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エルサレムにあるイスラム教礼拝所「アルアクサ・モスク」で5日までにイスラエル警察とパレスチナ人が2回にわたり衝突した。警察のモスク侵入に反発したパレスチナ武装勢力自治区ガザからロケット弾を発射し、イスラエルが報復としてガザを空爆、暴力の連鎖がさらに広がる懸念が強まった。

イスラエル警察はアルアクサ内に扇動者が立てこもっているとして侵入し、350人以上を排除、拘束した。さらに24時間も経たない5日深夜に再び侵入し、催涙弾やゴム弾を使用して礼拝者を排除したという。モスクを管理する組織が明らかにした。

パレスチナ赤新月社によると、2回の衝突でゴム弾や殴打などによりパレスチナ人18人が負傷。イスラエル警察は1回目の侵入時に2人の警察官が負傷したと発表した。

イスラム教徒はラマダン(断食月)に入っており、パレスチナ自治政府アッバス議長の報道官は「イスラエルによるアルアクサ・モスク侵入や礼拝者への攻撃は、ラマダン中の平静と安定を確保するための米政府の取り組みを侮辱している」と非難した。

国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、同モスクでの暴力行為に懸念を表明し、イスラエル人とパレスチナ人による緊張の緩和が必須だと訴えた。

アルアクサ・モスクのある聖地「神殿の丘」はユダヤ教の聖地でもある。

イスラエルのネタニヤフ首相は、同モスクに武器や花火を持って立てこもった「過激派」が衝突の原因を作ったと批判。「イスラエルは礼拝の自由、全ての宗教への自由なアクセスの維持と神殿の丘の現状維持にコミットしており、暴力的な過激派がそれを変えることを許さない」と声明で述べた。

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