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ロシアのプーチン大統領が、ウクライナ東部の親ロシア派が事実上、支配している地域の独立を一方的に承認したことなどを受け、G7=主要7か国の外相は、22日午後11時前からおよそ45分間、緊急の電話会合を開き、林外務大臣も出席しました。

会合のあと、林大臣は一連のロシアの行動について「ウクライナの主権および領土一体性を侵害し、国際法に違反する行動であるという認識で一致し、これを強く非難をする立場を確認した」と述べました。

そして林大臣は、G7として引き続き事態の展開を深刻な懸念を持って注視していくとともに、制裁を含めて緊密に連携しながら対応していくことを確認したと明らかにしました。

そのうえで、林大臣は「私からは、G7をはじめとする国際社会と連携し、ロシアに対する制裁を含む厳しい対応について、早急に調整を行っていく考えを伝えた」と述べました。

また、林大臣は、今回の会合で共同声明の発表は予定していないことを明らかにしました。

ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナの東部2州のうち、親ロシア派が事実上、支配している地域について、独立国家として一方的に承認する大統領令に署名しました。

これを受け、ロシア議会は、親ロシア派が「独立国家」と主張する2つの地域との間で友好協力関係を結ぶ条約案を審議し、22日上下両院で可決されました。

条約案には、ロシアが親ロシア派の支配する地域内で軍事基地やインフラ施設を設置し利用するだけでなく、近代化する権利があるとする項目が盛り込まれています。

プーチン大統領は、この地域の独立を一方的に承認したことを受け、国防省に対して「平和維持」を名目に軍の部隊を現地に送り込むことを指示しています。

今回の条約によって、ロシア軍がウクライナ東部の親ロシア派の地域に軍事施設を設置することなどが可能となり、ロシア軍が東部で駐留を進める布石とみられます。

ロシア外務省は22日、ウクライナから外交官を避難させることを決定したと発表した。

外務省は声明で「ロシアの外交官、およびロシア大使館と領事館の職員の安全確保を最優先事項とする。生命と安全を守るため、ウクライナから外交官を避難させることを決定した。極めて近い将来に実施される」とした。

ロシア連邦議会は22日、プーチン大統領ウクライナ東部の親ロシア派2地域の独立承認を受け、両地域との友好相互援助条約批准を承認した。

外務省はこれに先立ち、友好条約批准後に両地域の厳密な境界などの問題の議論するとしていた。

一方、ウクライナのゼレンスキーは、ロシアとの国交断絶を検討することを明らかにした。

プーチン大統領は21日、2地域の独立を承認する大統領令に署名した。

プーチン大統領は21日、ウクライナの東部2州のうち親ロシア派が事実上、支配している地域について、一方的に独立国家として承認する大統領令に署名し、22日には議会の手続きを経て「平和維持」の名目で現地に軍の部隊を送り込む準備を整えました。

このあとクレムリンで記者会見したプーチン大統領は、ウクライナ東部の紛争を解決するために結ばれた停戦合意について「すでに以前から葬られていた」と述べ、ウクライナ側が履行してこなかったと強調し、今回の国家承認によって事実上ほごにしたことを正当化しました。

そのうえで、今回独立を承認した地域の範囲については、現地の親ロシア派が定めた「憲法」に基づくとして、実際の支配地域よりも広い範囲でとらえていることを示唆しました。

一方でプーチン大統領は報道陣の質問に対し「今すぐ軍の部隊が向かうとは言っていない」と述べ、現地に部隊を展開させる時期については明言を避けました。

ロシアは親ロシア派と条約を結ぶことで支配地域での軍事施設の設置も可能にするなど、部隊の展開や駐留に向けた布石を打っており、ウクライナへの圧力を強め欧米をけん制しています。

NATO北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長は22日の記者会見で、ウクライナ国境のロシア側ではロシア軍の部隊増強が続き、攻撃のための態勢を整えているとして「あらゆる兆候は、ロシアが今もウクライナに対する本格的な攻撃を計画していることを示している」と述べ強い警戒感を示しました。

また、ウクライナ東部ではこれまでも、親ロシア派がロシア軍から支配と支援を受けてきたという認識を示した上で、今回、ロシアが一方的に承認したとするウクライナ東部の地域にロシア軍の一部が新たに入ったという見方を示しました。

