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13日発表された日銀の短観=企業短期経済観測調査で、企業が原材料の高騰を受けた仕入れ価格の上昇を、製品などの販売価格に十分転嫁しきれていない実態が浮き彫りになりました。

今回の短観では、原材料などの仕入れ価格の動向を示す指数が、大企業の製造業で、前回、9月の調査より12ポイント高い、プラス49となりました。

これは、原油などの高騰により、仕入れ価格が幅広い企業で値上がり傾向にあることを示していて、2008年9月以来およそ13年ぶりの高い水準となりました。

また、大企業の非製造業でも、仕入れ価格の動向を示す指数は、8ポイント高い、プラス25となりました。

一方で、製品やサービスなどの「販売価格」の動向を示す指数は、
▽大企業の製造業がプラス16、
▽非製造業はプラス10でした。

いずれも上昇幅は仕入れ価格と比べ小幅にとどまっていて、仕入れ価格が上昇した分を、販売価格に十分転嫁しきれていない実態が浮き彫りになりました。

今後も転嫁が進まず、企業の収益が圧迫されれば、賃金などに影響が広がるおそれもあります。

景気判断を示す指数は、去年6月の調査を底として改善傾向が続いてきましたが、3か月後の見通しは製造業・非製造業ともに悪化が見込まれています。

また、オミクロン株が経済活動に与える影響も不透明なことから、先行きには慎重な見方が強まっています。

#日銀#経済統計