北朝鮮 サイバー攻撃で盗んだ暗号資産 過去最高に 国連専門家https://t.co/LESGW8Tlxh #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) November 22, 2023
北朝鮮への制裁の実施状況を調べている国連の専門家パネルはことし1月から7月末までの調査結果を報告書にまとめました。
それによりますと、北朝鮮が世界各地の企業からサイバー攻撃で盗んだ暗号資産は去年1年で17億ドル、日本円でおよそ2500億円相当に上り、過去最高です。
報告書では、サイバー攻撃の協力者に関する情報も盛り込まれていて、世界各国の企業でシステム開発などの業務を担う出稼ぎのIT労働者がハッカーと連携し、攻撃に関わっている可能性を指摘しているほか、ラオスでは、こうしたIT労働者を取りまとめる企業があると指摘しています。
おととしまで専門家パネルの委員を務めていた竹内舞子氏は「北朝鮮からすると、かなり成功をおさめていることになるので、引き続きサイバー攻撃で資金を獲得すべきだという方針が出ていることは間違いない」と指摘していてサイバー攻撃が核ミサイル開発費用のための資金源の一つだと位置づけています。
そのうえで攻撃を支えるネットワークがアジアを中心に広がっていることを踏まえ「対北朝鮮の制裁決議が難しい状況にある今、被害を受けている各国がともに立ち上がれるかが重要だ。アジアの一員である日本が、ねらわれているほかの国々への働きかけを一層強めていくべきだ」と話しています。
“北朝鮮のIT労働者 サイバー攻撃に関与可能性も”
報告書では、世界各地の企業で働いている北朝鮮のIT労働者がサイバー攻撃に関与している可能性も指摘しています。高いプログラミングのスキルを持つ北朝鮮のIT労働者は、世界各地の企業に身分を装うなどして業務を請け負っているとされています。
報告書では、企業のシステム開発など、通常の業務のかたわら、そのシステムにぜい弱性を潜ませるなどの方法で、その後、ハッカー集団が展開するサイバー攻撃の入り口を作っている可能性を指摘しています。
具体的には、IT労働者がフリーランスとして仕事を請け負った際に得たアクセス権限を、攻撃に悪用しているケースが確認されたほか、作られたぜい弱性が突かれ、数十万ドル相当の暗号資産が盗み出されたこともあったとしています。
竹内舞子さんによりますと、北朝鮮では、IT労働者とハッカーが所属する組織が異なるため、これまで連携することはないと考えられてきたということで、「ITは、オンラインだけで業務ができてしまうため偽装が比較的簡単だ。取締り当局も従来よりも一歩進んだ考えで対応することが必要だ」と指摘しています。
さらに竹内さんは北朝鮮のIT技術者が日本のスマートフォンアプリの開発などに関わっていた事例などを挙げたうえで「ハッカーと同様にリスクの高い集団だと意識すべきだ」として事業者が技術者を雇う際には、より時間をかけて精査する重要性を指摘しています。
“第三国に潜伏しながらサイバー攻撃に関与可能性も”
報告書では、北朝鮮のIT労働者などがロシアや中国のほか北朝鮮と比較的友好関係にあるとされる東南アジアなどの特定の第三国に潜伏しながら、世界各国の企業へのサイバー攻撃に関与している可能性も示唆しています。このうち、東南アジアのラオスでは、朝鮮労働党の軍需工業部に関係する企業が拠点を置き、IT労働者に対して住居の確保などの支援を行っていたと指摘しています。
そして国連の制裁などを逃れる形で中東から移ってきた複数のIT労働者がことしまで滞在していたことを突き止めたとしています。
竹内舞子氏は「教育や文化交流のための枠組みがあるなど、もともと友好的な外交関係がある国を隠れがに利用する活動が行われている」と指摘しています。
暗号資産の一部 ロシアの取引所に
北朝鮮は、サイバー攻撃で盗んだ暗号資産の資金洗浄を行っているとされていて、報告書では、協力者に関する最新の情報も盛り込まれています。このうち、アメリカ政府が暗号資産の資金洗浄を行ったなどとしてことし、訴追した北朝鮮籍の人物について中国に滞在しているという情報があることを明らかにしています。
