【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12月18日の動き)https://t.co/5WMgihQl3D #nhk_news
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ロシア軍幹部死亡 ロシア高官“ウクライナは代償” 報復示唆https://t.co/S9HB9Md1il #nhk_news
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ロシアの首都モスクワでロシア軍の幹部ら2人が死亡した爆発についてウクライナ側が実行したという見方が出る中、ロシア政府の高官は「ウクライナの指導者たちは代償を支払うことになるだろう」として報復を行う可能性を示唆しました。
ロシアで重大事件を扱う連邦捜査委員会によりますとモスクワで17日、住宅の玄関付近に仕掛けられていた爆発物が爆発し、ロシア軍で生物・化学兵器などを担当する部隊のトップ、イーゴリ・キリロフ中将と、その補佐官が死亡しました。
キリロフ中将についてウクライナ保安庁は、前日の16日、戦争犯罪の疑いがあると発表していて、ウクライナメディアなどは、ウクライナの治安当局が実行したという見方を伝えています。
ロシアの安全保障会議のメドベージェフ副議長は17日、政府高官を集めた会議で「捜査官は、ロシア国内で殺人犯を見つけ出さなければならない。そして、ウクライナにいる支援者たちの掃討に全力を尽くさなければならない」と述べました。
また、ロシア国営のタス通信によりますと、メドベージェフ氏は「ウクライナの指導者たちは、代償を支払うことになるだろう」として、報復を行う可能性を示唆しました。
一方、ウクライナの治安当局が爆発に関与したとの見方が出ていることについて、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は17日、NHKのインタビューに対し「ウクライナは関与していない。法律の枠内で活動している」と述べ、関与を否定しました。
情報を更新しました
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) December 18, 2024
BBCニュース - モスクワの爆発でロシア軍中将ら2人死亡、「正当な標的」とウクライナ側 ロシア当局はウズベキスタン人を拘束 https://t.co/kqaBltGSyB
ロシアの首都モスクワで17日朝、爆発があり、ロシア軍の放射線・化学・生物学防護部隊のトップ、イーゴリ・キリロフ中将(54)と側近1人が死亡した。キリロフ中将は、ウクライナでの戦場で化学兵器の使用を指示したとして、西側諸国から非難されていた。ウクライナ側は同中将を「正当な標的」だとしている。ロシア保安当局は18日、この事件に絡んでウズベキスタン出身の男性(29)を拘束したと発表した。
ロシア当局によると、キリロフ氏と側近は、モスクワ南東部のリャザンスキー・プロスペクトにある、キリロフ氏の自宅が入る集合住宅から出てきた際、入口付近に置いてあった電動キックボードに仕掛けられた爆発物によって殺害された。
ロシア連邦捜査委員会は、爆発物は遠隔操作で起爆されたとしている。
一方、ウクライナ保安庁(SBU)関係筋は、爆発の背後には「戦争犯罪人」に対する特別作戦があるとし、キリロフ氏はその「正当な標的」だと述べた。
ウクライナの情報筋はBBCに対し、2人はウクライナの治安当局に殺害されたと語った。
ウクライナ政府はキリロフ氏が死亡したことについてコメントしていない。
ロシア国営メディアは18日、拘束された容疑者について、ウクライナの情報機関によってリクルートされたとするロシア連邦保安庁(FSB)の見方を伝えた。容疑者の氏名は明らかにされていない。
FSBは同日、容疑者を「テロ行為」の疑いで拘束したと発表。容疑者が「取り調べ中、ウクライナの特別機関にリクルートされたと説明した」とした。
画像説明, キリロフ氏が死亡したとされる爆発現場
ウクライナの指示でモスクワ入りしたと
FSBが公表した映像では、容疑者とみられる人物が、報酬10万ドルとヨーロッパへの移住許可と引き換えに、キリロフ氏を殺害するようもちかけられた話しているように見える。
