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2匹のくもを細い棒の上で戦わせる伝統行事「くも合戦」が鹿児島県姶良市で行われ、熱戦が繰り広げられています。

くも合戦」は400年以上前に、薩摩の武将、島津義弘が兵の士気を高めるために始めたとされる姶良市加治木町の伝統行事で、国の「選択無形民俗文化財」に登録されているほか、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」にも選ばれています。

くも合戦」では長さ60センチの棒の上でコガネグモのメスどうしを戦わせ、クモが棒から落ちたり糸を巻きつけられたりすると勝負が決まります。

会場には120人余りが自慢のくもを持ち寄って参加し、声援を送ったり、動画を撮影したりしながら勝負の行方を見守っていました。

くも合戦には子どもたちも参加していて捕まえたくもを大切に育てて勝負に臨んだということで、試合に勝つとガッツポーズをして喜んでいました。

参加した小学5年生の女の子は「くもが落ちそうで落ちなかったりするところがおもしろかったです。来年も出たいです」と話していました。

姶良市加治木町くも合戦保存会」の川原卓郎会長は「子どもたちにも『くも合戦』をきっかけにくもを好きになって、自然環境にも興味をもってほしい」と話していました。

鹿児島県警察本部が捜査書類の廃棄を促すかのような内部向けの文書を出していたことについて、1979年鹿児島県大崎町で義理の弟を殺害した罪で服役した97歳の女性が無実を訴え、裁判のやり直しを求めている「大崎事件」の弁護団が「証拠の廃棄を指示するもので極めて深刻な問題だ」として抗議する声明を出しました。

鹿児島県警察本部の元生活安全部長に情報漏えいの疑いが持たれている事件で、元部長が札幌市のライターに向けて郵送した文書の中には、県警が去年10月、内部向けに出した「刑事企画課だより」が含まれ、関係者によりますと「再審や国家賠償請求訴訟などで捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません」などと捜査書類の廃棄を促すかのような記載があったということです。

これについて、1979年の「大崎事件」で再審=裁判のやり直しを求めている弁護団が16日記者会見を開き、声明を出しました。

これまでの再審請求では「証拠はすべて開示済み」とされたものの、弁護団の求めによってネガフィルム18本が開示された経緯があり、声明では「あるべき重要な証拠がいまだに開示されず、証拠が意図的に隠されていたり廃棄されたりした可能性があるという強い疑問を否定しえない。無罪を導く証拠の廃棄を指示するものとして、極めて深刻な問題で強く抗議する」としています。

大崎事件弁護団の鴨志田祐美弁護士は「無罪の証拠が紛れているという可能性が十分にある中で、組織的に『捨てろ』と指示されていたということはわれわれにとって無実を晴らす機会を奪われることで許しがたい暴挙だ」と話していました。

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