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最高裁判所の戸倉三郎長官は憲法記念日に合わせて会見し「『法の支配』の理念の重要性を自覚し、国民から信頼される司法の実現に最善を尽くす」と述べました。

記者会見で戸倉長官は「変化の目まぐるしい昨今の情勢の中で、『法の支配』という理念の意義とその価値を共有することの重要性を改めて胸に刻んだ」とした上で「憲法が具現する『法の支配』の理念の重要性と裁判所の使命を自覚し、国民から信頼される司法の実現に最善を尽くす」と述べ、現在進めている裁判手続きのデジタル化によって利便性の向上や効率化を図り、複雑な裁判への対応力を高めていく考えを示しました。

また、同性婚など性的マイノリティーに関わる裁判に注目が集まっていることを問われると「国民の価値観や意識の多様化に伴って生じる新たな社会問題についても本質を柔軟に受け止め、納得性の高い判断を示すことが裁判官には求められる。そのための資質や能力を身につけられるよう研修などを通じて支援したい」と述べました。

少年事件などの記録が各地の裁判所で廃棄されていた問題については「裁判所全体として規程や通達の趣旨に沿った適切な運用がされていたとは言い難い状況にあったと理解しており、各方面からさまざまな批判をいただいたことを大変重く受け止めている。掘り下げた調査を行った上で制度のあり方を検討しないといけない」と話していました。

#LGBT最高裁・戸倉三郎長官)

 戸倉長官は会見で「デジタル技術を活用し、裁判実務の効率化を図るという観点は大事だ」と述べた一方、「生成AIの活用は色々な側面から検討しなければ問題が起きると思う」と強調した。

 その上で「AIは確率的に情報を処理していくが、裁判は必ずしもそういうことだけではカバーできない仕事だ。人である裁判官が裁判をするという本質は変わらない」とし、「裁判を担う人材育成という観点からも、慎重な対応が必要だと考えている」と話した。

#生成AI(最高裁・戸倉三郎長官)

日本国憲法が施行されて、3日で76年です。NHK憲法に関する世論調査でLGBTQなど性的マイノリティーの人たちの人権が守られていると思うかどうか聞いたところ、「守られていると思う」が9%、「守られていないと思う」が42%でした。

調査対象は3275人で1544人が回答

NHKは先月7日から3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかけるRDDという方法で世論調査を行いました。

調査の対象になったのは3275人で、47.1%にあたる1544人から回答を得ました。

性的マイノリティーの人権は守られていると思うか

LGBTQなど性的マイノリティーの人たちの人権は守られていると思うかどうか聞いたところ、「守られていると思う」が9%、「守られていないと思う」が42%、「どちらともいえない」が41%でした。

同性どうしの結婚についてどう思うか

日本では現在、同性どうしの結婚が法的に認められていませんが、同性どうしの結婚についてどう思うか聞いたところ、「法的に認められるべきだと思う」が44%、「法的に認められるべきではないと思う」が15%、「どちらともいえない」が37%でした。

年代別にみると、「認められるべきだと思う」は、18歳から29歳が68%、30代が58%、40代が62%で全体よりも高くなりました。

“法的に認められるべき”と思う理由

同性どうしの結婚について「法的に認められるべきだと思う」と答えた人に理由を聞いたところ「家族に認められた行政サービスが受けられないなどの不利益が生じるから」が33%で最も多く、「海外でも認められている国はあるから」が26%、「法の下の平等などを保障した憲法に違反していると思うから」が25%、「憲法同性婚は否定されていないと考えているから」が10%でした。

“法的に認められるべきではない”と思う理由

一方、「法的に認められるべきではないと思う」と答えた人に理由を聞いたところ、「結婚は男女間でするものだから」が53%で最も多く、「日本の伝統的な価値観があるから」が23%、「憲法同性婚は否定されていると考えているから」が8%、「自治体が独自に設けた制度で行政サービスなどが受けられるから」が6%でした。

専門家「社会の寛容度が高まった状況が反映か」

性的マイノリティーの人権問題に詳しい青山学院大学法学部の谷口洋幸教授は、今回の世論調査の結果について、「企業や自治体がいろいろな施策を進める中で性的マイノリティーの人たちの現状や困難を人権問題として捉えることが広がってきたと感じる。同性どうしの結婚についても自治体の『パートナーシップ制度』などが広がり、社会の寛容度が高まった状況が反映されているのではないか」と分析します。

また、若い世代で同性どうしの結婚を「法的に認めるべきだと思う」という回答が全体より高かったことについては「2001年にオランダで同性婚が初めて可能になり、若い世代はそうした国が普通に存在する社会で暮らしてきた。同性婚を当たり前のように選択肢の1つとして捉え、関心が『認めるべきか』ではなく『認めなくていいのか』というフェーズに移っていると感じる」と話しています。
当事者「憲法の理念が社会に落とし込まれるような政治や法律を」
ゲイであることを公表し、性的マイノリティーに関する情報を発信しているライターの松岡宗嗣さん(28)は、同性婚などの問題を考える中で憲法に関心を持つようになったということです。

同性のパートナーと一緒に暮らす部屋を探した際に「家族向けの物件で同性カップルは入居できない」と断られるなど、差別的な対応を受けた経験もあり、「憲法が保障する人権が守られていないと感じる」といいます。

一方で、SNSなどの普及により若い世代を中心に理解も進んでいると感じるということです。

松岡さんは「社会の生きづらさは自分のせいだと考えている性的マイノリティーの人も多いが、憲法には『差別されない』とか、『個人の尊重』などが書かれていて、その中にはマイノリティーも含まれていると思う。自分らしく生きられることを保障した憲法の理念が社会に落とし込まれるような政治や法律を作っていってほしい」と話していました。

憲法を学ぶ学生の間でも関心高まる

性的マイノリティーの人たちの人権については、憲法を学ぶ学生の間でも関心が高まっています。

日本大学憲法学のゼミでは、討論のテーマを学生から募っていますが、ここ数年、性的マイノリティーに関する話題を議論したいという声が多いということです。

先月の授業では「同性どうしの結婚」をテーマに今の法律で同性どうしの結婚が認められていないことが憲法に違反するかどうか、20人余りの学生が条文の解釈などを検討しました。

議論では婚姻の自由を保障した憲法24条について、条文にある「両性」という表現が男女に限定されるのかどうかが論点となり、学生の1人は「憲法の解釈も時代の変化に応じて変わることはあるため、パートナーシップ制度などで性的マイノリティーへの理解が深まる中、『両性』を『男女』に限定せず、『両方の当事者』と解釈することも可能だ」と述べました。

一方、別の学生は「24条には『両性』のほか『夫婦』という表現も用いられているので、あくまで異性どうしの結婚を前提としていると解釈するのが一般的だ」という考えを述べました。

また「婚姻に関する法律は個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」という条文を踏まえ、憲法が定める「法の下の平等」という観点からも問題がないか検討すべきだという意見も出されました。

議論に参加した学生は「さまざまな条文がある憲法の視点に立って考えることで見えてくるものがあった。意見が分かれる問題については異なる考えも聞いた上で自分なりの意見を持てるようにしたい」と話していました。

ゼミを主宰する日本大学法学部の玉蟲由樹教授は「憲法は社会がどのように進みどうあるべきかを考える共通基盤であり、憲法を通して人々の生き方や尊厳がどのように保障されるべきかを考えることは、結果的に人権をさらに一歩進めることになると思う。若い世代には自分たちが人権を作っていく主体だということを意識してもらいたい」と話していました。

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