FSBによると、容疑者はウクライナの指示でモスクワに入り、手製の爆発物を受け取ったという。
その爆発物を電動キックボードに取り付け、キリロフ氏が住んでいた住宅の入り口に止めたとされる。
その後、車を借りてキリロフ氏の住居を監視。車のダッシュボードにカメラを設置し、ウクライナ・ドニプロにいる指示役らがライブ映像を見られるようにしたという。
キリロフ氏が家から出てくるのを見て、容疑者は装置のボタンを押し、爆弾を爆発させたという。
一方、ロシア外務省は18日、国連の安全保障理事会で20日にキリロフ氏の暗殺事件を取り上げるよう求めるとした。
多数の窓が吹き飛ぶ
現場の画像では、建物の入り口がひどく損傷し、壁に焦げた跡が残っているのが確認できる。また、多数の窓が吹き飛んでいる。路上には二つの遺体袋が見える。
捜査当局は事件発生後、集合住宅の一帯を封鎖し、現場をくまなく調べた。
キリロフ中将はロシア国内では、真実を求めて戦い、西側諸国の「犯罪」を暴く、精力的に活動する愛国者とみなされていた。
動画説明, ロシア首都で将軍が爆死……戦争は遠い場所の出来事ではなく BBCロシア編集長報告
連邦捜査委員会は17日、「2人の軍人の殺害について、刑事事件として捜査を開始した」と発表。
捜査官や科学捜査の専門家などが現場で活動しているとした。
リャザンスキー通りで起爆した爆発物には、TNT火薬300グラム相当の爆発力があったと、ロシアの国営通信社は報じた。
報道によると、爆弾の専門家と捜索犬が現場周辺を調べたが、ほかに爆発物は見つからなかった。
複数の専門家はBBCヴェリファイ(検証チーム)に、現場をとらえた複数画像から判断すると、爆発は即席爆発装置(IED)で引き起こされたようだと語った。IEDは通常、くぎやガラスなど、容易に入手できるものを含んだ、手製爆弾の一種を指す。
ロシアでは以前にも、高官が暗殺されたことはあるが、首都モスクワで殺害されるのは異例。
ウクライナ侵攻開始から3年近くがたった今でも、多くのモスクワ市民にとっては、戦争は遠く離れた場所で起きている、テレビや携帯電話で見かけるだけの出来事のままだ。
キリロフ氏の殺害は、ロシアの人々にとって、ウクライナとの戦争が非常に現実的かつ身近なものであるということを示している。動画説明, 【解説】 モスクワでロシア軍中将暗殺、現場で何が明らかになったのか
爆発現場の位置関係
キリロフ中将とは
キリロフ氏はその異様な記者会見で知られるようになった。イギリス外務相は、同氏を「クレムリン(ロシア大統領府)の偽情報のための重要な代弁者」としている。
キリロフ氏は、アメリカがウクライナで生物兵器研究所を建設していると主張したこともある。この主張は、ウクライナ侵攻を正当化するのに利用された。
ウクライナ軍がロシア西部クルスク州へ越境攻撃を開始したことをめぐっては、ウクライナの「優先的な目的の一つ」はクルスク原子力発電所の奪取だと主張した。
また、ウクライナが放射性物質の入った「汚い爆弾」の開発を目指しているとの主張も繰り返した。
キリロフ氏は2年前、「ウクライナの二つの組織が、いわゆる『汚い爆弾』を製造するよう具体的な指示を受けている。この作業は最終段階にある」と主張した。
西側諸国は、これらの主張は「明らかに虚偽」だと一蹴した。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、キリロフ氏の主張は、実際にはロシアが、「汚い爆弾」を既に準備していることを示唆していると警告した。
キリロフ氏は、ロシアのティモシェンコ放射線・化学・生物防護アカデミーを率いた後、2017年にロシア陸軍の放射線・化学・生物防護部隊のトップに就いた。
ロシア国防省によると、この部隊の主な任務は、危険を特定して部隊を汚染から守るだけでなく、焼夷(しょうい)性のある手段を使って敵に損害を与える」ことだという。これは、帰化爆弾を搭載したサーモバリック弾頭を使用して標的を破壊できる、ロシアの火炎放射システムを指していると考えられる。
英外務省は10月、キリロフ氏が指揮した部隊は「野蛮な化学兵器」をウクライナに配備していたと指摘。暴動鎮圧剤の広範な使用と、「有毒な窒息剤クロルピクリンの使用に関する複数の報告」が上がっていると強調した。
