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一斉の開票を6月4日に控えるインド総選挙の選挙戦でインドのモディ首相は30日までに、「私は神に選ばれし者」との考えを新たに示し、有権者に与党「インド人民党」への支持を訴えた。

地元テレビ局「NDTV」との会見で述べた。「神は目的達成のために私を送られた」とし、「この目的が果たされた時、私の仕事は完結するだろう」と主張。「私が神に自らを捧げるのはこれが理由だ」と続けた。

モディ氏は過去にも似たような言葉を使ったことがあるが、今回は神が選んだ指導者などと一段と踏み込んだ表現ともなっている。

ヒンドゥー主義を掲げる人民党は2014年に政権を掌握。モディ首相は今回の総選挙で3期目を狙う。インド総人口の約8割はヒンドゥー教徒となっている。

インド社会には信仰心の厚い各宗教の宗徒が根強く混在しており、独立後の歴代指導者は宗教間の抗争が長い間続いた歴史も踏まえて特定の宗教には肩入れしない立場を公的には維持してきた。

ヒンドゥー教を重視する内政運営が色濃くなっているモディ首相は、この立場を崩した初の首相との指摘もある。

今回の選挙戦でモディ氏はイスラム教徒を「侵入者」とも呼称し、論議を招いたこともあった。イスラム教徒は大家族を意図的に育てヒンドゥー教徒人口に入れ替わることを狙っている、との一部のヒンドゥー至上主義者の誤った主張にくみする姿勢とも受け止められていた。

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