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#日銀(金融政策決定会合・240731・議事要旨)

日銀が追加利上げを決めた7月30―31日の金融政策決定会合では、複数の委員から今後のさらなる利上げに向けて具体的な言及があったことが明らかになった。ある委員は、物価が見通しに沿って推移する下で賃上げや価格転嫁の継続など「前向きな企業行動の持続性」が確認されれば、金融緩和の一段の調整が必要だと述べた。別の委員は、中立金利が「最低でも1%程度」とした上で、経済・物価の反応を確認しつつ「適時かつ段階的に利上げしていく必要がある」と主張した。

日銀が26日、7月の決定会合の議事要旨を公表した。同会合で委員らは、現在の実質金利がきわめて低い水準にあることを踏まえると、経済・物価の見通しが実現していくとすればそれに応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことが適当との見解で一致した。

同会合後は、日銀の追加利上げへの前向きな姿勢と米景気後退懸念の急浮上で急速に株安・円高が進行。植田和男総裁は9月24日の講演で、8月以降の為替円高で輸入物価上昇に伴う物価上振れリスクは「相応に減少」しているとし、内外の市場動向やその背後にある海外経済の状況を丁寧に確認していく「時間的な余裕はある」と語った 。

同会合では、先行きの金融政策運営を巡って「金融政策の正常化が自己目的になってはならない」として、慎重な対応を求める意見も1人の委員から出ていた。別の委員は「中長期の予想物価上昇率が2%にアンカーされていないもとで、引き続き物価は下方リスクに脆弱」と話し、市場で先行きの利上げ観測が強まりすぎることは避けるべきだと述べていた。
米国経済については、何人かの委員が、これまで高止まりしてきた物価上昇率が鈍化しているとし「景気の急減速を避けつつ物価安定が実現するソフトランディング・シナリオが実現する蓋然性が高まっている」と指摘した。

中立金利について、最低でも1%程度との意見が出る半面で、ある委員は「長らく短期金利を引き上げた経験がないわが国では、中立金利の水準を巡る不確実性が大きい」と指摘した。中立金利の試算値から政策金利の到達点を定め、そこに向けて機械的政策金利を動かしていくのは難しく「実際には、今回の利上げの影響を含め、短期金利の変化に対して経済・物価がどのように反応するのか点検しながら政策金利の道筋を探っていくほかない」と述べた。

<7月利上げ、物価上昇リスクに先手の側面>

7月の利上げは、経済・物価が日銀の展望リポートで示した見通しにおおむね沿って推移していることに加え、輸入物価が再び上昇に転じ先行きの物価の上振れリスクが出てきたことが決め手となった。

何人かの委員が、先行き物価上昇率が2%を上回るリスクが高まったり、その結果、後になってより急速な利上げが必要になったりすることを避けるためにも、経済・物価情勢に応じて「極めて低い金利水準を現段階から少しずつ調整していくことが適切」と主張した。

1人の委員は為替円安に伴う輸入物価上昇について「従来に比べ価格転嫁が進みやすくなっているもとで、既に企業間物価も上昇傾向にあり、消費者物価にも大きめに波及するリスクがある」と警戒感を示した。複数の委員が、物価の上振れリスクについて「消費者物価指数の前年比が2年以上にわたって2%を超えている中では、政策判断においてより重要な判断要素になる」と話した。

物価や賃金を巡り、先行きに強気な見方もあった。1人の委員は、このところの賃金や企業向けサービス価格の上昇等も踏まえると「本年4月に続き、10月についても相応の『期初の値上げ』がみられる可能性が高い」と指摘した。賃金については、来年度以降についても、従業員の確保やモチベ―ションの維持といった観点から「継続的な賃上げが必要との声が広まっている」と1人の委員が述べた。

7月会合では国債買い入れの具体的な減額計画を決めた。執行部から、会合の前に開いた市場参加者の会合で「3兆円程度までの減額が望ましい」との声が多く聞かれたといった報告がなされた。

