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日本製鉄によりますと広島県呉市にある「瀬戸内製鉄所呉地区」で、29日午前3時20分に高炉への送風をとりやめ、操業を停止したということです。

この製鉄所では別の高炉1基も去年、停止していて、これによりおよそ60年にわたる高炉での鉄の生産を終えました。

この製鉄所は昭和26年に旧日本海軍「呉海軍工廠」の跡地に建設され、昭和37年からは高炉に火が入れられ、原料から製品を作る一貫生産を行ってきました。

しかし、国内市場の縮小が見込まれるうえ、海外市場での競争が激しくなっていることから、2023年9月末をめどにすべての設備を停止し、閉鎖されることが決まっています。

閉鎖までの間、鉄鋼製品の生産は引き続き行いますが、会社によりますと今回の高炉の停止で、協力会社を含め製鉄所で働くおよそ3000人のうち、半数ほどが働く場を失うということです。

会社では県外への配置転換などで雇用を維持するとしていますが、取り引きのある協力会社の中には、廃業を決めたところもあるなど、地域経済への影響が懸念されています。

製鉄所と取り引きのある協力会社に勤める41歳の男性は「20年近く勤めてますが、『高炉は製鉄所の命だ』という思いで保守・点検してました。ついにこの日が来てしまったという思いです」と話していました。