https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

9日のニューヨーク株式市場は、翌日の10日にアメリカの5月の消費者物価指数が発表されるのを前に、インフレが長期化することへの警戒が強まり、取り引き終了にかけて売り注文が膨らみました。

このためダウ平均株価の終値は、前日に比べて638ドル11セント安い3万2272ドル79セントと大幅な値下がりとなりました。

IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も2.7%の大幅な下落となりました。

市場関係者は「インフレが長期化すればアメリカで金融の引き締めが加速するとの見方が広がっていることに加えて、ヨーロッパ中央銀行が9日開いた理事会で、来月、政策金利を0.25%引き上げる方針を決めたこともあって、景気が減速することを警戒して売り注文を出す投資家が多かった」と話しています。

著名な債券市場ストラテジスト、モハメド・エラリアン氏(63)は、米国のインフレはまだピークに達していないとの見方を示した。同氏は約1年前、米国で高インフレが長引くことを的確に予測していた。

エラリアン氏、インフレは持続へ-的中した過去3回の予想同様に確信

  ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストでもあるエラリアン氏は消費者物価指数(CPI)について、10日発表される5月の数字は市場予想と同じだと述べたが、「懸念しているのは6月の前月比の上昇率が5月よりも悪化するのではないかという点だ。インフレはピークに達し、低下しつつあると明言している人は見方を変える必要があるかもしれない」と、ブルームバーグテレビジョンに語った。

  4月のCPIは前年同月比で8.3%上昇と、前月の同8.5%上昇から減速した。それでも40年ぶりの大幅な伸びに近い水準だ。ブルームバーグがまとめた予想中央値によれば、5月のCPIは前年同月比で8.2%上昇と、コロナ禍前の4倍余りだ。

  エラリアン氏は「総合CPIが来月ではないにしろ、8.5%を超える上昇を示しても驚かないだろう」と述べた。その理由として「インフレを押し上げている要因が多岐にわたっている」点を挙げ、エネルギー価格は毎月大幅に上昇すると予測し、住居費と食料品にも上昇圧力が見られると指摘。「インフレがピークに達したと言うにはあまりにも時期尚早だ」と述べた。

原題:El-Erian Warns Inflation Has Yet to Peak as Energy Prices Rise

(抜粋)

物価のピークまだ先
ハメド・エラリアン氏は、米国のインフレはまだピークに達していないとの見方を示した。高インフレが長引くことを約1年前に的確に予測していた同氏は「総合CPIが来月ではないにしろ、8.5%を超える上昇を示しても驚かないだろう」とブルームバーグテレビジョンで述べ、その理由として「インフレを押し上げている要因が多岐にわたっている」点を挙げた。

マイナス金利脱却へ
欧州中央銀行(ECB)は7月に0.25ポイントの利上げを実施すると表明。9月に0.5ポイント引き上げる可能性も示唆した。債券購入は7月1日に終了させる。ECBは最新の経済予測で、2024年のインフレ率が平均2.1%と中銀目標を上回るとの見通しを示した。今年については、最新予測よりもさらに高い7.1%となる可能性があるとも指摘した。

リセッション確率50%超
かつて米連邦準備制度理事会FRB)副議長だったアラン・ブラインダー氏は、連邦公開市場委員会(FOMC)は次の3回もしくは4回の会合で0.5ポイントずつの利上げを行う必要があると指摘。マイナス成長を回避するにはFRBは「非常に幸運」である必要があるとし、来年に米経済がリセッション(景気後退)入りする確率は50%を「やや上回る」と述べた。

円ショートの余力まだあり
円の一段安を見込む投機筋のポジションは増えているが、その規模はまだ大きくなく、拡大の余地があることがうかがわれる。サクソバンクの外為戦略責任者ジョン・ハーディー氏はドル・円について、「世界の債券利回りが確実に低下するか、日本銀行イールドカーブコントロールによって国債利回りを抑制するというコミットメントを断念するまで、事実上の上限はない可能性が高い」と指摘した。

1ドル=140円で対応か
円安の進行や物価上昇圧力に対応するため、日本銀行が年内に政策修正に踏み切るとみるエコノミストの割合が減っている。日銀が政策やコミュニケーションの調整に動く円安水準は1ドル=140円との見方が多い。エコノミスト45人を対象に3-8日に実施した調査によると、日銀が年内に何らかの措置を強いられる可能性は「非常に高い」「高い」との回答が計26%と、前回4月の金融政策決定会合前の調査の45%から減少した。

d1021.hatenadiary.jp

#マーケット