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8月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回り、6、7月分も下方修正された。予想される米金融当局の利下げがどの程度の幅になるかを巡って、議論が活発になりそうだ。

キーポイント
非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比14万2000人増加
エコノミスト予想の中央値は16万5000人増
7月は8万9000人増(速報値11万4000人増)に下方修正
家計調査に基づく失業率は4.2%に低下
市場予想に一致
7月は4.3%
US Job Growth Is Downshifting | August payrolls rise 142,000 after steep downward revisions in prior months
上段:非農業部門雇用者数と同雇用者数の3カ月平均、下段:失業率出所:労働統計局
  非農業部門雇用者数は3カ月平均では、2020年半ば以来の低い伸びとなった。

  失業率は5カ月ぶりに低下した。一時的なレイオフ増加の流れが反転したことを映している。

  雇用の弱さが続いていることが示され、金利スワップ市場では今月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で0.5ポイントの利下げが実施されるとの見方が強まった。

9月の0.5ポイント米利下げ、確率50%に-雇用統計受け米国債上昇 (1)

  カーソン・グループのグローバル・マクロ・ストラテジスト、ソヌ・バーギーズ氏は「労働市場は明らかに軟化しており、米金融当局はテールリスクを断ち切るために介入する必要がある」と、統計発表後にリポートで指摘。「今回の雇用統計は9月利下げを決定づけたが、真の問題は利下げ幅を大きくするかどうかだ」と記した。

  8月は製造業や小売り、情報業界での雇用減少が響いた。一方、娯楽・ホスピタリティーや建設、医療などを中心に雇用が増えた。民間部門の雇用者数は3カ月平均で9万6000人増にとどまった。10万人増を下回ったのは、新型コロナ禍の初期以来。

  労働参加率は62.7%で、前月と同水準。25-54歳の参加率は3月以降で初めて、わずかながら低下した。

  平均時給は前月比0.4%増と伸びが加速。市場予想は0.3%増、7月は0.2%増だった。前年同月比では3.8%増。市場予想は3.7%増、7月は3.6%増だった。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:US Job Growth Comes Up Short in Possible Warning Sign for Fed(抜粋)

労働省が6日発表した8月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比14万2000人増で予想を下回った。ただ失業率は4.2%で前月の4.3%から小幅低下し、労働市場の減速が引き続き秩序だったものであることを示唆した。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は非農業部門雇用者数が16万人増、失業率が4.2%だった。

7月の非農業部門雇用者数は11万4000人増から8万9000人増に下方修正された。
時間当たり平均賃金は前月比0.4%上昇、前年比では3.8%上昇した。

8月の世界同時株安の要因となり、注目されていたアメリカの雇用統計が発表され、8月の農業分野以外の就業者の伸びは市場予想を下回りました。一方、失業率は4.2%となり、5か月ぶりに改善しました。

アメリ労働省が6日発表した先月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者の伸びは前の月と比べて14万2000人で、市場予想の16万5000人程度を下回りました。

7月と6月の就業者の増加数もこれまでの発表より下方修正されました。

一方、失業率は改善し、前の月から0.1ポイント低下して4.2%でした。

改善は5か月ぶりとなります。

また、インフレに結びつくデータとして注目される労働者の平均時給は
▽前の年の同じ月と比べて3.8%、
▽前の月と比べると0.4%、それぞれ上昇し、
いずれも市場予想を上回りました。

FRB連邦準備制度理事会のパウエル議長は8月23日の講演で「インフレが再加速するリスクが減った一方、雇用が悪化するリスクは増大した」と述べています。

市場ではFRBが今月17日から2日間開く金融政策を決める会合で4年半ぶりの利下げに踏み切ると見られていて利下げ幅が通常の0.25%か、2倍の0.5%になるかが焦点となっています。
NYダウ 一時250ドル超値上がり
6日のニューヨーク株式市場では、雇用統計の内容から景気が急速に減速しているという見方が後退して、ダウ平均株価は一時、250ドルを超える値上がりとなりました。

その後、上げ幅は縮小しています。

一方、ニューヨーク外国為替市場では、就業者の伸びが市場予想を下回ったことで、FRB連邦準備制度理事会が9月、大幅な利下げに踏み切るのではないかという観測が広がり、円相場は、一時、1ドル=142円ちょうど付近まで値上がりしました。