キリロフ氏が殺害される前夜、ウクライナ保安庁(SBU)は、ウクライナ東部と南部の戦線における、禁止化学兵器の「大規模使用」に絡む刑事事件の裁判で、キリロフ氏が出席していない状況で、同氏の名前が挙がったことを明かしていた。
SBUは、同氏には「禁止化学兵器の大量使用に対する責任がある」と、メッセージアプリ「テレグラム」で述べた。
2022年2月にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始して以降、ウクライナ領内でキリロフ氏の指揮の下、「敵が化学兵器を使用した事例は4800件を超える」と、SBUは指摘。
有毒物質が戦闘用手投げ弾だけでなく、ドローン攻撃にも使用されたとしている。
ロシア政府はこうした主張を否定している。アメリカは5月、ロシアがウクライナでの「戦争の手段」として化学兵器を使用し、化学兵器の使用を禁止する国際法に違反したと非難した。
米国務省関係者によると、ロシアは「戦場での利益」獲得のために、窒息剤クロルピクリンをウクライナに対して使用した。
SBUは、ロシア軍がドローン(無人機)を使って、ウクライナ兵がいる場所に化学兵器を投下したとしている。
ウクライナのアルテム・ヴラシウク大佐は以前、戦争が始まってから2000人以上のウクライナ軍人が、化学兵器による中毒症状で入院治療を受け、3人が死亡したと述べていた。
クレムリンは当時、「根拠がない」としてこうした非難を一蹴した。ロシアの軍と政治体制に衝撃
キリロフ氏の死は、ロシアの軍と政治体制に衝撃を与えた。ロシア議会では1分間の黙とうがささげられた。
上院のコンスタンチン・コサチョフ副議長は、「取り返しのつかない損失」だと述べた。元軍人のアンドレイ・グルリョフ下院議員は、キリロフ氏の死に対する報復を免れることはできないとした。
キリロフ氏は戦場で使用する兵器を調達する責任を担い、「アメリカとその衛星国の犯罪行為」を明確に理解していたと、グルリョフ氏は述べた。
ロシア政府に忠実な支持者たちは、今回の出来事を、ウクライナにロシア政府高官を標的にする能力があることを証明するものだとみている。
BBCニュース - 【解説】 ロシア要人を狙うウクライナ情報機関、ますます大胆に これまでの事件から見えること https://t.co/tmqB6fe8yz
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) December 18, 2024
今回の事件は、手口の巧妙さが際立っている。ウクライナの情報筋がBBCに語ったところによると、ロシア軍の放射線・化学・生物学防護部隊のトップ、イーゴリ・キリロフ中将の暗殺爆発物が電動キックボードに隠され、遠隔操作で起爆されたという。
キリロフ中将は、ロシアのウクライナ全面侵攻が始まって以来、戦闘地域外で殺害された最高位の軍事関係者とみられている。
キリロフ氏暗殺はロシアの軍および政界に衝撃を与えた。ウクライナ保安局(SBU)の情報筋は、自分たちが関与していることを明らかにした。
ウクライナが同国内でロシアの軍人を標的にした作戦は、これまでにも数多くあった。
しかし、ウクライナの情報機関が、ロシア軍の放射線・化学・生物学防護部隊のトップを、モスクワ南東部の自宅の外で標的にできるという事実は、ロシアの安全保障に関して疑問を投げかけるとともに、ウクライナの能力がどこまで及ぶのかを示している。攻撃にキックボードを選んだのは賢明な判断だった。モスクワの街中には放置されたキックボードがあふれており、ほとんど注目を集めない。
今回のようにキリロフ中将が補佐官と共にアパートを出る正確なタイミングで装置を爆破したことからは、実行犯が目視による監視を行っていたに違いないことが分かる。カメラを使っていたか、直接見張っていたのだろう。
キリロフ氏暗殺は、SBUがロシアの大都市の街中で行なった最初の作戦ではないと考えられている。これまでのロシアの政治家や軍事関係者に対する攻撃に着目することで、こうした作戦の実行方法が浮かび上がってくる。
2023年4月、著名な戦争支持のブロガーだったウラドレン・タタルスキー(40、本名マクシム・フォミン)氏が、サンクトペテルブルクのカフェで開かれた集会中に殺害された。
