教育を担ったとされ、国葬を22日に控えて、マスクをしていないキム総書記が、安置された遺体を前に涙を浮かべる姿が確認できます。

一方、北朝鮮は、アメリカのバイデン大統領の韓国訪問について、これまでのところ一切反応を示していません。

21日午前7時半前、沖縄の嘉手納基地からアメリカ軍の偵察機RC135S、通称「コブラボール」が離陸するのが確認されました。

コブラボール」はアメリカ軍が3機しか保有していない特殊な偵察機で、発射された弾道ミサイルのデータの収集や分析を行います。

航空機が発信する位置や速度などの情報を公開している民間のホームページ「フライトレーダー24」によりますと、「コブラボール」はその後、日本海の上空を繰り返し往復するように飛行したのち、午後6時現在、再び嘉手納基地に向かっているものと見られ、飛行時間はすでに10時間を超えています。

嘉手納基地からはこのところ、連日、偵察機が飛び立っていて、北朝鮮による弾道ミサイル発射の動きを警戒しているものとみられます。

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