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英国のトラス外相は4日、首相に選ばれれば、政権発足後1週間以内にエネルギー価格高への対策を講じると表明した。

英与党の保守党がジョンソン首相の後任を選ぶ党首選の決選投票は、トラス外相がスナク前財務相に勝利して首相に就任すると予想されている。

トラス氏はサンデー・テレグラフ紙への寄稿で、生活費の上昇が国民にどれほど困難なものであるかを理解しているとし「家族や企業がこの冬と次の冬を乗り切ることができるようにするため、断固たる措置を取る」と述べた。

「(首相に)選出された場合、新政権の最初の週にエネルギー関連法案とエネルギー供給に関する行動を起こす」と説明した。

サンデー・タイムズ紙が財務省当局者の発言で報じたところによると、トラス氏の計画の費用は1000億ポンド(1150億ドル)を超え、大半を政府の借り入れにより賄うことになる。

イギリスでは、ジョンソン首相が相次ぐ不祥事でことし7月に辞意を表明したことを受けて、後任を選ぶ与党 保守党の党首選挙が行われ、全国の党員が郵送やオンラインで投票しました。

5日、ロンドンで結果が発表され、
▼リズ・トラス外相が8万1326票、
▼リシ・スナク前財務相が6万399票で、
トラス氏が2万票余りの差をつけて新しい党首に選ばれました。

トラス氏は党員を前に演説し「私を信頼して党首に選んでくれた皆さんに感謝している。大胆な減税を行い経済を成長させる。エネルギー危機に取り組み、人々の光熱費と長期的なエネルギー確保の問題にも対処する」などと述べたうえで、再来年に行われる予定の次の総選挙で勝利を目指す考えを示しました。

トラス氏は47歳。2010年に下院議員に初めて当選し、環境相や司法相を歴任したあと、ジョンソン政権では国際貿易相としておととし、日本との経済連携協定に署名しました。

そして、去年9月の外相就任後は、ウクライナ侵攻の構えを見せたロシアへの制裁にいち早く動き強硬な姿勢を示すとともに、ウクライナに対する支援を進めてきました。

イギリスでは、インフレ率が10%を超える記録的な水準でエネルギー価格や食品などが値上がりする中、賃上げを求める労働者のストライキが幅広い業種に広がっていて、トラス氏は経済対策や長期化するウクライナ情勢への対応で難しいかじ取りを迫られます。

トラス氏は6日、辞任するジョンソン首相に代わって新しい首相に就任し、イギリスではサッチャー氏、メイ氏に続き女性としては3人目の首相となります。

トラス氏は「大変光栄だ。厳しい選挙戦だったが、支えてくれた皆さんに心から感謝したい」と述べました。

そのうえで「減税を実施し、経済を成長させる大胆な計画を実行する。そしてエネルギー危機を解決する。市民の光熱費の問題だけでなく長期的なエネルギー供給の課題にも取り組む」と述べました。

またトラス氏は、退任するジョンソン首相について「EUヨーロッパ連合からの離脱を成し遂げ、新型コロナウイルスのワクチン接種を推し進め、ロシアのプーチン大統領に立ち向かった」と述べ、その功績をたたえました。

保守党の党首選でトラス氏に敗れたスナク氏はツイッターに、「私に投票してくれたすべての人に感謝したい。私は今回の選挙で保守党はひとつの家族だと言ってきた。この困難な時期にイギリスのかじ取りをするトラス新首相のもと、ひとつになるべきだ」と書き込み、党内の結束を呼びかけました。

イギリスのジョンソン首相は、後任に選ばれたトラス氏にツイッター祝意を示したうえで、「危機的な生活費の問題に取り組み、党を結束させる。そして、私たちの国を発展させるうえで、彼女の計画に間違いはない。今こそ、すべての党員がトラス氏を完全に支持するときだ」と投稿しました。

イギリスでは議会下院で最も多い議席を抱える政党の党首が国王によって首相に任命され、議会による首相の指名手続きはありません。

現在、トラス氏の所属する与党・保守党は議会下院で第1党で、新しい党首に選ばれたトラス氏は、6日にジョンソン首相が辞任したあと、エリザベス女王によって首相に任命されます。

任命は、エリザベス女王が夏の間の静養先として滞在している、北部スコットランドのバルモラル城で行われます。

バルモラル城は首都ロンドンからおよそ650キロ離れていて、公共放送BBCによりますと、エリザベス女王が首相を任命するのは70年の在位期間中、今回が15回目ですが、ロンドンのバッキンガム宮殿以外で行うのは初めてです。

高齢の女王の健康状態に配慮したものとみられています。

トラス氏は首相に任命されたあとロンドンに戻り、首相官邸の前で就任演説を行うほか、組閣を行う見通しです。

EUヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長は、ツイッターにメッセージを投稿し、トラス氏に祝意を示したうえで、「EUとイギリスはパートナーだ。私たちは気候変動からロシアによるウクライナへの軍事侵攻まで多くの課題に直面している。建設的な関係を期待している」と述べました。

そのうえで、イギリスでEU離脱の際に結んだ北アイルランドに関する合意の一部を一方的に変更する動きが出ていることを念頭に、フォンデアライエン委員長は投稿の最後で、EUとの合意を尊重するようくぎを刺しました。

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