ロシア外務省は22日、公式ホームページで声明を発表し、ウクライナにある大使館や総領事館の職員を退避させると発表しました。

それによりますと、これまで現地の職員が繰り返し暴力をふるうと脅されたり車に火をつけられたりしたとして、職員の命と安全を守るための措置だとしています。

ロシア外務省はこれに先立つ今月12日にも、アメリカやイギリスがウクライナに軍事的支援を行うなどロシアに対して挑発的な行動をとっているとして、大使館や総領事館の職員の一部を退避させていました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、22日に行った記者会見で「ロシアとの外交関係の断絶についても可能性を検討する」と述べました。

ウクライナ外務省が、ロシアとの外交関係を断絶するようゼレンスキー大統領に提言したとしています。

また、ゼレンスキー大統領は「ロシア側も知っているようにわれわれは、各国首脳だけでなくロシアに対しても、さまざまな形で対話を求めてきた」と述べ、事態が悪化しているのは、対話に応じようとしないロシア側に責任があると批判しました。

ウクライナと国境を接するポーランド南東部の町メディカにある検問所で、仕事などのためポーランドに入国してきたウクライナの人たちに話を聞きました。

このうち、47歳の男性は「決していい気持ちはしません。ロシアの決定は世界の秩序を壊すもので、誰でも好きな土地を自分のものにできることになってしまう」と話していました。

また、60歳の男性は、「とても残念です。ウクライナ東部の住民の身に、今後、何が起きるか分からず、心配です」と話していました。

さらに、30歳の男性は、「この先どうなるか分かりませんが、ウクライナの大統領が出す指示に従います。戦う必要があれば武器を取ります」として、ロシアへの対抗意識をあらわにしていました。

EUヨーロッパ連合は緊急の外相会議を開き、今回の動きを支持したロシアの議会下院の議員やロシアの銀行などに対して制裁を科すことを決めました。

ウクライナ情勢の緊張が高まる中、EUは22日、議長国フランスのパリで緊急の外相会議を開きました。

会議のあと記者会見したEUの外相にあたるボレル上級代表は、加盟国が全会一致でロシアへの制裁を決めたことを明らかにし「一連の制裁はロシアに大きな痛みを与えるものだ」と述べ、その意義を強調しました。

制裁の対象となったのは、一方的な独立の承認に向けた動きを支持したロシアの議会下院の議員や、これを資金面で支えたロシアの銀行などで、EU域内の資産凍結やEUへの渡航禁止の対象になるとみられます。

また、ロシア政府がEUの金融市場にアクセスすることや、ロシアが一方的に独立を承認したとする地域がEUと経済的な取り引きをすることも、制限するとしています。

ボレル上級代表は、アメリカやイギリスなどとも連携することで、ロシアへの制裁をより効果的なものにしていくとしています。

イギリスのジョンソン首相は22日、議会下院で、ロシアの5つの銀行と、プーチン大統領に近い実業家など3人の個人に対する制裁を発表しました。

3人がイギリス国内で保有する資産を凍結するほか、イギリスへの渡航も禁止するとしていて、今後、状況が悪化した場合には、アメリカやEUヨーロッパ連合と協力し、さらなる制裁の用意があるとしています。

ジョンソン首相は、ロシアの侵攻が正当化されることがあってはならないとしたうえで「すべての西側諸国の粘り強さや結束、そして決意が必要で、イギリスは結束を維持するためあらゆることをする」と述べ、ウクライナへの支援を続ける考えを強調しました。

フランスのルドリアン外相は、22日、パリで今月25日に予定していたロシアのラブロフ外相との会談を行わないことを明らかにしました。

その理由としてルドリアン外相は「ロシアがウクライナに侵攻しなければ会談を行うことにしていた」と述べ、ウクライナ東部をめぐるロシア側の決定によって、会談の前提条件が崩れたという認識を示しました。

EUは先月の時点で輸入する天然ガスのおよそ4割をロシアに依存しており、欧米がロシアに制裁を科した場合、ロシアが対抗措置としてヨーロッパへのガスの供給を制限する可能性もあるとみています。

