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韓国のユン・ソギョル次期大統領は20日、記者会見を開き、歴代の大統領が利用してきた青瓦台と呼ばれるソウル中心部の大統領府の執務室を、5キロほど南にある国防省が入る庁舎に移転させることを明らかにしました。

5月の就任時から新たな執務室の利用を始めるということです。

ユン氏は、これまで青瓦台について、「帝王的な大統領のイメージの象徴であり、大統領は市民に近いところで働くべきだ」として、執務室の移転を主張してきました。

移転について、ユン氏は、「就任まで50日の時点で、執務室の移転は急ぎすぎではないかという心配があるのは承知している。しかし、一度青瓦台に入ってしまうと、帝王的権力の象徴である青瓦台から抜け出すのがもっと難しくなると思う」と述べました。

しかし、北朝鮮によるさらなる弾道ミサイルの発射に備えて各国が警戒と監視を続ける中、移転作業にともない安全保障体制に空白が生じるおそれがあるという指摘もメディアなどから出ていて、移転が順調に進められるかどうか疑問の声も上がっています。

韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮20日午前、ロケット砲と推定されるものを発射したと明らかにしました。

韓国軍の関係者によりますと、午前7時20分ごろからおよそ1時間にわたって、北朝鮮西部のピョンアン(平安)南道付近から朝鮮半島西側の黄海に向けて、合わせて4発が発射されたということです。

また飛行距離はおよそ30キロ、最大高度はおよそ20キロだったとしています。

これを受けて、韓国政府はNSC国家安全保障会議を開き、弾道ミサイルなどの発射を繰り返している北朝鮮の動向を引き続き注視するとともに、ことし5月の新政権への移行期に、安全保障上の空白が生じないようしっかりとした態勢を維持していくと強調しました。

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