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#食事

ガソリン価格の上昇が止まらない。背景にはポストコロナを見据えた景気回復期待と、それを見越した産油国価格戦略(減産)という供給要因がある。一方、ポストコロナ社会は脱炭素社会でもあり、全世界的に石油の需要が大幅に減ると予想されている。石油業界は需要が減る中、利益を維持するためには価格を上げざるを得ない。

脱炭素時代は石油が余っているにもかかわらず、ガソリン価格が高く推移するという皮肉な事態となる可能性もある。

需要が大きく減った後に、需要が元に戻ったという話なので、価格に大きな変化は生じないように思えるが、そうではない。こうした局面では生産事業者は、昨年失った利益を取り戻そうと考えるため、逆に供給をタイトにして価格の上昇を促すことが多い。元売り事業者は多少、仕入価格が上がっても数量確保を優先するので、ある程度までの価格上昇なら、値上げが許容されることになる。

今後、石油は売れなくなるので、普通に考えれば需給バランスから価格は下落するように思われる。だが現実の石油価格は単純な下落にはならない可能性が高い。なぜなら縮小市場とはいえ、石油事業者はビジネスを行っているので、利益を上げなければ事業を継続できないからである。

長期的に見れば、石油の需要が減少するのはほぼ確実なので、全世界的に石油が余剰となり、それに伴って価格は下がることになる。だが一方で、今すぐに石油需要が消滅するわけではなく、むしろ足元では景気拡大期待から、需要増という状況になっている。

当然のことだが、中長期的に需要の大幅減少が確実視される状況においては、短期的に需要が拡大しても生産事業者は油田の新規開発は行わない。事業規模が拡大しなければ規模のメリットを追求できないので、単位あたりのコストは上昇することになる。生産事業者は生産プラントの縮小や減産を進めると同時に、価格を高めに誘導することになるだろう。脱炭素が進むにつれて、逆に石油価格が上昇することも十分に考えられるのだ。

ガソリン価格について言えば国内の事情も関係してくる。

国内のガソリンスタンド数は、人口減少や自動車販売の伸び悩みによって減少傾向が顕著となっている。2010年時点で国内には約3万9000カ所のガソリンスタンドがあったが、2020年には約3万カ所まで減少しており、10年で23%もの減少ペースである。これまでは人口減少時代といっても、人口総数はそれほど変わらず、高齢化によって若年層人口が減るだけだった。だが2020年代からはいよいよ人口の絶対数が急激に減り始めるので、地域の過疎化が急激に進む。

ただでさえ、ガソリンスタンドにとって厳しい市場環境であるにもかかわらず、ここに脱炭素シフトが加わる。諸外国とは異なり、日本の自動車メーカーはピュアEVに集中するのではなく、ピュアEVとハイブリッド(HV)を両立させるという全方位戦略を採用している。この戦略の是非については多くの議論があり、筆者はいずれ戦略の見直しを余儀なくされると予想しているが、仮に国内でHVが主流になったとしても、ガソリンの需要はざっと半分以下である。

人口減少でガソリンスタンドが減る中で、需要が半分になってしまえば、よほど高い収益を上げているガソリンスタンド以外は経営を維持できなくなるだろう。結果として、国内からは凄まじい勢いでガソリンスタンドが姿を消していく可能性が高い。

こうした中で元売り各社とガソリンスタンドが適正な利益を維持するためには、やはり価格を引き上げるしかない。近い将来、ガソリンを入れるクルマに乗っている人は、ガソリンを補給するため遠い場所まで行き、高い価格を支払うことになる可能性が十分にある。

ちなみにEVの場合、自宅で充電ができるので戸建て住宅に住んでいる人は、EV化でむしろ利便性が高まる。現時点で充電設備が整っている集合住宅は少ないが、200Vのコンセントを設置するだけでよいので、それほど大きなコストはかからない。政府が本気で補助すれば、あっという間に充電設備は普及するだろう。

石油元売り大手の出光興産は、EVシフトに対応するため、タジマモーターの関連会社であるタジマEVに出資し、超小型EVを販売すると発表している。同社がEV事業に乗り出す最大の理由は、やはりガソリンスタンドの維持だろう。

同社はEVを販売するだけでなく、車載ソーラーシステムや、カーシェア、バッテリーのリサイクルなど、既存のガソリンスタンドを使った幅広い事業展開を計画している。ガソリンスタンドをEV社会のインフラに転用することで、何とか事業の維持を図る戦略だ。

 ホンダとダイハツはスポーティなモデルにMT車を設定していますが、スズキはジムニーアルトワークスといった趣味性の強いモデルに加え、日常的に軽自動車を使用する人のためにもMT車を設定しています。

「アルト」の5速MT車は、エントリーグレードの「F」に設定されており、軽自動車としてもっとも安いダイハツ「ミライース」(86万200円)と同等の86万3500円という価格を実現。

 さらに「ワゴンR」は、2012年9月のフルモデルチェンジから遅れること3か月後の12月に、エントリーグレード「FA」に5速MT(109万8900円)を追加設定しました。

 アルトとワゴンRMT車はお求めやすい低価格を実現したことに加え、AT車を運転することができない高齢ドライバーへの数少ない選択肢という側面もあるとされています。

 他社に比べて軽MT車が多いスズキですが、軽クロスオーバーSUVという新たなジャンルを開拓した初代「ハスラー」に設定されていた5速MTは、2代目へのフルモデルチェンジの際に廃止しました。

 軽自動車においても衝突被害軽減ブレーキや全車速追従機能付きACCといった機能が設定されることが当たり前になるなか、軽MTは今後の存続が危ぶまれる状況にあるといえそうです。

www.suzuki.co.jp

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