このためEUアメリカや中東のカタールなどと協議を重ね、LNG液化天然ガスを確保するなどの対応を急いだ結果、先月にはおよそ100億立方メートルと記録的な量のLNGを確保したとしています。

また、ドイツのショルツ首相が、ロシアからの天然ガスをドイツに送る新たなパイプライン「ノルドストリーム2」の稼働に向けた手続きを停止する考えを示したことについて、EUヨーロッパ連合の報道官はパイプラインがまだ稼働していないことから、現在のEUへのガスの供給に直接の影響はないという認識を示しました。

EUのフォンデアライエン委員長は今月19日、ドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議で演説し「仮にロシアからのガスの供給が止まってもこの冬は安全だ」と強調したうえで、今後はエネルギーの安全保障の観点から調達先を多様化するとともに、再生可能エネルギーへの転換をさらに進める必要があるとの認識を示しました。

ロシアのプーチン大統領は22日、ウクライナ東部の停戦と和平への道筋を示した「ミンスク合意」はもはや存在せず、履行すべきことは何も残っていないと述べた。

モスクワでの記者会見で、ミンスク合意はロシアがウクライナ東部の親ロシア派2地域の独立を承認するはるか前にロシア側ではなくウクライナ側が放棄したと非難した。

一方、ロシア連邦議会上院は22日、プーチン大統領が要請した国外へのロシア軍派遣を全会一致で承認した。ウクライナ東部の親ロシア派2地域における平和維持活動に向けた措置で、直ちに発効されるという。

これに先立ち、上院議長プーチン大統領が22日に国外へのロシア軍派遣を承認するよう上院に要請したと発表していた。

またロシア大統領府(クレムリン)は、プーチン大統領が22日に親ロシア派2地域との友好条約を批准したと発表した。これにより、両地域に軍事基地を建設し、軍隊を配備し、共同の防衛体制構築に合意し、経済統合を強化できるという。

北大西洋条約機構NATO)のストルテンベルグ事務総長は22日、ロシアはウクライナに対する全面的な侵攻をなお計画しているとの見方を示した。

ストルテンベルグ事務総長は記者会見で「ロシアがウクライナに対する全面的な侵攻を計画し続けていることを示すあらゆる兆候がある」と指摘。「ロシアに一歩引くよう呼び掛け続ける。攻撃しないと決定するのに遅すぎることはない」とし、ロシアに外交の道を選ぶよう呼び掛けると述べた。

ロシアがウクライナ東部の親ロシア派が事実上支配する地域の独立を一方的に承認し、「平和維持」の名目で軍の部隊を送る準備を整えている事態を受けて、バイデン大統領は22日、ホワイトハウスで演説を行いました。

この中でロシア側の動きについて「ウクライナへの侵攻の始まりだ」との見方を示し、「明確な国際法違反で正当化することはできない」と強く非難しました。

そのうえでロシアの大規模な金融機関や政府発行の国債を対象にした金融制裁を科すことを明らかにし、「ロシア政府を西側諸国の金融システムから締め出し、西側から資金を調達できなくする」と述べました。

さらに「ロシアが事態を悪化させれば制裁をさらに強化する」と述べ、今後のロシア側の軍事行動によってはより厳しい制裁を科すとけん制しました。

一方でバイデン大統領は「何百万人もの人々が苦しむ最悪のシナリオを回避する時間はまだある。アメリカと同盟国などは、ロシアが真剣であるなら外交的な解決の道を閉ざしていない」と述べ、改めて外交による解決の余地は残されているという立場を示しました。

バイデン政権が発表したロシアに対する第1弾の経済制裁は、ロシアの政府系銀行2社と政府関係者などを対象にしています。

具体的には、ロシア国内5位の資産を有する「VEB」軍とつながりの深い国内8位の「プロムスビャジバンク」についてアメリカの企業などとの取り引きを認めないとしています。

また、欧米の金融市場で、ロシア政府が新たに発行する国債を取り引きできなくなる規制を導入するほか、プーチン政権の主要閣僚を含む関係者とその家族のアメリカ国内の資産を凍結するとしています。