専門家パネルの聞き取りに対して中国は「違法なサイバー金融活動は見つからなかった」などと答えていて、専門家パネルは、引き続き、調査を続けるとしています。
北朝鮮の資金洗浄をめぐってはアメリカの調査会社が、北朝鮮がことしに入り、サイバー攻撃で盗んだ暗号資産の一部、2190万ドル相当をロシアの取引所に移していたことを突き止めたと、明らかにしています。
竹内舞子氏は「ロシアに限らず、規制の緩い第三国の取引所を資金洗浄に利用するということは今後も起こりうる。報告書では各国に積極的に通報するよう呼びかけているが、専門家パネルだけで、すべてを監視できない。日本、欧米、韓国などが積極的にリードして暗号資産取引のより一層の透明化を実現していくことが重要だ」と話しています。
#北朝鮮(国連専門家パネル・北朝鮮制裁実施状況ことし1月から7月末までの調査結果報告書「世界各地の企業からサイバー攻撃で盗んだ暗号資産は去年1年で17億ドル、日本円でおよそ2500億円相当に上り、過去最高」)
北朝鮮、南北軍事合意で停止の軍事措置再開へ 韓国の行動受け=KCNA https://t.co/UpgVsEnXoE
— ロイター (@ReutersJapan) November 23, 2023
北朝鮮は23日、南北軍事合意に基づき停止していた全ての軍事措置を再開すると表明した。北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)が報じた。韓国が南北軍事合意を一部停止したことを受けた措置。
KCNAが伝えた声明で、今後は南北軍事合意に「縛られない」とし、「陸海空を含む全ての領域で軍事的緊張と衝突を防ぐために取った軍事的措置を撤回し、軍事境界線付近により強力な軍部隊と新型の軍事装備を展開する」と表明した。
また、韓国による合意の一部停止を非難し、「南北間に取り返しのつかない衝突が起きた場合、全責任が(韓国に)ある」とした。
韓国政府は22日、北朝鮮が偵察衛星の打ち上げに成功したと発表したことを受け、南北軍事合意の一部項目の効力を停止し、軍事境界線付近の空域での監視活動を再開すると発表した。
米国務省報道官は韓国の決定について、北朝鮮側の「合意不履行」に言及し、「慎重かつ控えめな対応」だと述べた。その上で「韓国の停止によって軍事境界線の韓国側で監視・偵察活動が再開され、北朝鮮の脅威を監視する韓国側の能力が向上する」とした。
#朝韓(北朝鮮「軍事偵察衛星」打ち上げ・韓国「軍事合意の効力を一部停止」・軍事境界線付近に飛行禁止区域を設定した条項・境界線付近での監視・偵察活動を再開する・朝鮮中央通信「今後は南北軍事合意に縛られない」「陸海空を含む全ての領域で軍事的緊張と衝突を防ぐために取った軍事的措置を撤回し、軍事境界線付近により強力な軍部隊と新型の軍事装備を展開する」)
北朝鮮 南北軍事合意で中止の軍事的措置を即時再開と発表https://t.co/FwjjaPfMcG #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) November 23, 2023
北朝鮮国防省は23日、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」などを通じて声明を発表し、北朝鮮軍は今後、2018年に結んだ南北の軍事合意書に拘束されないと表明した上で、合意によって中止していたすべての軍事的措置を即時、再開させるとしています。
具体的には、陸海空すべてにおいて、軍事的な緊張と衝突を防止するために講じた措置を撤回するとともに「軍事境界線の付近により強力な武力と新型の軍事装備を配置する」ということです。
その上で南北の間で取り返しがつかない衝突が発生した場合、「『大韓民国』が全面的に責任を負うことになる」と一方的に主張しています。
2018年の南北軍事合意をめぐって、韓国政府は、北朝鮮による21日の軍事偵察衛星の打ち上げを受けて22日、効力を一部停止し、軍事境界線付近での北朝鮮に対する監視・偵察活動を再開させていました。