カフェ「ストリート・フード・バーNO.1」では、美術学生を名乗るロシア人ダーリャ・トレポヴァ受刑者が、タタルスキー氏に兵士の頭部の像を贈った。数分後、タタルスキー氏がこの像を箱に戻そうとした際に爆発が発生。タタルスキー氏は死亡し、カフェにいた数十人が負傷した。
トレポワ受刑者は裁判で、像の中に爆発物が入っていることは知らなかったと主張した。ウクライナ戦争に反対の立場であることは認めたが、像の中に入っているのは盗聴器だと聞かされていたと述べた。
裁判所は今年1月、トレポワ受刑者に禁錮27年を言い渡した。
トレポワ受刑者が事前に何を知っていたかにかかわらず、ウクライナの保安機関が、ウクライナの大義に共感する可能性のある現地ロシア人を誘い込むためにうそをついていることはほぼ間違いない。
こうした行為は、破壊工作の組織化から、この場合のように爆弾の準備まで多岐にわたる。
SBUは、目的を達成するために暗殺者を送り込むことも辞さない。これはおそらく、最も悪名高いスパイの暗殺手段だ。
1年前、親ロシア派の元ウクライナ議会議員イリヤ・キワ氏が、モスクワ郊外の村で射殺された。犯人はホテルの敷地内に気づかれずに侵入し、公園を散歩していたキワ氏を2回撃った。
この時もウクライナは公式声明を出さなかったが、SBUの情報筋は自分たちの関与を示唆した。
わずか5日前にも、ロシアの著名なミサイル科学者ミハイル・シャツキー氏が、モスクワ郊外の森で射殺された。これにもウクライナの軍事情報機関が関与したとされているが、どこもそれを認めてはいない。
シャツキー氏は、ウクライナに多くの破壊と犠牲をもたらしたロシアの巡航ミサイル「Kh-59」および「Kh-69」の近代化を担当していた。
キリロフ氏の殺害がシャツキー氏の殺害から数日のうちに行われたという事実は、ウクライナのスパイがロシアに深く浸透していることを示している。
攻撃の対象となっているのは、政治家や軍事関係者だけではない。
2022年8月、ダリヤ・ドゥーギナ氏が自動車に仕掛けられた爆弾で殺害された。ロシアのウクライナ侵攻を正当化に影響を与えたとされる国家主義思想家アレクサンドル・ドゥーギン氏の娘で、この攻撃はドゥーギン氏への明確なメッセージとみられている。
ダリヤ・ドゥーギナ氏殺害の現場画像提供, ロシア捜査委員会
画像説明, ダリヤ・ドゥーギナ氏は、運転していた自動車の爆発によって殺害された
ロシア当局の捜査によると、この攻撃には2人のウクライナ人が関与していた。これは、ウクライナが標的を「排除」するためにロシア深部に工作員を送り込んだ明白な例とされている。ナタリア・ウォウク氏(43)は、ウクライナ東部の占領地ドネツクからロシアに入国。その後、別のウクライナ人と協力し、爆弾を組み立てるためにガレージを借りた。裁判によると、2人はドゥギナ氏が殺害される前日にロシアから逃亡することに成功したという。
一連の攻撃は、ウクライナの特殊部隊が利用できる幅広い手法を示しているが、キリロフ中将の暗殺はウクライナ政府によるものではない可能性があると考えている専門家もいる。
キーウを拠点とする軍事オブザーバーのユーリイ・カリン氏は、これはロシア軍内部の権力闘争の結果か、ロシアが戦争犯罪の主要な証人の一人を排除しようとした結果である可能性があると述べている。
一方で、もしこれがSBUの仕業であれば、そのメッセージは明確だとカリン氏は言う。「モスクワ中心部でさえ、ロシアの将軍たちは安全だと感じることができない」。
爆発でロシア軍幹部ら2人死亡 ウズベキスタン国籍の男を拘束https://t.co/8PUO7kHHYe #nhk_news
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ロシアの首都モスクワでロシア軍幹部ら2人が死亡した爆発について、ロシアの治安機関は18日、事件に関与した疑いでウズベキスタン国籍の男を拘束したと発表しました。
ロシアの首都モスクワで17日、住宅の玄関付近に仕掛けられていた爆発物が爆発し、ロシア軍で生物・化学兵器などを担当する部隊のトップ、キリロフ中将ら2人が死亡しました。
この事件でロシアの治安機関、FSB=連邦保安庁は18日、ウズベキスタン国籍の男1人を拘束したと発表しました。
発表によりますと、男はウクライナの特殊機関に勧誘され爆発物を取り付けた電動スクーターをキリロフ中将の住宅の玄関付近に止め、周辺にビデオカメラを設置したということです。
