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南シナ海の領有権をめぐり中国と対立を深めるフィリピンは、離島など遠隔地でも運用可能な移動式のレーダーを日本から新たに調達し、4月29日に引き渡しの式典が行われました。

フィリピン軍が日本の大手電機メーカーから調達したのは、航空機などの監視のため自衛隊が運用するレーダーをもとに、輸出用に開発されたものです。

29日は、首都マニラにある軍の司令部で引き渡し式が行われ、日本の鬼木防衛副大臣や、フィリピンのテオドロ国防相が出席しました。

式典で鬼木副大臣は「インド太平洋地域における安全保障環境がいっそう厳しさを増す中、両国が警戒監視能力を高め、連携できれば抑止力の向上に資する」と述べました。

これに対し、テオドロ国防相は「われわれは、同じような課題に直面している。課題を克服し、ともに立ち向かおう」と応じました。

フィリピン軍によりますと、レーダーは、航空機やドローンに加え、海上の船舶も正確に追跡できるほか、移動式のため、離島などの遠隔地でも容易に展開し運用が可能だとしています。

南シナ海の領有権をめぐり、中国との対立を深めるフィリピンは、再来年までに今回のレーダーを含む合わせて4基を日本から調達するほか、日本政府が同志国の軍に防衛装備品などを提供する新たな枠組み、OSAを通じて、5基の海洋監視用レーダーの供与を受ける予定です。

#東南アジア

日本がイギリスやイタリアと共同開発を進める次期戦闘機でエンジン開発を担うイギリス企業の幹部がNHKの取材に応じ、「日本やイタリアと協業し、2035年やその先に直面する脅威に備える」と述べ、2035年の配備計画に沿って開発を進める考えを示しました。

日本は、イギリスやイタリアと共同で航空自衛隊のF2戦闘機の後継となる次期戦闘機の開発を進めています。

このうち、日本の大手機械メーカーのIHIや、イタリアのメーカーとともにエンジンの開発を担うイギリスのロールス・ロイスの防衛事業のナンバー2、アレックス・ジノ氏が、NHKのインタビューに応じました。

ジノ氏は、「日本やイタリアとの協業で2035年やその先に直面する脅威への備えを確実にすることができる」として、共同開発の意義を強調したうえで、「知識や経験を共有することで2035年までに戦闘機を納入するために必要なペースで進めている」と述べ、3か国で連携し、配備計画に沿って開発を進めていく考えを示しました。

また、日本政府が3月、歯止めを設けたうえで次期戦闘機の第3国への輸出を容認することを決めたことについては「輸出はビジネスにも顧客にも長期的に価値をもたらす。輸出は重要で歓迎すべき次のステップになる」と述べ、政府の方針を歓迎しました。

#日英伊(次期戦闘機共同開発)

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#外交・安全保障