北朝鮮としては、韓国側の対応への対抗措置を示し反発した形です。
韓国 “北朝鮮側が南北軍事合意の破棄宣言”
北朝鮮国防省の23日の発表について、韓国のシン・ウォンシク国防相は、23日に開かれた国会の国防委員会で「合意の破棄を宣言したものだ」と述べ、北朝鮮側が2018年の南北軍事合意の破棄を宣言したという見解を示しました。また、韓国政府が22日、軍事合意の効力を一部停止したことに関連して「仮に北が韓国による合意の一部効力停止を口実に挑発を強行すれば、直ちに強力に懲らしめる」と述べました。
2018年の軍事合意をめぐって、韓国政府はこれまでに、北朝鮮が海上への砲撃や無人機による領空侵犯など、軍事合意の違反を繰り返し、合意を有名無実化させてきたと指摘しています。
国連安保理の緊急会合 27日開催で調整
国連の外交筋によりますと、北朝鮮による21日の発射を受けて、日本やアメリカなどが対応を協議する国連安全保障理事会の緊急会合の開催を、今月の議長国の中国に要請し、来週27日に開催する方向で調整が進められているということです。
#朝韓(北朝鮮「軍事偵察衛星」打ち上げ・韓国「軍事合意の効力を一部停止」・軍事境界線付近に飛行禁止区域を設定した条項・境界線付近での監視・偵察活動を再開する)
韓国軍 北朝鮮発射の弾道ミサイル “失敗したとみられる”https://t.co/tU4OmDlrp3 #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) November 22, 2023
韓国軍の合同参謀本部によりますと、北朝鮮は、22日午後11時5分ごろ、ピョンヤン近郊の国際空港があるスナン(順安)付近から弾道ミサイルを発射したということです。
弾道ミサイルの種類や数は明らかになっておらず合同参謀本部は、発射は失敗したとみられるとしています。
スナンからの発射はことし9月に短距離弾道ミサイル2発が発射されて以来です。
北朝鮮は21日、軍事偵察衛星を打ち上げ、軌道に進入させることに成功したと発表したばかりです。
これに対し、韓国政府は、2018年に南北の緊張緩和を目指すとして前の政権が北朝鮮と結んだ軍事合意の効力を22日一部停止し、これによって韓国軍が、軍事境界線付近での北朝鮮に対する監視・偵察活動を再開していました。
北朝鮮は今月11日と14日に新型の中距離弾道ミサイルに使用する固体燃料式エンジンの初めての燃焼実験を実施して成功したとも発表していて、関係国がさらなる弾道ミサイルの発射などに警戒を続けています。
#北朝鮮(弾道ミサイル発射・韓国軍合同参謀本部「失敗したとみられる」)
北朝鮮の核・ミサイル開発阻止へ“瀬取り”監視強化 英韓首脳https://t.co/olPb9bFpXW #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) November 23, 2023
イギリスを公式訪問している韓国のユン・ソンニョル大統領は22日スナク首相と会談し、北朝鮮による核・ミサイル開発の阻止に向け、北朝鮮が外貨獲得のため続けている海上で積み荷を移す「瀬取り」に対して合同で監視を行うなど安全保障などの連携強化に向けた合意を交わしました。
会談は、21日軍事偵察衛星を打ち上げた北朝鮮への警戒が高まる中行われ両首脳は、安全保障の連携強化や技術協力に関する合意を交わしました。
合意では、北朝鮮が外貨獲得のため、国連安全保障理事会の制裁を逃れながら続けている「瀬取り」に対して、両国の艦艇が合同でパトロールを行い、監視を強化するとしています。
また核・ミサイル開発の主な資金源とみられるサイバー攻撃を検知し、抑止する能力の向上に向け、情報機関の連携強化などを進めることも盛り込んでいます。
会談に先立ってユン大統領は21日、イギリス議会で演説し「われわれは北朝鮮の大量破壊兵器の脅威に共に立ち向かう。暗号資産を盗んだり、技術をハッキングしたりする国際的なサイバー犯罪と戦うため、より緊密な協力が必要だ」と強調しました。
