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三菱UFJ銀行が日本銀行に預けている当座預金の一部にマイナス金利が適用される。日銀は毎月、業態別の当座預金残高を公表しており、昨年12月中旬から今月中旬までの残高は17日午後5時に公表する。

  三菱UFJ銀の日銀当座預金残高について、「マイナス金利が適用される政策金利残高に一部達する見込み」と同行広報部の堀野幹人氏が明らかにした。

  日経新聞電子版は同日、2016年の制度導入当初を除き、大手行にマイナス金利が適用されるのはほぼ6年ぶりで、三菱UFJ銀の21年12月中旬から22年1月中旬までの当座預金が適用条件に触れたとみられると報じていた。

  日経によると、今回、マイナス金利の適用対象となる三菱UFJ銀の当座預金は数千億円程度とみられ、同行が日銀に支払う金利は年間数億円になる公算が大きい。

  報道によれば、すでに地方銀行や信託銀行、ゆうちょ銀行などにはマイナス金利が課されているが、メガバンクは市場運用や海外での大口融資に資金を回して当座預金に資金を積まず、マイナス金利の適用を回避してきた。長引く低金利新型コロナウイルス禍で支給された給付金などが預金の積み上がりに拍車を掛けたという。

  日銀は16年、銀行が日銀に預けている当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を課すマイナス金利政策を導入した。

みずほフィナンシャルグループは去年、システム障害が相次ぎ金融庁から業務改善命令を出されたのを受けて17日、再発防止策をまとめた業務改善計画を提出しました。

計画ではシステムの開発と保守の業務量に応じて安定稼働に必要な要員を確保するとしているほか、現場の声を人員や予算の配分に反映させ機動的に見直す仕組みをつくるとしています。

また「言うべきことを言わない」などと指摘された企業風土の改善に向けて、部署や世代の垣根を越えたワーキンググループを新設して経営側と社内の課題を議論することなどを盛り込んでいます。

さらに取締役会の監督機能を高めるため、外部の人材や専門家を拡充させるなどとしています。

合わせてみずほは責任を取って辞任する坂井辰史社長の後任に傘下の銀行の木原正裕常務を起用する人事を正式に発表しました。

交代の時期は当初予定していた4月から来月1日に前倒しするとしています。

また4月で退任する佐藤康博会長の後任に今井誠司副社長を起用する人事も発表しました。

みずほでは4月に辞任する銀行の藤原弘治頭取の後任として加藤勝彦副頭取が昇格することになっていて、新たな経営体制のもとで再発防止の徹底と信頼の回復を目指すことになります。

みずほ銀行は去年2月から9月までの間に合わせて8回のシステム障害を起こしました。

最初のシステム障害となった去年2月28日には定期預金の口座のデータを移行する作業中に障害が発生し、全国にあるみずほ銀行のATMの80%が利用できなくなりました。

このあとも3月3日、7日、12日と障害が立て続けに発生。

その後、8月19日にみずほ銀行みずほ信託銀行でシステム障害が発生し、翌20日には坂井辰史社長が記者会見を開き再発防止に取り組む考えを示しました。

しかしその3日後、8月23日にはATM130台の利用が一時できなくなったほか9月8日にも一部のATMなどが利用できなくなりました。

相次ぐシステム障害を受け金融庁は9月22日に再発防止に重点を置いた業務改善命令を出し、みずほへの監督を強化しました。

ところがその8日後の9月30日にも障害が発生し、金融庁は11月にみずほに対し経営責任の明確化を求める業務改善命令を出し、持ち株会社の坂井社長と銀行の藤原弘治頭取らが責任を取って辞任する事態に発展しました。

みずほではその後も去年の年末にシステムの誤った設定が原因でATMの振り込みが一時できなくなったほか、今月11日に法人向けのインターネットバンキングがログインしにくい状態になるなど不具合が相次いでいます。

みずほフィナンシャルグループの木原正裕次期社長は17日夕方から開いた記者会見で「最優先すべきはお客様にサービスを安心して利用していただくことにあります。業務改善計画に全社一丸となって取り組みシステムと業務の安定的な運営を確保します。そのことが次世代金融機関への転換にもつながると考えており、不退転の決意で臨みます」と述べました。

そのうえで「受け継ぐべきは受け継ぎ、それをさらに発展させていく。変えるべきは大胆に変えていく。役職員と力と心を合わせ新しいみずほを形づくっていきたい」と述べました。

木原氏を次期社長に指名した理由について、みずほフィナンシャルグループ社外取締役で、指名委員会の甲斐中辰夫委員長は「視野が広く決断力がある。常に物事を冷静に判断ができ、管理能力に優れた人物だ。そして、なによりも社員のやる気を引き出して前へと進めるリーダーシップがある」と述べました。

また、みずほは3つの銀行が合併して発足しましたが、新たな経営陣の人事を決めるうえで、合併前の出身行のバランスに配慮したのではないかという指摘に対して甲斐中委員長は「社員の中でも旧行意識というのは、非常に薄くなっている。こうした危機的な状況での人選なので、バランスを取ることなどを指名委員会が考えるということであれば、指名委員として失格だ。純粋に適材適所の配置を考えたということだ」と述べました。