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文章を読んでいてわからない言葉が出てきたら、国語辞典を引いて、その意味を調べます。

文章を書く場合には、これと逆のことが必要になります。つまり、特定の概念や感情、状況などを、どのように表現すればよいかを考える必要が生じます。

「表現したいことの内容は頭の中にあるのだが、それを一つの言葉でどのように表現したらよいか分からない」ということが頻繁に生じます。

例えば、「ある音楽を聴くと、高校生のときに毎日のように聞いていたことを思い出し、その頃の自分の状況、考えていたこと、友人達との会話などを思い出して、何とも言えない気持ちになる。それを細かく説明することはできるのだが、この気持ちをひと言で表現するには、どう言えばよいのか?」というようなことです。「何とも言えない気持ち」でなく、それを適切な言葉で表現したい。

英語では、こうした目的のために、「類語辞典」が昔からありました。とりあえず思いつく言葉を引き、その類語から、より適切な表現を探しだすのです。『ロジェ・シソーラス(Roget's Thesaurus)』は、最も有名な類語辞典です。

しかし、日本語には、よい類語辞典がありませんでした。ウェブに辞書が登場するようになって、類語辞典的なものが日本語についても現われましたが、ロジェに匹敵するような水準のものは、まだありません。日本語では、「意味から言葉を見出す」のは難しかったし、いまでも難しいのです。

この機能を、ChatGPTに求めることができます。うまくいくかどうかを確かめるため、先の問いを投げかけてみました。

これに対して、ChatGPTは、つぎのような回答を即座に出力しました。

<懐かしい、センチメンタル、ノスタルジック、時を越えた感慨、過去への郷愁。

「懐かしい」や「センチメンタル」、「ノスタルジック」などは、過去の思い出や感情が現在の自分に影響を与えることを表現するのに適しています。特に「ノスタルジック」は、過去の良い思い出や感情を懐かしく思う気持ちを強く表現するのに適しています。>

抽象的な概念を説明する場合に、例を示すと、よく理解できることがあります。そこで、どういう例を取り上げたら良いかと考えるのですが、なかなかよいものが思い浮かばない。そうした場合に、ChatGPT に助けを求めることができます。

本来であれば、語彙は大量の読書を通じて自然に身につけるものであるはずですが、語彙不足であっても、以上のようにして、ChatGPTに助けてもらうことができます。

表現そのものを聞くこともできます。例えば、「『豪華さを誇った』の類語を10個あげてください」と聞くと、直ちに候補を示してくれます。

文章を書く訓練を、日本の学校では十分に行なっていません。個別指導が必要なので、大変なのです。

したがって、学校での国語の教育は、書いたものを読むことが中心になります。入学試験も長文の読解が中心です。文章を書かせて採点するのは、試験をする側には大変な負担なので、あまり行なえないのです。

ChatGPTは先生や家庭教師と言うよりは、相談相手と考えるべきでしょう。

#ChatGPT(野口悠紀雄「日本の学校教育で不足している『文章を書く訓練』の相談相手)

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