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袴田巌さんは、1966年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、一貫して無実を訴え、ことし3月、裁判のやり直しが確定しました。

これを受けて19日、都内で支援者などによる集会が開かれ、9年前に初めて袴田さんの再審と釈放を認める決定を出した静岡地方裁判所の裁判長で現在は弁護士の村山浩昭さんが講演しました。

村山さんは当時を振り返り、有罪の根拠とされた証拠について「常識論として、これはもうねつ造しかないと思った。拘置所にいる袴田さんの様子を聞き取り、精神的にも健康状態が限界に来ていることなどから、あとでどういう批判をされても袴田さんを釈放するしかないという結論になった」と明かしました。

集会には袴田さんも参加し、始まる前に別室で姉のひで子さんとともに村山さんと対面したということです。

袴田さんと顔を合わせたのは19日が初めてだということで、村山さんは「お元気そうな様子が直接確かめられてよかった。袴田さんとひで子さんが元気なうちに無罪判決が出てほしい」と話していました。

一方、ひで子さんは「ひとことお礼を言いたかった。村山さんが釈放してくれたおかげで命拾いしたので、命の恩人ですとお伝えした。巌には『助けてくれた裁判長さんだよお礼を言いなさい』と促し、ことばは分からないがお礼の気持ちを伝えている様子だった」と話していました。

3人で記念撮影も
袴田巌さんと姉のひで子さん、元裁判官の村山浩昭さんの3人は、支援者のはからいで集会が始まる前に別室で数分ほど対面し、記念撮影を行ったということです。

村山さんは静岡地裁の裁判長だった当時、東京拘置所まで袴田さんに会いに行きましたが面会を拒否されて会えず、19日が初めての対面でした。

直接顔を合わせた村山さんは、「初めてお目にかかります。お元気ですか」などと声をかけ、支援者によりますとひで子さんは目に涙を浮かべていたということです。

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#法律(再審・袴田事件