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先月15日にアフガニスタンの首都カブールに進攻し、権力を掌握したタリバンは、新たな政権の発足に向けてタリバンの指導部内や前の政権の幹部らとの間で協議を続けてきました。

タリバンの幹部の1人はNHKの取材に、最終的な調整に入っていて、近く政権の発足を発表する見通しだと明らかにしました。

また、ロイター通信は別の幹部の話としてカブールにある大統領府で政権発足の式典の準備が進められていると伝えています。

一方、西部ヘラートでは2日、数十人の女性が集まり、女性の就労や政治参加を求める横断幕などを掲げて新たな政権に女性を含めるよう要求しました。

かつてのタリバン政権では国内で最大の民族パシュトゥン人が中心となり、少数派を抑圧したり、イスラムの教えを極端に解釈して女性の教育や就労を厳しく制限したりしました。

アフガニスタンでは、先月以降、政府機関や銀行などの多くが閉鎖されるなど混乱が続いており、国際社会からの支援が一層、必要になっています。

日本や欧米諸国などは、タリバンがどのような統治をするのか注視していて、新たな政権が幅広い勢力の指導者から成る包括的なものになるのか、女性や少数派の権利が尊重されるのかが焦点になっています。

武装勢力タリバンが新たな政権の発足に向けて最終的な調整を行っていることに関連して、アメリ国務省のプライス報道官は2日「政府の構成を見る必要がある」と述べ、閣僚ポストなど新政権の陣容を注視していると答えました。

そのうえで「最も重要なのは政府の行動だ」と述べ、国外退避を望む人々などの安全な移動や人権を保護し、テロ対策に力を入れるかを慎重に見極めたうえで、新政権への対応を判断することになるという考えを示しました。

また、ホワイトハウスのサキ報道官はアメリカは政権の承認を急いでいない。タリバンが女性など、国民一人ひとりをどのように処遇するのかや国外退避を望む人々にそれを許すのかなどをもとに見極めていくことになる」と述べ、政権の承認はタリバンの行動次第だという考えを改めて強調しました。

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5.〔組織や会議などが〕一部の人の参加を制限しない、開放的な、いろいろな人が参加できる◆【対】exclusive

タリバンは先月、首都カブールに進攻してアフガニスタンのほぼ全土を制圧しましたが、北東部のパンジシール渓谷では、長年、タリバンと対立してきた、かつての北部同盟の指導者マスード司令官の息子が率いる勢力が抵抗を続けています。

パンジシール渓谷は、1990年代の旧タリバン政権も支配できなかった地域です。

タリバンの幹部は9月1日、「問題解決のため最善を尽くしたが、残念ながら努力は報われなかった」SNSに投稿しました。

地元メディアによりますと、現地では戦闘が激しくなり、死者も出ているということです。

タリバンは近く、新たな政権を樹立するため崩壊したガニ政権の幹部や、異なる民族の代表らと協議を重ね、最終的な調整を進めています。

タリバンは、繰り返し国民に融和を訴えていますが、少数派の民族などの不信感は根強く、幅広い勢力の合意を得て包括的な政権をつくれるかに関心が集まっています。

日本に戻ったのは鳥取県にある航空自衛隊美保基地に所属するC2輸送機で、3日午前9時半ごろ、埼玉県の入間基地に着陸し、大勢の隊員の出迎えを受けました。

アフガニスタンに残る日本人などを国外に退避させるため、政府は自衛隊の輸送機3機を派遣し、日本人女性1人を隣国パキスタンの首都・イスラマバードに送り届けたほかアメリカからの要請を受けて14人のアフガニスタン人を輸送しました。

一方で、退避の対象と想定していた日本大使館や国際機関で働くアフガニスタン人スタッフなどは1人も退避させることはできませんでした。

今回派遣された自衛隊機では、C130輸送機2機も2日夜イスラマバードをたち帰国の途についていて、3日にも日本に戻る予定です。

帰国後、隊員は自衛隊の基地などでPCR検査を受けるほか、2週間にわたって宿泊施設に滞在する「停留」の措置がとられることになっています。

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