そのビデオカメラを通じてウクライナ側の組織がオンラインで現地の状況を確認していて、中将が住宅から出てきたところで遠隔操作で爆発が起きたとしています。
FSBは拘束した男への取り調べとする映像を公開し、このなかで男は見返りとして「10万ドルとヨーロッパのパスポートを与えると言われた」と述べています。
FSBは声明を出し、「テロ攻撃に関与したウクライナの特殊機関の人間は捜しだされ、相応の罰を受けることになるだろう」としています。
暗殺されたロシア核・生物・化学防衛軍(NBC)のトップであるイーゴリ・キリロフ中将、コロナの裏に米国とビッグファーマがいることを示唆(2023年8月)https://t.co/GC3zvOQxHQ pic.twitter.com/aSfnti4MF5
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ゼレンスキー氏、ロシア「影の船団」排除呼びかけ 環境災害懸念も表明 https://t.co/RG4JHPXfN6 https://t.co/RG4JHPXfN6
— ロイター (@ReutersJapan) December 18, 2024
ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ロシアが制裁を回避して石油取引を行うために利用しているとされる「シャドーフリート」(影の船団)について、欧州の水域で活動できなくするよう西側の同盟国に要請した。
ゼレンスキー氏はXへの投稿で、ロシアのプーチン大統領は「影の船団」を使って戦争資金を調達しているとし、制裁措置に加え、他の方法を通して制限するよう呼びかけた。
その上で、こうした船舶の多くは老朽化し、メンテナンス不足のまま監視なしで運航されていると指摘。「影の船団」は最大の脅威の1つとの認識を示した。
ウクライナ近辺では、15日にロシア本土とクリミア半島の間にあるケルチ海峡でロシア船籍のタンカー2隻が嵐のために難破。1隻は半分に折れて船首側が沈没し、周辺海域に重油が流出した。半分に折れたタンカーは全長136メートルで、1969年建造だった。
ゼレンスキー氏は、このロシアのタンカーによる原油流出を「環境災害」と指摘。「これよりも大型で危険なロシアのタンカーが運航されている。『影の船団』を止めなければならない。止めることで、ロシアの戦争資金を断つだけでなく、自然環境も守ることができる」と述べた。
英、ロシア「影の船団」20隻に制裁 ウクライナ侵攻の対応強化 https://t.co/gmjPcqTusB https://t.co/gmjPcqTusB
— ロイター (@ReutersJapan) December 18, 2024
英国は17日、ロシアの違法な石油輸送に関与した疑いがある20隻の船舶に制裁を課した。ロシアが制裁を回避して石油取引を行うために利用しているとされる「シャドーフリート」(影の船団)を標的とした最新の措置となる。
政府は声明で、こうした措置でロシアの戦争遂行能力が制限されると指摘。スターマー首相は「ロシアの行き詰まりつつある戦時経済に一段の圧力がかかる」と述べた。
在英ロシア大使館は、制裁措置が多様な国の旗を掲げるタンカーを対象としていることを挙げ、「国際貿易を妨害しようとする無駄な試み」とした。
英国を含む西側諸国12カ国は16日、ロシアの影の船団を阻止するための措置で合意した。
スターマー首相はまた、ウクライナのエネルギー網修復に向け3500万ポンド(約4400万ドル)の緊急支援を実施すると発表した。
プーチン氏は見た目より弱い、西側はロシアの弱さを今こそ突け-社説 https://t.co/YxqCJo7qWO
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) December 17, 2024
ロシアのプーチン大統領は西側の制裁など容易に乗り越えられるとでも言わんばかりに、同国経済の堅調さを装おうとしている。トランプ次期米大統領ら西側の指導者が思慮深い和平合意を望むのであれば、その主張をうのみにするべきではない。
