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タイ憲法裁判所から解党を命じられた最大野党・前進党は9日、新たに「人民党」を結成し、前進党の進歩的な政策を推進すると表明した。

憲法裁は7日、王室に対する不敬罪の改正を選挙公約に掲げたことを理由に、前進党に対し解党と幹部らの政治活動禁止を命じた。

同党の残りの議員143人全員が人民党に参加した。下院で最大勢力となる。党首には37歳のナタポン・ルアンパニャウト議員が選ばれた。同氏はクラウドソフトウェア会社の元幹部で、2019年に前進党に加わった。

ナタポン氏は記者会見で「われわれは前進党の理念を引き継いでいく。27年に変革をもたらす政権を樹立することが私と党の使命だ」と語った。

不敬罪については、法律を改正する運動を慎重に続けていく考えを示した。

「法改正を提案するのは、この法律が他者を攻撃するための政治的手段にならないようにするためだと述べてきた。だが慎重に進める」と説明した。「この法律にはまだ問題があり、改善と修正を引き続き進めていくつもりだ」と述べた。

ナタポン氏はコンピューター工学を専攻し、前進党では副幹事長を務め、選挙での勝利の鍵となったデジタル政策に携わった。

タイで去年行われた総選挙で第1党となりながらも7日、憲法裁判所に解党を命じられた民主派の最大野党の議員らが9日、後継となる新党を結成したと発表し、タイの民主化に向けた活動を続けていく方針を示しました。

民主派政党の「前進党」は、去年5月の総選挙で若者を中心に支持を集め第一党に躍進しましたが、7日、憲法裁判所は選挙公約で王室への中傷を禁じる不敬罪の改正を掲げたことは「国王を元首とする体制の転覆につながりうるものだ」として前進党の解党を命じました。

また、党の幹部ら11人について、10年間の政治活動の禁止を命じました。

これを受けて党に所属していた議員たちは9日、後継となる新たな政党「民衆党」を結成したと発表しました。

140人余りが所属する民衆党は議会下院の最大野党となり、党首に就任した37歳のナタポン氏は「タイ国民に繁栄をもたらすため、私たちは信念や理念、政策を継続していく」と述べ、民主化に向けた活動を続けていく方針を示しました。

一方、タイの汚職防止委員会は、前進党に所属していた44人の議員らについて不敬罪の改正法案に賛同したことが倫理規定に違反する可能性があるとして現在、審議をすすめていて、さらに多くの民主派の議員が政治活動の禁止に追い込まれる可能性も出ています。

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