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バイデン大統領は3日、ホワイトハウスで演説し、アメリカ東部時間の2日夜、アメリカ軍がシリアで軍事作戦を行った結果、過激派組織IS=イスラミックステートの指導者、アブイブラヒム・ハシミ容疑者が自爆して死亡したと発表しました。

この中でバイデン大統領は「今回の作戦は彼らが世界のどこに隠れようが、アメリカはテロの脅威を取り除くことができることを証明するものだ。世界中のテロリストに『われわれは追跡し、探し出す』という強いメッセージを送った」と述べ成果を強調するとともに引き続きテロの脅威に向き合っていく姿勢を強調しました。

バイデン政権の高官によりますとシリア北西部で行われた軍事作戦はおよそ2時間にわたり、ハシミ容疑者は自宅の3階部分で爆弾を使って、一緒に暮らしていた妻と子どもらを巻き添えにして自爆したということです。

ハシミ容疑者はISの前の指導者だったバグダディ容疑者が2019年にアメリカ軍の作戦で死亡したあと、新たな指導者となっていましたが具体的に組織をどのように統率していたかなど詳しいことはわかっていません。

ISは3年前にシリアで最後の拠点を失いましたがその後もかつての支配地域のイラクやシリアでテロや襲撃を繰り返し、その過激な思想は広がったままで今も脅威は続いています。

アブイブラヒム・ハシミ容疑者はイラク出身のISの古参のメンバーで、2019年10月に指導者のバグダディ容疑者が潜伏先のシリア北西部でアメリカの軍事作戦によって死亡したあと、後継者に選ばれました。

アメリ国務省は、ハシミ容疑者が国際的なテロ活動を指導し、少数派のヤジディ教徒に対する虐殺や誘拐にも関与したなどとして、最大で1000万ドル、日本円にしておよそ11億4000万円の懸賞金をかけて行方を追っていました。

これまでハシミ容疑者は、表に出て映像や音声で声明を発表することもなく、ISの指導者として組織をどのように統率していたのかなど、詳しいことは明らかになっていません。

過激派組織IS=イスラミックステートは、シリアの内戦などの混乱に乗じて勢力を拡大し、2014年に「イスラム国家」の樹立を一方的に宣言して、一時は、シリアとイラクにまたがる広大な地域を支配しました。

しかし、2017年にイラクの最大拠点・モスルや「首都」と位置づけてきたシリアのラッカが相次いで制圧されて弱体化し、2019年にはシリア東部に残っていた最後の拠点も失いました。

しかし、ISはその後もイラクやシリアで散発的にテロや攻撃を繰り返しています。

先月には仲間の戦闘員が収容されているシリア北東部の刑務所を200人を超えるとされるIS戦闘員が襲撃して治安部隊と6日にわたって戦闘を繰り広げ、依然、治安上の脅威となっていることを強く印象づけました。

またアジアやアフリカなどでもISの地域組織をうたうグループがテロを繰り返し、ISの過激な思想は世界各地に広がって根を下ろしています。

今回のアメリカの軍事作戦についてIS側からはこれまでのところ反応は出ていませんが、報復を呼びかけたり、各地の戦闘員や過激思想に染まった支持者がテロを起こしたりすることも懸念され、指導者を失ったあとも組織としての影響力は根強く残るものとみられます。

NHKは、シリア北西部のイドリブ県でISの指導者ハシミ容疑者が潜伏していたとされる住宅の映像を入手しました。

住宅は畑の中にある3階建ての建物で、周りにはほかの建物や舗装された道路は見当たりません。

一番上の階が大きく壊れ、コンクリートの破片や衣類などが散らばっている様子が確認できます。

アメリカ軍の軍事作戦を受けてハシミ容疑者は家族を巻き添えにして自爆したということで、現地の情報を集めている「シリア人権監視団」は、子ども4人を含むあわせて13人が死亡したと伝えています。

住宅の近くに住む男性は「夜中の1時ごろ、2機のヘリコプターの音が聞こえ、巡回しながら住宅を攻撃していました。誰が住んでいたのかは知らず、普通の民間人だと思っていました」と話していました。

また、別の男性は「住宅には2つの家族が住んでいて、現場を見に来たときには5、6人の遺体が目に入りました」と話していました。

バイデン米大統領は3日、米軍の特殊部隊がシリア北西部で展開した急襲作戦によって、過激派組織「イスラム国(IS)」のアブイブラヒム・ハシミ指導者を自爆死に追い込んだと発表した。

ハシミ指導者は2019年に米軍の作戦で死亡したIS創設者のバグダディ容疑者の後継。

バイデン氏や米政府当局者の説明によると、ハシミ指導者は米軍の急襲で追い詰められ、子どもを含む家族を巻き込んで自爆した。

バイデン氏は「昨晩の作戦によってテロリストの指導者を戦場から排除し、世界のテロリストに『追い詰めて見つけ出す』という強いメッセージを送った」と成果を強調した。

バイデン政権は昨年のアフガニスタン駐留米軍の撤収を巡る混乱で批判を受けており、IS指導者急襲の成功は外交政策への信頼回復につながるとみられる。

作戦による死者数は明らかになっていないが、シリアの救助隊員によると、女性4人と子ども6人を含む少なくとも13人が殺害された。

ハシミ指導者はシリアの特定地域に潜伏していた。

米軍は何年も前からシリアの武装勢力無人機(ドローン)攻撃を仕掛けてきた。ワシントンにある中東研究所のチャールズ・リスター氏によると、3日の作戦は、シリア北西部で実施されたものとしては、バグダディ容疑者の死亡に至った19年の作戦以来の規模だったとみられる。

ハシミ指導者以外のIS首脳についてはほとんど知られていない。

イエメンではUAEサウジアラビアが支援する政権側と、イランが支援する反政府勢力、フーシ派との間で6年以上にわたって内戦が続いています。

ことしに入って、UAEはミサイルやドローンによる攻撃を繰り返し受けていて、2日、領空に侵入したドローン3機を迎撃して破壊したと発表しました。

これまでのドローン攻撃について、いずれも実行を認めていたフーシ派が今回は事実上否定した一方、イラクに拠点を置き、フーシ派と同じくイランとつながりがあるとされる武装組織が攻撃を認める声明を発表しました。

声明で武装組織は「イエメンに介入するUAEに対し攻撃を続ける」と警告しています。

イエメンをめぐっては、UAEとイランの間で高官を派遣するなど関係改善を模索する動きも出ていますが、内戦に加わる勢力がさらに増えることで、攻撃の応酬が続くことへの懸念が高まっています。

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