プーチン氏は他の大半の独裁者よりも、強靭(きょうじん)な経済を持つ重要性を理解している。ウクライナ侵攻に先立ち、プーチン氏は自らの体制を守るための財政のとりでを築いた。収支均衡の連邦予算、最小限でしかない外国からの借り入れ、数千億ドルに上る中央銀行の準備金、1750億ドル(約27兆円)規模の国家基金などだ。この基金は、化石燃料に依存する歳入にエネルギー価格の変動が及ぼす影響を和らげることを目的としている。
こうした準備(と石油・ガスの輸出継続)が、予測された経済の崩壊をプーチン氏が防ぎ、西側の制裁を乗り越える上で役立った。同氏はまた、国内総生産(GDP)の4%未満だった軍事費を(ある試算によると)10%にまで引き上げ、軍事関連生産で高賃金の雇用を用意し、貧困に苦しむ兵士の家族に生活が一変するほどの一時金を提供するなど、大規模な景気刺激策を実施した。政府の住宅ローン補助(現在は廃止)と相まって、この大盤振る舞いは消費支出と建設ブームをあおった。
今、そのツケが回ってきている。全てが値上がりし、ある推計によると、ロシアにおける代表的な消費財のバスケット価格は、戦争前と比べて約80%上昇した。労働力の多くが死亡や負傷、その他の理由で働けなくなり、賃金は急騰した。インフレ高騰で中央銀行は主要金利を21%という極端な水準まで引き上げざるを得なくなり、民間企業の投資は事実上不可能になった。
景気刺激策の効果も薄れつつある。公式指標によると、経済成長率は今年の3.9%から来年は1%に減速する見込みだ。これに独自でインフレ調整を施すと、ロシアの実質GDPは大幅に縮小したことが分かる。
プーチン氏にとってはさらに悪いことに、同氏のとりでは大きく弱体化した。中央銀行の約3000億ドルに上る準備金は欧米に滞留したままで、おそらく二度とロシアに戻ってくることはないだろう。国家基金の中国・人民元建て流動性資金は、約310億ドル相当にまで減少した。
乱脈融資で銀行の体力も奪われ、世界的な原油価格の下落などの経済的な衝撃に対して、ロシアははるかに脆弱(ぜいじゃく)になった。戦争が長引けば長引くほど、打撃は大きくなり、増税や社会保障費の削減といった不人気な措置に頼らざるを得なくなるだろう。
確かに、経済的な制約だけでプーチン氏に戦争の早期終結を強いることはできないだろう。だが、西側諸国には利用すべき強みがあることを示してもいる。米国と欧州を合わせた経済規模は、ロシアの20倍以上だ。ロシアよりも多くの資金を投じ続けるとの決意を見せれば、プーチン氏を交渉の席につかせ、重大な影響力を発揮する助けになるだろう。このような決意は、高性能兵器の継続的な供給と制裁の厳格化と組み合わせることで、妥当な合意を引き出す可能性を最大限に高めることができる。
米国をはじめ各国でウクライナ支援に対する市民の熱意は明らかに冷めつつある。しかし、いま支援を削減しても、望ましい条件で戦争を終わらせることはできないだろう。それどころか、プーチン氏を増長させ、長期的にはるかに大きな代償を支払わされることになるのはほぼ確実だ。ロシア経済は見た目よりも弱い。西側は可能なうちに、この機会を捉えるべきだ。
原題:Putin’s Weaker Than He Looks. Seize the Opportunity: Editorial(抜粋)
ロシア、クルスク攻防で攻撃強化 ウクライナ東部にも圧力強める https://t.co/flTEA2uJ3V https://t.co/flTEA2uJ3V
— ロイター (@ReutersJapan) December 18, 2024
ウクライナ軍のシルスキー総司令官は17日、ロシア西部クルスク州の攻防戦でロシア軍が攻撃を強化するとともに、ウクライナ東部ドネツク地域への圧力も強めたと述べた。
ウクライナ軍は1170キロメートルに及ぶ前線で疲弊し、数でも劣勢に立たされているという。
シルスキー総司令官は政府と地域当局者らに向けた演説で「敵は3日連続、クルスク地域で激しい攻撃を行っている」と指摘。ロシアは北朝鮮軍を「積極的に」利用しているとも述べた。
クルスク方面での軍事衝突の件数は、先週末の1日当たり約40件から過去24時間で68件に増加したという。
ウクライナは8月のクルスク州への越境攻撃で制圧した地域のうち約40%をロシア軍に奪還された。
軍事アナリストらは、同地域への侵攻により、すでに長い前線がさらに延長され、ウクライナ軍にさらなる負担が加わったと指摘している。
北朝鮮兵に数百人の死傷者、ロシア西部で戦闘=米軍当局者 https://t.co/NOWn0FmzIv https://t.co/NOWn0FmzIv