バイデン大統領は記者会見で今回の制裁のねらいについて「ロシア政府を西側諸国の金融システムから締め出す」と述べました。

ただ、アメリカ議会で制裁対象にすべきとの指摘が出ている、ロシアの政府系銀行で国内最大の資産を有する「ズベルバンク」などは対象に含まれず、政府高官は今後のロシア側の軍事行動によってはこれらの金融機関も制裁対象にする可能性があると説明しています。

緊張が高まるウクライナ情勢を踏まえ、アメリカのバイデン大統領は22日に行った演説で、ウクライナの防衛のための支援を続けるとともに、NATO北大西洋条約機構に加盟するエストニアラトビアリトアニアのバルト3国にアメリカ軍の部隊を追加で展開すると明らかにしました。

アメリカ国防総省の高官によりますと、イタリアに駐留するおよそ800人の部隊と、ドイツから戦闘ヘリコプター20機をバルト海周辺の地域に数日中に移動させるということです。

また、ギリシャから戦闘ヘリコプター12機をウクライナの隣国ポーランドに移動させるほか、ドイツからもF35戦闘機、最大8機をヨーロッパ東部の複数の拠点に移動させるとしています。

バルト3国などからはウクライナ情勢を受けて自国の安全も脅かされるのではないかと警戒する声が出ていて、先週、ヨーロッパを訪問したアメリカのオースティン国防長官は、ヨーロッパ東部のNATO加盟国の防衛への関与を改めて強調していました。

ウクライナ情勢をめぐり、アメリカのブリンケン国務長官は22日、ワシントンでウクライナのクレバ外相と会談したあと、そろって記者会見を行いました。

この中でブリンケン長官は、ロシアがウクライナ東部2州のうち親ロシア派が事実上支配していた地域の独立を一方的に承認し、軍を送る準備を整えていることについて「すでに侵攻が始まっている」と強く非難しました。

そのうえで、今月24日にスイスで開催が予定されていたロシアのラブロフ外相との会談について「現時点では行っても意味がない」と述べ、会談を行うことはできないとロシア側に伝えたことを明らかにしました。

米ロ両国の間では、外相会談に続いてバイデン大統領とプーチン大統領の首脳会談の開催に向けて調整が行われる予定でした。

一方でブリンケン長官は「もしロシアが緊張緩和と外交による解決に真剣に取り組んでいると国際社会が確信できる明白な措置をとる用意があるならば、引き続き外交に取り組んでいく」と述べ、外交による解決の余地は残されているとしたうえで「ウクライナへの全面攻撃という最悪のシナリオを避けるため、できることはすべて行う」と強調しました。

欧州連合(EU)の外相は22日、ロシアによるウクライナ東部の親ロシア地域の独立承認を受け、ロシアの27の個人と団体、銀行や国防セクターに制裁を科す方針で合意した。ただ、プーチン大統領は制裁対象にしなかった。

ロシアによる欧州資本市場へのアクセスも制限する。ロシア下院の全議員も制裁の対象となり、入国制限や資産凍結などの措置が含まれる可能性がある。

EUの外相に当たるボレル外交安全保障上級代表はパリで開かれた会合後にフランスのルドリアン外相と行った共同記者会見で、ロシアがウクライナ東部の親ロシア派2地域の独立を承認したことはウクライナの主権を侵害するもので容認できないと指摘。「欧州にとり極めて危険な時期にある」とし、「EU加盟国が全会一致で承認した制裁パッケージはロシアに大きな打撃を与えるだろう」と述べた。

ボレル氏によると、制裁措置は「ロシアがEUの資本・金融市場にアクセスする能力」を標的にしたもの。ウクライナ東部の親ロシア派の活動への資金提供に関与している銀行も制裁対象になるほか、ロシアが独立を承認した2地域に対するEU・ウクライナ自由貿易協定の適用も停止される。

制裁措置がいつ発効するか現時点では明らかになっていないが、外交筋は遅くとも向こう数日間で制裁の詳細が発表され、発効するとの見方を示している。

EU外相による対ロ制裁決定を受け、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は記者会見で「ロシアが自ら作り出したこの危機を一段とエスカレートさせれば、EUには一段の措置を講じる用意がある」と表明。EUはロシア産天然ガスへの依存度を引き下げる必要があるとの考えも示した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は22日、ロシア大統領が独立を承認したウクライナ東部の親ロシア派2地域に軍部隊の派遣を命じたことを受け、一定期間にわたり予備役の召集を行うと明らかにした。ただ現時点で軍の総動員の必要はないとした。

