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日本学術会議は、会員の候補として推薦した6人を去年10月、総理大臣が任命しなかったことに端を発して、学術会議の中で組織の在り方について検討が行われ、22日報告書をまとめました。

その中では、国を代表する学術組織には財政基盤や会員の選考の独立性など5つの要件があり、現行の国の機関であれば要件をすべて満たすとして、現在の国の機関としての形態が「学術会議の役割を果たすのにふさわしい」と評価し「変更する積極的な理由を見いだすことが困難だ」としています。

選択肢の1つとしてあげられた特殊法人とする場合には、所管する大臣からの独立性の担保や、職員や経費をどのように確保するかなど「国を代表する学術組織として役割を適切に発揮するために、解決すべきさまざまな課題がある」とし、乗り越えなくてはいけない課題が多いという認識を示しています。

また、科学的な助言機能を強化する改革として、異なる委員会が連携して提言する仕組みを整えるほか、産業界やNPOなどとの意見交換も進めるとしています。さらに、会員選考の透明性を高めるため外部有識者の意見を取り入れるほか、候補者と異なる分野の研究者が選考に関わることで、会員の多様性を確保するとしています。

学術会議の梶田隆章会長は井上科学技術担当大臣を訪れて、まとまった報告書について説明を行いました。

梶田会長はオンラインで記者会見を開き、報告書をまとめたことについて「この議論の重要性から誠心誠意、検討を行って文章にまとめてきた。フラットに検討した結果だ。6人の任命については、私たちの思いが届いていないと感じているので、さらに強い調子で思いを出した」と話していました。

学術会議の組織の在り方については、自民党の作業チームも検討を行い、政府から独立した新たな組織にするなどの提言をまとめています。

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