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新型コロナウイルスの感染が再び広がっているベルリンでは3月31日、生活必需品を販売する店以外で買い物をする際に当日の抗原検査などで陰性だったことを提示することが義務づけられました。

陰性と証明すれば、これまで必要だった事前の予約なしに買い物を楽しむことができ、ショッピング街にある検査場には大勢の人が訪れていました。

新たな対策について市民からは「より安心できるよい取り組みだ」と評価する声がある一方「手間がかかるのでやりたくない」という否定的な声も聞かれました。

また「検査を受けるのに1時間かかり最初は嫌だったが買い物を終えた今はとてもいい気分だ」と話す女性もいました。

ドイツでは先月、メルケル首相と各州のトップが人口当たりの感染者数の指標が基準を超えた場合は小売店の営業禁止などの制限措置を再開することで合意しました。

しかしベルリンはこの基準を超えているにもかかわらず陰性結果の提示を求めることで小売店の営業を継続させる方針で、メルケル首相は合意に基づいたより厳しい措置が必要だと対応を批判しています。

フランスでは新型コロナウイルスの変異ウイルスの感染が拡大し3月31日の感染者数が5万9000人を超えたほか、5000人以上が集中治療室で治療を受けていて医療現場からは対策の強化を求める声が上がっています。

マクロン大統領は31日夜、テレビ演説を行い「変異ウイルスの感染の広がりは場所を問わず速く入院患者も増えている」と述べ、より若い世代にも感染が広がっているという認識を示しました。

そのうえでパリや北部の地域などで行っている住民の外出や小売店の営業を制限する措置を今月3日の夜から全国に広げ4週間にわたって行うと発表しました。全土での外出制限は去年の春と秋に続いて3度目となります。

また、これまで対面での授業を続けてきた学校についても今月5日から3週間にわたって閉鎖するとしています。

一方でワクチンの接種を加速させることで来月中旬には段階的に規制を解除させたい考えも示しました。

フランス政府は今月から国内の100か所以上に大規模な接種会場を設け、ワクチン接種を加速させることにしています。

フランスではこれまでにワクチンを少なくとも1回接種した人は国民の11%ほどで、46%を超えているイギリスに比べて大きく遅れているなどとして政府を批判する声も上がっています。

このためマクロン政権は国内に新たに100か所以上の大規模な接種会場を設ける計画で31日、会場の一つとなるパリ近郊のサッカースタジアムがメディア向けに公開されました。スタジアム内のイベント会場では受付や接種のためのブースを設営する作業が行われていました。

また、スタジアムには接種の予約を受け付けるコールセンターも設置されることになっていて、この会場だけで1週間に1万人に接種する計画です。

フランス全体では今後、来月半ばにおよそ30%の国民が少なくとも1回接種することを目指しています。

マクロン大統領は31日のテレビ演説で「われわれは祝日も週末も平日と同じように休むことなくワクチンを接種するためにあらゆる措置をとる」と述べ、ワクチン接種を加速するために全力を尽くす考えを示しました。

マクロン政権としては接種を加速させることで感染に歯止めをかけるとともに、観光や飲食業など大きな打撃を受けている経済の再開にも道筋をつけたい考えです。

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