— ロイター (@ReutersJapan) December 17, 2024
米軍当局者は17日、ロシア西部クルスク州でウクライナ軍との戦闘に参加している北朝鮮兵に数百人に死傷者が出ていると述べた。
死傷した北朝鮮兵の階級については、下級兵から「トップに非常に近い」兵士まで含まれるとした。
ゼレンスキー大統領“ロシアが死亡北朝鮮兵士の証拠隠滅”非難https://t.co/iXiPPgImJU #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) December 17, 2024
ウクライナのゼレンスキー大統領は、越境攻撃を行っているロシア西部での戦闘に北朝鮮の兵士が参加していることを隠すため、ロシアが戦闘で死亡した北朝鮮兵士の証拠の隠滅を図っていると主張して、非難しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、SNSで、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州での戦闘をめぐり、ロシアは、北朝鮮の兵士をウクライナ軍の陣地を攻撃するために投入しているだけでなく、北朝鮮の兵士たちの戦闘での損失を隠そうとしていると訴えました。
その上で「ロシア軍は、わが国の兵士たちとの戦闘で死亡した北朝鮮の兵士たちの顔を、文字どおり焼こうとしている」と主張して北朝鮮兵士の遺体の証拠隠滅を図っていると非難しました。
投稿では、無人機から撮影したとみられる雪の積もった森の中に身を寄せる北朝鮮の兵士だとする映像や遺体の顔の隠滅を図る場面だとする映像も公開されています。
ゼレンスキー大統領は「北朝鮮の人々が、プーチンのために戦い、命を落とす理由はひとつもない。彼らが亡くなったとしても、ロシアが彼らに与えるのは屈辱だけだ」と指摘しました。
北朝鮮の兵士の死傷者数百人か 米軍当局者
AP通信などによりますと、アメリカ軍の当局者は17日、ロシア西部クルスク州で、戦闘に参加している北朝鮮の兵士の死傷者が数百人にのぼっているという見方を示しました。
北朝鮮の兵士をめぐって、アメリカ国防総省はこれまで、1万2000人ほどがロシアに派遣され、ロシア軍の一員として、主に歩兵の役割を担ってクルスク州の前線に投入されたとしています。
ウクライナ高官「トランプ氏とゼレンスキー大統領は考え一致」https://t.co/WZR6PAsUWC #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) December 17, 2024
ウクライナ政府の高官がNHKのインタビューに応じ、アメリカのトランプ次期大統領とゼレンスキー大統領は、ロシアと和平交渉を始めるには、軍事力が必要だという考えで一致しているとの見方を示した上で、アメリカからの軍事支援の継続に期待を示しました。
ウクライナのポドリャク大統領府顧問は17日、首都キーウでNHKのインタビューに応じました。
この中で、ポドリャク顧問は、軍事侵攻を続けるロシアとの和平交渉について「ロシアは力を通じてのみ、交渉のテーブルに着かせることができる。ここが、トランプ氏とゼレンスキー大統領の見方が一致している点だ」と述べ、トランプ氏とゼレンスキー大統領は、ロシアと和平交渉を始めるには、軍事力が必要だという考えで一致しているとの見方を示しました。
そのうえで「ウクライナ支援の削減は、ロシアが国際社会であつかましく振る舞うことにつながる。ロシアが民主主義同盟を打ち破るというのはおかしな話にみえる」と述べ、アメリカによる軍事支援の継続に期待を示しました。
一方、トランプ氏が停戦に向けて中国の役割に期待を示していることについては「中国はロシアとの貿易で利益を上げるチャンスが拡大している」と述べ、現時点では、中国の働きかけは期待できないとの認識を示しました。
また、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州で、北朝鮮の兵士が戦闘に参加していることについては、ウクライナ軍の戦略的な判断には影響しないものの、ロシア軍が局地的に兵力で優位に立つとして、国際社会に対し、断固とした対応をとるよう呼びかけました。