その後、ドルを買い戻す動きも出ています。

サマーズ元米財務長官は、8月の米雇用統計は特に悪い内容ではなかったが、連邦公開市場委員会(FOMC)の9月会合での利下げ幅がどの程度になるか予想するのは難しくなったと述べた。

米雇用者数の伸び、市場予想に届かず-利下げ幅巡る議論活発化へ

  サマーズ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「確かに、数字はそれほど顕著な弱さを示してはいない。しかし、最近の統計の傾向に懸念を抱いていた人にとっては、経済の健全性を示すものではなかった」と発言。9月会合での利下げ幅が25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)になるか50bpになるかは「私自身の1、2カ月前の予想よりも予断を許さなくなったように見える」と語った。ハーバード大学教授の同氏はブルームバーグテレビジョンに定期的に出演する。

  サマーズ氏は、初回の利下げの幅が決定的に重要という訳ではなく、金融当局者は景気見通しがどう推移するかを注視し、それに応じて政策を調整を行っていくことになると指摘。「もし経済が大幅に弱体化していれば金利は大幅に引き下げられるだろう」が、そうでなければ1会合ごとに慎重なペースで利下げが進んでいく公算が大きいとの見方を示した。

日鉄の買収阻止には反対

  同氏はまた、日本製鉄のUSスチール買収を阻止することには反対の姿勢をあらためて表明。「激しい政治情勢の中で最終的な結論に持ち込むべき問題ではない」とし、判断は11月の選挙後に持ち越す方が賢明だとの考えを示唆した。

バイデン米大統領、日本製鉄のUSスチール買収計画阻止へ-関係者

  「この取引を阻止する正当な国家安全保障上の理由も、合理的な経済的理由もない。日本は最も強固な同盟国のひとつだ」とサマーズ氏は語った。

  さらに、買収が実現すれば米鉄鋼業界により多くの資本が注入されることになり、自動車メーカーを含む国内産業に恩恵をもたらすと指摘。買収が実現した場合には、USスチールが本拠を置くペンシルベニア州が「より多くの雇用機会」を得て繁栄することを「同州で育った者として」みていると付け加えた。

原題:Summers Says Jobs Weakness Makes It Closer Call on Fed Going 50(抜粋)

8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回ったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)が今月の会合で利下げに着手する地合いが整ったとの見方がエコノミストの間で大勢となっている。ただ、利下げ幅についてはなお見解が割れている。

非農業部門雇用者数は前月比14万2000人増で予想を下回った。ただ失業率は4.2%で前月の4.3%から小幅低下し、労働市場の減速が引き続き秩序だったものであることを示唆した。

FRBが9月17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%ポイントの利下げを決定する確率は現時点で35%であることが短期金利市場で織り込まれているが、雇用統計発表直後は55%まで上昇した。

インフレーション・インサイツのプレジデント、オマール・シャリフ氏は「今は0.50%ポイントの利下げを実施するときだ」と指摘。雇用統計発表前は利下げ幅は通常通りの0.25%ポイントになるとの見方が大勢だったが、これに反する予想を示した。

過去3カ月間の雇用者数の増加数は、月平均で11万6000人に縮小。需要を満たすのに必要とされる20万人を大きく下回っている。シャリフ氏はこれについて、過去3カ月のうちの2カ月の雇用の増加幅は小さかったため統計上のノイズだった可能性があるとした上で、「この2カ月分について、雇用増がゼロではなかったと言い切れるかは分からない」と述べた。

ただ、8月は失業率が小幅に改善。FRBが大幅引き上げに動くかどうか、アナリストの間で見解は割れている。

レイモンド・ジェームズのチーフエコノミスト、ユージニオ・アレマン氏は「労働市場が減速しているのは明らかで、FRBは行動を開始する必要がある」と述べた。
ただ、最初の利下げの幅は0.25%ポイントになると予想。「現在は天変地異が起きているような状況ではない。FRBが0.50%ポイントの利下げを決定すれば、経済が崩壊しつつあるという誤ったシグナルを市場に送ることになる」とし、「FRBはそのような事態は望んでいない」と語った。

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米国は移民の雇用増加しているが、ネイティブは職を失っている: 8月だけで、63.5万人の移民(合法・不法を含む)が仕事を得た。一方で、同時期に132.5万人のアメリカ生まれの労働者が仕事を失った。
コロナ前からの雇用変動: コロナ以前と比べて、米国生まれの労働者は200万人の仕事を失っており、その一方で移民が雇用の純増を支えている。

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