一方、インド太平洋地域を重視する方針を打ち出しているスナク首相はSNSに「この合意は、両国の長年にわたる関係を深めるものだ」と書き込み、韓国との間で新たなFTA=自由貿易協定の締結に向けた交渉を始めることも明らかにしました。
#英韓(尹錫悦大統領議会演説「われわれは北朝鮮の大量破壊兵器の脅威に共に立ち向かう。暗号資産を盗んだり、技術をハッキングしたりする国際的なサイバー犯罪と戦うため、より緊密な協力が必要だ」・スナク首相・安全保障の連携強化や技術協力に関する合意>「瀬取り」合同パトロール)
韓国 “北朝鮮 衛星打ち上げは成功 ロシアから技術支援”https://t.co/b2KbAwEz08 #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) November 23, 2023
韓国の情報機関、国家情報院は23日、国会の情報委員会で北朝鮮による21日の軍事偵察衛星の打ち上げについて分析した結果を報告しました。
委員会に出席した議員によりますと、国家情報院はこの中で「打ち上げは成功し、衛星が軌道に進入した」として衛星は地球の周回軌道に入ったという見方を示したということです。
また、北朝鮮がロシアに対し、関連する設計図やこれまでのデータを渡し、その分析結果を受け取った状況を把握したとして、ロシアによる技術支援があったとしています。
また、ことし5月に行った打ち上げの残がいを分析したところ、当時搭載されていたものは、偵察衛星としての性能がなかったとしています。
ただ、今回の衛星については「北が撮影したものを公開しないかぎり、性能を把握できる状況にならない」としています。
韓国の国会では23日、国防委員会も開かれ、シン・ウォンシク国防相が衛星が機能しているかどうかについて「今後、数日程度で機能しているかどうかを判断できると思う」と述べて、分析を続けている状況だと明らかにしました。
#北朝鮮(軍事偵察衛星「マルリギョン(万里鏡)1号」搭載新型ロケット「チョルリマ(千里馬)1型」打ち上げ・国家情報院「ことし5月に行った打ち上げの残がいを分析したところ、当時搭載されていたものは、偵察衛星としての性能がなかった」「今回のは北が撮影したものを公開しないかぎり、性能を把握できる状況にならない」」)
北朝鮮 国営テレビ “偵察衛星”打ち上げの映像 成功を強調かhttps://t.co/37WHz2t4JQ #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) November 23, 2023
北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは21日、北西部の「ソヘ(西海)衛星発射場」で行われた、軍事偵察衛星を搭載した新型ロケットの打ち上げを捉えた映像を23日夕方、初めて放送しました。
映像では、白く塗装されたロケットが施設から発射台に運ばれ、垂直に立ち上げられる様子が映し出されています。
ロケットには、国家航空宇宙技術総局のアルファベットの頭文字をとったNATAという文字が惑星などの絵とともにデザインされたロゴのほか、ハングルで「偵察衛星」と書かれているのが確認できます。
そして、ロケットがオレンジ色の炎を吹き出しながら上昇する様子が繰り返し映し出され、炎が直線状に伸びていることなどから液体燃料が使用されているとみられます。
北朝鮮は映像を大々的に公開することで、12月1日からの運用を目指すとしている偵察衛星の打ち上げが成功だったと強調しました。
#北朝鮮(軍事偵察衛星「マルリギョン(万里鏡)1号」搭載新型ロケット「チョルリマ(千里馬)1型」打ち上げ・映像放送)
「韓国高裁 元慰安婦への賠償裁判で日本政府に賠償命じる判決」
— NHKニュース (@nhk_news) November 23, 2023
「日本政府 外務事務次官が韓国の駐日大使を呼び抗議」