ゼレンスキー大統領は、危機の解決に向け引き続き外交手段を追求していくと表明。同時に、ガソリンの付加価値税引き下げなどを含む「経済的愛国主義」政策を発表した。

ロシアがウクライナ東部の一部地域の独立を一方的に承認し軍を送る準備を整えている状況を受けて、岸田総理大臣は23日午前、総理大臣公邸で松野官房長官や木原官房副長官らと対応を協議しました。

このあと岸田総理大臣は記者団に対し「明らかにウクライナの主権、領土の一体性を侵害し、国際法に違反する行為であり改めて強く非難する。ロシアに対し外交プロセスによる事態の打開に向けた努力に立ち戻るよう強く求める。事態は緊迫度を増しており引き続き重大な懸念を持って注視していく」と述べました。

そして今回の事態を受けた制裁措置として、ロシアが独立を承認した地域の関係者のビザの発給停止と資産凍結、輸出入の禁止、そしてロシアの国債などの日本での発行・流通を禁止することを発表しました。

またウクライナに在留する日本人の保護について「安全確保のために全力を尽くしていく。できるかぎりの手段を講じ、邦人の保護に取り組んでいく」と述べました。

さらに今後懸念されるエネルギー価格の高騰について「今回の事態がエネルギーの安定供給に直ちに大きな支障をきたすことはないと認識している。今後さらに原油価格が上昇し続けたとしても国民生活や企業活動への影響を最小限に抑えることができるよう、何が実効的で有効な措置かという観点からあらゆる選択肢を排除することなく政府全体でしっかり検討し対応していく」と述べました。

また岸田総理大臣は、さらに事態が悪化した場合の対応について「今後の推移については予断は許されず、いろいろな可能性がある。G7=主要7か国をはじめとする国際社会と連携して、さらなる措置についても速やかに考えていかなければならない。具体的に事態がどう推移するかを確認しアメリカ・ヨーロッパともしっかり意思疎通や情報交換を図りながら、わが国の対応を進めていく」と述べました。

日本政府は2014年、ロシアがウクライナ南部のクリミアを併合したときからロシアに対して制裁措置を発動し、現在も継続しています。

具体的にはアメリカやEUヨーロッパ連合と協調する形で、ウクライナ東部の不安定化に直接関与していると判断される66人と16の団体に対して、日本国内にある資産を凍結しています。

またロシアの大手銀行「ズベルバンク」など5つの金融機関を対象に、日本国内での社債や株式を含む証券の発行を禁止しているほか、ロシアに対する武器の輸出や武器技術の提供について審査の手続きを厳格化しています。

さらにクリミアを原産地とするすべての貨物の輸入について、ウクライナ政府が認めたもののみとする輸入制限措置も実施しています。

ロシアがウクライナ東部の親ロシア派が事実上支配する地域の独立を一方的に承認し「平和維持」の名目で軍の部隊を送る準備を整えている事態を受けて、アメリカのバイデン大統領は22日、「ウクライナへの侵攻の始まりだ」と強く非難し、ロシアの大規模な金融機関などに制裁を科すと発表しました。

さらにブリンケン国務長官が24日に予定されていたロシアのラブロフ外相との会談は実施できないと表明したのに続き、ホワイトハウスのサキ報道官は米ロ双方が行うことで原則、合意していた首脳会談についても「ロシアが行動を変えないかぎり外交は成功しない。現時点では計画にない」と述べ、実施できないという考えを示しました。

サキ報道官は、首脳会談の実施にはロシアが軍の部隊をウクライナ周辺から撤退させるなど緊張緩和を進めることが必要だとしています。

そのうえでサキ報道官は「われわれは外交の道を完全に閉ざすことはない」と述べ、外交による解決の余地は残されていることも強調しました。

中国外務省の華春瑩報道官は23日の会見で、ウクライナを巡る西側諸国の対ロシア制裁に中国が参加するかとの質問に、制裁が問題解決の最善の方法とは考えたことがない、と述べた。

