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昭和天皇の実像に迫る第一級の資料の公開です。初代宮内庁長官田島道治戦後占領期などの5年近くにわたる昭和天皇との対話を詳細に書き残した『拝謁記』が、15日から東京の国立国会図書館で閲覧できるようになりました。

『拝謁記』は、戦後の日本国憲法のもとで昭和23年から5年半にわたり宮内庁やその前身の宮内府のトップを務めた田島道治が、手帳やノート合わせて18冊に在任中の600回余りの昭和天皇との対話を詳細に書き留めたもので、長年極秘に保管されたあと、4年前の夏にNHKがその内容を報じました。

『拝謁記』によって、昭和天皇が敗戦後の退位をめぐる問題が決着したとされる東京裁判の後にも、退位の可能性に言及していたことや、独立回復後の安全保障が現実的な課題となる中で、戦前のような軍隊を否定しつつも、再軍備やそれに伴う憲法改正の必要性に繰り返し言及していたことが初めて明らかになりました。

また、戦後も君主としての意識を払拭(ふっしょく)できず田島長官にいさめられながら象徴天皇像を模索する姿や、戦争への後悔を繰り返し語り、日本の独立回復を祝う式典で国民に深い悔恨と反省の気持ちを表明したいと強く希望したものの、政府の反対で実現しなかった経緯などが克明に記されています。

『拝謁記』は、昭和史研究の第一級の資料として専門家による研究が進められ、おととしからことしにかけて長官在任中の日記などの関連資料とともにほぼ全文が公刊されたあと、遺族から東京 千代田区にある国立国会図書館の憲政資料室に寄託されていて、15日から調査・研究のため閲覧できるようになりました。

貴重な歴史資料を傷めないよう原本は書庫で保管され、例外的な場合を除き複製が公開されますが、書籍化の際に伏せられた個人のプライバシーや名誉に関する部分も含め全文を読むことができます。

手帳やノートにびっしりと書き込まれている原本の様子から、新しい憲法のもと再スタートを切った日本が占領下から脱して独立を回復していった激動の時代に昭和天皇と対話を重ね、その記録を残そうとした田島長官の思いに触れることができます。

『拝謁記』の主な記述や分析にあたった専門家のコメントなどはこちらでご覧いただけます

国立国会図書館 憲政資料室とは
国立国会図書館は、納本制度などによって収集した資料を文化的な財産として後世に残す国内最大の図書館で、憲政資料室は、その中で主に近現代日本政治史に関する文書類を所管しています。

図書として一般に刊行されたものではなく、幕末から現代に至る政治家、軍人、官僚などの日記や書簡といった個人が持っていた文書類を扱っているのが特徴です。

18歳以上なら誰でも利用できますが、調査・研究目的に限られ、プライバシーの保護や人権への配慮が求められます。

国会図書館に入るには利用者登録が必要で、憲政資料室に入る際にはさらに備え付けの閲覧許可申請書に氏名や連絡先、調査目的などを記入して提出する必要があります。

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