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イエメンでは政府側と反政府勢力の内戦が7年以上にわたって続き、深刻な人道危機に陥ってきましたが、ことし4月、双方が2か月間の全面的な停戦で合意しました。

停戦は6月に1度延長されたあと、2日に再び期限を迎え、仲介にあたる国連はさらに2か月間延長することで双方が合意したと発表しました。

ただ、内戦で農業生産が落ち込んだイエメンでは、ロシアとウクライナが主な輸入先となっている小麦を始め、ほとんどを輸入に頼る食料がウクライナ情勢の影響などで値上がりしています。

さらに、現地で食料支援を担ってきたWFP=世界食糧計画も、食料や燃料の価格高騰で費用がかさみ、支援の大幅な縮小を余儀なくされているとしています。

WFPイエメン事務所のレーガン代表はNHKの取材に対し「飢える人が増える兆候が現れ始めていて、多くの命を救えなくなるおそれが出てきている」と明らかにしました。

ウクライナでは今月、農産物の輸出が再開したばかりで、今後もこうした動きが継続し、イエメンの人道状況の改善にもつながるかが焦点となっています。

内戦の影響で農業生産が落ち込んだイエメンでは、食料の多くを輸入に頼ってきましたが、ウクライナ情勢を受けて価格が高騰し、市民生活への影響が広がっています。

首都サヌアで夫と2人の子どもと暮らすアスマ・マタリさん(27)は野菜や果物が値上がりしてほとんど買えなくなり、1日1食のパンだけを家族で分け合い、空腹をしのぐ日々が続いているということです。

さらにそのパンの原料となる小麦は、ロシアとウクライナが主な輸入先となっていることから、去年に比べて2倍に値上がりしたということです。

アスマさんは「小麦だけでなく、燃料の価格も値上がりし、生活していけるか心配です」と話していました。

アスマさんがかつて通っていた青果店も、仕入れ価格の高騰に伴い、値上げを迫られた結果、客足が遠のき、ことし4月、閉店に追い込まれました。

店主だったサディク・シャミさん(30)は「閉店に追い込まれたのは私の店だけではなく、価格高騰の影響が広がっている」と話していました。

イエメンで大規模な食料支援を行うWFP=世界食糧計画、イエメン事務所のレーガン代表は、現地の状況について「長引く内戦の影響で食料や燃料の価格の高騰が続いていた中、ウクライナ情勢をきっかけに小麦の確保が一層難しくなり、状況の悪化に拍車をかけている。イエメンではことし4月に停戦に合意したものの世界はインフレに直面し、経済回復には最悪のタイミングで、さらに時間がかかる」と指摘しています。

そのうえで、ウクライナ情勢が支援活動に及ぼす影響について「食料や燃料などの価格高騰で経費がかさみ、支援の大幅な縮小を余儀なくされている。飢える人が増える兆候が現れ始めていて、多くの命を救えなくなるおそれが出てきている」と訴えました。

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