決定会合では、政府側が2日目に議事進行の一時中断を求め、議長を務める植田総裁が申し出を承諾した。

財務省の出席者は国債買い入れ減額について「債券市場の安定等に十分に配慮しつつ適切に行われることを期待する」と述べた。内閣府の出席者は「円安や物価高による家計の購買力への影響や、海外景気の下振れリスク等には十分注意する必要がある」と指摘した。双方とも、利上げの趣旨を対外的に丁寧に説明するよう求めた。

日本銀行が追加利上げを決めた7月30、31日の金融政策決定会合では、複数の委員が、円安進行などによる物価上振れリスクに注意すべきだとの認識を示した。26日に議事要旨を公表した。

  物価の上振れリスクについて多くの委員が、これまでの為替円安もあって、輸入物価が再び上昇に転じていることを指摘した。ある委員は、「為替円安の進展に伴う物価上昇が、中小企業のコストや家計のマインドに及ぼす影響にも注意が必要」との見解を示した。

  また、複数の委員は消費者物価の前年比上昇率が2年以上にわたって2%を超えている中では、「政策判断において、より重要な判断要素になる」との意見を述べた。何人かの委員は、日銀の見通しに沿って経済・物価が推移しているとし、「こうした状況がある程度確認された下では、緩やかな調整を実施することが適切だ」との認識を示した。

  会合では無担保コール翌日物金利を0.25%程度とする追加利上げを賛成多数で決定するとともに、長期国債買い入れの減額計画も決めた。その後の植田和男総裁の記者会見でのタカ派姿勢や、米経済の先行き懸念などを背景に8月初旬の金融市場は大きく不安定化した。大幅な円安修正を受けて日銀は物価上振れリスクが減少したと説明しているが、今後も為替動向が金融政策を左右する可能性がありそうだ。

下方リスク

  先行きの政策運営に関しては、ある委員が利上げ後も「前向きな企業行動の持続性が確認されていけば、その都度、金融緩和の一段の調整を進めていくことが必要だ」と主張。別の委員は、中立金利が最低でも1%程度とし、2%の物価安定目標の達成が見込まれる2025年度後半に向けて「政策金利を中立金利まで引き上げていくべきだ」と述べた。

  一方で、1人の委員は金融政策の正常化が自己目的になってはいけないとし、「今回の政策変更も含め、正常化を進めていくことに伴うさまざまなリスクに目配りして、注意深く進めていく必要がある」とした。別の委員は、物価は引き続き下方リスクにぜい弱とし、「市場で先行きの利上げ観測が強まり過ぎることは避けるべきだ」と語った。

  植田総裁が今月24日の講演で先行きへの警戒感を表明した米国経済に関しては、7月末時点で「個人消費を中心に緩やかに成長している」との認識で一致。何人かの委員は「景気の急減速を避けつつ物価安定が実現するソフトランディング・シナリオが実現する蓋然(がいぜん)性が高まっている」と楽観的な見方を示していた。

日銀は、追加の利上げを決めたことし7月の金融政策決定会合の議事要旨を公表しました。歴史的な円安水準となるなか、出席した委員から物価の上振れリスクを懸念する意見が相次ぎ、こうしたリスクを踏まえて利上げに踏み切ったことがわかりました。

日銀はことし7月の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%程度に引き上げる、追加の利上げを決めました。

この月の中旬にかけては、円相場が1ドル=160円台と歴史的な円安水準になっていましたが、26日公表された議事要旨では、委員の間で「過去と比べると、為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面がある」という認識を共有し、物価の上振れリスクを懸念する声が相次いでいたことがわかりました。

そのうえで、複数の委員から物価の上振れリスクについて「消費者物価指数の前年比が2年以上にわたって2%を超えている中では、政策判断においてより重要な判断要素になる」という意見が出たほか、「政策金利を小幅に引き上げても緩和的な金融環境は維持される」という認識が示され、賛成多数で追加の利上げを決めました。

一方、日銀の植田総裁はこのところ、アメリカ経済の先行きが不確実だと指摘し、今後の利上げを慎重に検討する考えを示していますが、7月の会合では委員の間でアメリカ経済のリスクを指摘する意見は少なく、その後、日銀として懸念を強めたことが伺えます。

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