関係当事者が対話を通じた問題解決を図り、冷静さを維持し自制を持つことを中国は望むと述べた。

ロシアはウクライナ東部の親ロシア派が事実上支配する地域の独立を一方的に承認し、「平和維持」の名目で軍の部隊を送る準備を整えています。

これに対してアメリカは22日、バイデン大統領が「ウクライナへの侵攻の始まりだ」と強く非難してロシアの金融機関などに制裁を科すと発表するとともに、ホワイトハウスのサキ報道官が米ロ双方で原則合意していた首脳会談は実施できないという考えを示しました。

またEUヨーロッパ連合やイギリス、オーストラリア、それにカナダなども相次いで制裁措置を発表したほか、ドイツはロシア産の天然ガスをドイツに送る新たなパイプライン「ノルドストリーム2」の稼働に向けた手続きを停止する考えを示すなど反発を強めています。

こうした中、ロシアのプーチン大統領は23日、国民向けの動画メッセージのなかで「NATO北大西洋条約機構などによる軍事活動が危険をもたらしている」と述べ、ロシアによるNATOの不拡大の要求を拒否するアメリカなどへの不満を改めて示しました。

アメリカは外交による解決の余地が残されていることも強調していますが、米ロの首脳会談の実施にはロシアが軍の部隊をウクライナ周辺から撤退させるなど緊張緩和を進めることが必要だと主張していて、事態の打開は依然として見通せない状況が続いています。

ウクライナ情勢をめぐって、アメリカをはじめ各国がロシアへの制裁措置を相次いで発表したことについて、中国外務省の華春瑩報道官は23日の記者会見で「制裁は、問題解決のための根本的で有効な方法ではない。中国は、いかなる不法な一方的制裁にも一貫して反対している」と述べ、中国として制裁措置に反対する意向を示しました。

そのうえで「対話と協議によって問題解決を図るために努力すべきだ」と述べ、関係各国に対し、対話による解決を図るよう重ねて主張しました。

台湾の新聞「自由時報」の電子版は「ウクライナ情勢がさらに悪化した場合、台湾がロシアへの半導体の禁輸などを行う可能性がある」と伝えました。

これについて台湾経済部の曽文生 次長は台湾の別のメディアから、半導体の輸出規制などでロシアへの制裁に加わる可能性を問われ「見極めているところだ」と答えました。

台湾財政部によりますと、去年1年間の台湾からロシアへの半導体の輸出額はアメリカドルで2000万ドルを超えています。

ロシアのプーチン大統領は23日、軍人をたたえるロシアの祝日にあわせて国民向けに動画のメッセージを出しました。

この中でプーチン大統領は、NATO北大西洋条約機構などによる軍事活動が危険をもたらしている一方で、すべての国を守る平等な安全保障体制の構築を求めるロシアの声にはこたえていない」と述べ、ロシアによるNATOの不拡大の要求を拒否するアメリカなどへの不満を改めて示しました。

そして、国益や国民の安全が最優先だと強調したうえで「世界に類のない兵器を作り出していく」と述べ、極超音速兵器や人工知能を取り込んだ兵器などの開発を進めていくとしました。

プーチン大統領は、ウクライナ東部の状況など緊張が高まるウクライナ情勢については直接言及はしなかったものの今回のメッセージの中でロシアの軍事力を誇示し、欧米を強くけん制したものとみられます。

ロシアの軍事や安全保障に詳しい東京大学先端科学技術研究センターの小泉悠 専任講師は、ロシアがウクライナ東部の親ロシア派が事実上支配している地域の独立を一方的に承認したことについて「ロシアの意図に関する評価をわれわれは大きく変えなければいけない」と指摘しました。

ウクライナ政府軍と親ロシア派の武装勢力との間の紛争を解決しようと、2014年9月と翌2015年2月に結ばれた停戦合意「ミンスク合意」について、「ロシアにとっては親ロシア派武装勢力を維持したまま再統合し、影響力を行使できる見込みがある有利な内容だった。しかし、今はそれ以上のことをねらっていると考えざるをえない」と述べ、今回の承認はロシアのウクライナへの要求がより強くなったことを示唆しているとしています。

具体的には、ロシアはウクライナに対し、NATOに加盟しないだけでなく、非軍事化も求めていくとみられ、さらに政治・経済的に統合することまで視野に入れるようになっている局面だと分析しています。

