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スーダンでは先月15日以降、軍と準軍事組織、RSF=即応支援部隊との間で武力衝突が続いていて、15日で1か月となります。

現地からの報道によりますと、14日もスーダンの首都ハルツームでは銃撃や砲撃が行われ、戦闘は依然続いているということで、OCHA=国連人道問題調整事務所によりますと、これまでに676人が死亡しました。

軍とRSFの双方は今月、サウジアラビアで協議を行い、市民への人道支援の実施に応じることで合意し、安全の確保などを確認する文書に署名したと、協議を仲介したアメリカ政府の高官が明らかにしています。

双方は、14日からサウジアラビアで2回目の協議を行うことになっていて、引き続き人道支援の受け入れなどについて話し合う見通しです。

軍とRSFはこれまで何度も一時的な停戦で合意したものの、戦闘は続き、国連によりますと、これまでにおよそ20万人の市民が国外に避難をしたほか、70万人以上が国内での避難生活を余儀なくされているということです。

スーダンでは周辺国を巻き込んだ人道危機への懸念が強まっていて、停戦への道筋が見通せない状況も続いています。

隣国チャドに避難 6万人に
スーダンでの軍と準軍事組織の武力衝突を受けて隣国チャドの国境地帯では、スーダン西部のダルフール地方などから逃れてきた人たちへの人道支援が差し迫った課題となっています。

国連の活動は深刻な資金不足に直面していて、食料配給などの継続が危ぶまれる事態となっています。

チャド東部のスーダンとの国境沿いの地域には、戦闘が続くスーダン西部のダルフール地方から、連日多くの人が家畜のロバに荷物や子どもをのせるなどして歩いて避難してきています。

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所によりますと、武力衝突が始まってからの1か月間で、チャドに避難してきた人の数はこれまでにおよそ6万人にのぼるということです。

ダルフール地方では、アラブ系とアフリカ系の住民の対立が長年続いていて、2000年代初頭にはおよそ30万人が死亡する紛争となり、「世界最悪の人道危機」ともいわれました。

準軍事組織のRSF=即応支援部隊はその時のアラブ系の民兵組織が前身となっていて、ダルフール地方でもスーダン軍との衝突が繰り返し起きています。

また、混乱が深まる中、民族間の対立が再び高まることが強く懸念されています。

8人の子どもを持つハウワ・アタヒルさん(50)はアラブ系の武装グループが村を襲いに来ると聞き、わずかな日用品を除いてほとんど何も持たずに逃げてきたということです。

チャドに来て2週間ほどがたちますが、気温が40度を超える厳しい暑さの中、屋外での暮らしを余儀なくされていて、地面にさした木の枝に布を張り、日差しを避けながら、過ごしています。

この地域ではまもなく雨期を迎えますが、ハウワさんたちは雨や風を防ぐすべがないまま生きていけるのか不安を募らせているということです。

ハウワさんは「もっともつらいのは食べ物が手に入らないことです。わずかな食料を子どもたちと分け合ってなんとか暮らしています。もうすぐ雨が降り始めるので住む場所を見つけなければなりませんが、ここでは仕事もできず家族を守ることができません」と話していました。

WFP=世界食糧計画は、避難してきた人たちに緊急の食料支援を行っていて、NHKのクルーがスーダンとの国境地帯を訪れた際にも穀物や油、それに子どもや妊娠中の女性のための栄養食などを配っていました。

一方で、穀物価格が高騰していることもあり、WFPは深刻な資金不足に直面していて、国際社会からの資金提供がなければ今月中にもチャドでの支援を停止せざるを得ないとしています。

WFPチャド事務所のピエール・オノラ代表は「避難してきた人々は多くの困難に直面していて、栄養不足は極めて深刻です。しかし、資金はまったく足りず支援ができない事態になれば本当に恐ろしいことになります」と話していました。

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