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韓国の元慰安婦や遺族などあわせて16人が、日本政府に損害賠償を求めていた裁判で、ソウルの高等裁判所は、原告側の訴えを退けた1審の判決を見直し、日本政府に賠償を命じる判決を言い渡しました。
日本政府は、国際法上の「主権免除」の原則から裁判に出席しておらず、最高裁判所に上告しなければ、判決が確定することになります。
韓国の元慰安婦の女性や遺族などあわせて16人は、「精神的、肉体的な苦痛を強いられた」として、日本政府に対し、1人当たり2億ウォン、日本円で2200万円余りの損害賠償を求めています。
おととしの1審判決は、「国際慣習法や韓国の最高裁判所の判例にのっとり、外国の主権行為について損害賠償の訴えは認められない」として、主権国家がほかの国の裁判権に服さないとする、国際法上の「主権免除」の原則が適用されると判断し訴えを退けたため、原告側が控訴していました。
23日、2審のソウル高等裁判所は、「国際慣習法上、韓国の裁判所での裁判権を認めるのが妥当だ。朝鮮半島で原告を動員する過程での不法も認められ、慰謝料を支払わなければならない」と指摘し、「主権免除」の原則は認められないという判断を示しました。
そして、訴えを却下した1審判決を見直し、日本政府に対して請求どおり1人当たり2億ウォンの賠償を命じる判決を言い渡しました。
日本政府は、「主権免除」の原則から、訴えは却下されるべきだとして裁判には出席しておらず、最高裁に上告しなければ、23日の高裁判決が確定することになります。
上川外相「断じて受け入れることできず」
今回の判決を受け、上川外務大臣は談話を発表しました。この中では「今回の判決は国際法と日韓両国間の合意に明らかに反するもので、極めて遺憾であり、断じて受け入れることはできない」としています。
そして韓国に対し「国家としてみずからの責任で直ちに国際法違反の状態を是正するために適切な措置を講ずることを改めて強く求める」としています。
外務事務次官 韓国の駐日大使を呼び抗議
今回の判決を受け、外務省の岡野事務次官は23日、韓国のユン・ドンミン駐日大使を呼び、判決は極めて遺憾だとして、抗議しました。この中で岡野次官は韓国のユン・ドンミン駐日大使に対し、「国際法上の主権免除の原則の適用が否定され、原告の訴えを認める判決が出されたことは極めて遺憾であり、日本政府として判決を断じて受け入れられない」と述べ、強く抗議しました。
そして慰安婦問題を含む日韓間の財産・請求権の問題は1965年の日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決済みだとして韓国政府に対して、国際法違反を是正するために適切な措置を講じるよう求めました。
1審判決は裁判ごとに判断分かれる
慰安婦問題をめぐる裁判で、被告となった日本政府は、主権国家はほかの国の裁判権に服さないとする、国際法上の「主権免除」の原則から、一貫して裁判に出席してきませんでした。そうした中で、これまで言い渡された1審判決では、裁判ごとに判断が分かれました。
今回の裁判の1審判決はおととし4月に言い渡され、原告側の訴えが退けられましたが、同様に日本政府に賠償を求めた別の原告団の裁判では、おととし1月にソウル中央地方裁判所が「計画的かつ組織的に行われた反人道的な犯罪行為だ」として「主権免除」の原則が適用されないという判断を示し、日本政府に対して賠償を命じました。
これに対し、司法手続きに応じない日本政府が控訴しなかったため判決が確定し、原告側は、韓国国内にある日本政府の資産の差し押さえに向けた手続きに着手しましたが、日本側は対応していません。
原告「判決に沿った法的賠償を」
判決について原告の1人のイ・ヨンスさんは、記者会見で、「長い裁判だったが、やっとこういう判決が出た。日本は原告らに対して心から謝罪し、判決に沿った法的賠償をすべきだ」と述べました。
#日韓(元慰安婦・ソウル高裁 「国際慣習法上、韓国の裁判所での裁判権を認めるのが妥当だ。朝鮮半島で原告を動員する過程での不法も認められ、慰謝料を支払わなければならない」・日本政府に賠償命じる判決)
#朝鮮半島