そして「実際にどのような行動に出るのか予測しがたいが、ロシア系の住民が危ないから介入しないといけないというロジックになる可能性もまだ十分にある」と述べ、ロシアが目的の達成のため軍事力を行使する懸念があると指摘しました。

一方、外交での解決の可能性についてはアメリカが反発することを分かったうえで、あえて外相会談の前のタイミングで承認している。ロシア側が対話する意思があるかは疑問だ。ロシア側に話し合う意思が薄いのであれば、できることは非常に限られてくる」と述べ、選択肢が狭まっているという見方を示しました。

そのうえで「制裁には限界があるが、政治的なメッセージとしては意味があり、ロシアにダメージがないわけではない。軍事的な衝突はロシアのためにはならないと、どこまで西側が一致してみせられるか。日本も、国際秩序や安全保障を守っているという認識でどこまで主体的にやれるのかが注目される」と述べ、足並みをそろえた対応がいっそう重要になると強調しました。

ロシアのプーチン大統領は23日、外交の道は常に開かれているが、自国の安全保障上の利益を優先し、困難な国際情勢に直面する中で軍備強化を進めると表明した。

毎年恒例の「祖国防衛の日」に合わせてビデオ声明を発表した。ウクライナを巡る西側諸国との対立には直接言及しなかった。

「ロシアは常に直接的で誠実な対話にオープンであり、最も複雑な問題に対する外交的解決策を模索する用意がある」と語った。

「しかしロシアの利益と国民の安全には制限がない。従って軍の強化と近代化を続けていく」とした。

ロシアは困難な国際情勢の中にあり、北大西洋条約機構NATO)の東進などによる脅威に直面していると指摘。「全ての国を守る平等で不可分の安全保障に基づくシステムの構築を求めているが、ロシアの訴えには依然として応答がない」と述べた。

ウクライナ情勢の緊張が高まる中、天然ガスの多くをロシアからの輸入に依存するヨーロッパでは、エネルギー安全保障の観点から、ロシア以外から調達する動きが加速しています。

ヨーロッパ最大規模のオランダのロッテルダムでは、LNG液化天然ガスを積んだタンカーの出入りが去年12月半ばごろから増えていて、この2か月でおよそ60隻と、去年1年間の半分に相当するタンカーが入港したということです。

22日も、アメリカのテキサス州やエジプトなどから、LNGを積んだタンカーが相次いで出入りし、専用のふ頭では、夜を徹してLNGの荷降ろしが行われていました。

港を管理する公社の担当者は「ウクライナ情勢を背景にアメリカなどからのタンカーが増えていると聞いている。これまでにない忙しさだ」と話しています。

EUヨーロッパ連合は、輸入する天然ガスのおよそ4割をロシアに依存しており、欧米が制裁を科した場合、ロシアが対抗措置としてヨーロッパへのガスの供給を制限する可能性があるとして、アメリカや中東のカタールなど、ロシア以外からの調達を急いできました。

先月にはおよそ100億立方メートルを確保し、仮にロシアからの供給が滞ったとしても当面は対処できるとしています。

ただ、天然ガスの多くをロシアのパイプラインからの調達に依存してきたドイツなど、LNGを受け入れる施設がない国もあり、ほかの国からの輸送にコストがかかるなどして経済活動に影響する可能性があります。

脱炭素を急ぐヨーロッパでは、再生可能エネルギーの拡大に時間がかかる一方、石炭や石油より温室効果ガスの排出が少ないとして天然ガスの需要が一段と高まっていて、価格の高止まりが続いています。

ウクライナ情勢は、これに拍車をかける格好になっていて、調達先の多様化は、エネルギー安全保障の観点からヨーロッパの大きな課題になっています。

 トランプ氏は大統領在任時のプーチン氏とのやりとりを紹介し、「彼はいつもウクライナを欲しがっていた。私は『それはできない』と言ったが、欲しいのは分かった」と語った。

 一方、トランプ氏は「次は中国だ。彼らは五輪が終わるのを待っていた」と述べ、習近平国家主席が台湾侵攻に踏み切ると予想。北朝鮮弾道ミサイル発射を再開したことにも触れ、バイデン政権の外交を批判した。

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