このほかポドリャク顧問は、将来的なロシアの侵攻を抑止し、ウクライナの安全を確保する方法について、NATO=北大西洋条約機構への加盟が最も望ましいとしながらも、アメリカやイギリスとの2国間の同盟関係の構築に向けた提案があれば、ゼレンスキー大統領が前向きに検討するとの考えを示しました。
トランプ氏のウクライナ特使、1月初旬にキーウ訪問=関係筋 https://t.co/vDmqsrTiAS https://t.co/vDmqsrTiAS
— ロイター (@ReutersJapan) December 17, 2024
トランプ次期米大統領がウクライナ・ロシア担当特使に指名したキース・ケロッグ元米陸軍中将が、1月初旬にウクライナの首都キーウのほか、欧州主要都市を訪問することが複数の関係筋の話で分かった。ただ、モスクワを訪問する予定はないという。
関係筋によると、キーウでのウクライナ高官との会談のほか、イタリアやフランスなど他の欧州主要国での首脳との会談が調整されている。会談は積極的な交渉ではなく、トランプ次期政権のための「事実確認」に焦点を当てたものになるという。
訪問はまだ調整中で、予定が変更される可能性もあるとしている。
トランプ氏はこれまで、大統領就任後24時間以内、可能ならそれ以前にロシアとウクライナの戦争を終結させると表明している。
トランプ氏の政権移行チームの報道官は会談計画についてコメントを控えたが、速やかな戦争終結が同氏にとって引き続き優先事項だと指摘。「(次期大統領は)2期目の最優先事項はロシア・ウクライナ戦争の平和的解決を早期に交渉することだと繰り返し述べてきた」とした。
同氏の側近らは複数のウクライナ終戦案を提示しており、いずれもウクライナによる当面の領土割譲につながる内容が含まれている。
ケロッグ氏が今年、トランプ氏に示した案では、現在の戦闘ラインを凍結するとともに、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を当面断念するとしている。ただ、ケロッグ氏は自身の案が出発点で、次期政権がなお最終的な計画を策定中だとも示唆している。
ウクライナ支援の調整機能、米国からNATOに移管=関係筋 https://t.co/0KsLXdrTLK https://t.co/0KsLXdrTLK
— ロイター (@ReutersJapan) December 17, 2024
北大西洋条約機構(NATO)は、西側諸国による対ウクライナ軍事支援の調整機能を米国から引き継いだ。関係筋が17日明らかにした。移管は計画されていたが、数カ月遅れで行われた。
NATOに懐疑的なトランプ次期米大統領からウクライナ支援メカニズムを守る狙いがあるとみられているが、ウクライナ支援の比率が高い米国が支援削減に踏み切れば、今回の移管の効果は限定的となる可能性がある。
NATOの新たなウクライナ支援調整組織「ウクライナ安全保障支援及び訓練組織(NSATU)」の本部はドイツ・ウィースバーデンの米軍基地にある。
関係筋によると、現在完全に稼働しているという。引き継ぎが遅れた理由は公表されていない。
NATOの欧州連合軍最高司令部(SHAPE)は、NSATUが米国や国際機関から責任を引き継ぎ始めたと説明した。
SHAPE司令官のクリストファー・G・カボリ米陸軍大将は「NSATUの活動は、ウクライナを強力な立場に置くことを目的としており、これによりNATOは欧州と北米の10億人の安全と繁栄を維持できる強力な立場に立つことになる」と述べた。
ウクライナ平和維持軍、欧州首脳会議で討議の可能性=ゼレンスキー氏 https://t.co/jXycYhNara https://t.co/jXycYhNara
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ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ブリュッセルで18日に開かれる欧州首脳会議で、ウクライナへの平和維持部隊派遣の是非が議題になる可能性があると述べた。
ゼレンスキー氏はウクライナ西部リビウを訪問しているポーランドのトゥスク首相との共同記者会見で「外国部隊だけでなく、ウクライナが何かを提起する可能性もある」とし、安全保障のほか、長距離防衛能力やウクライナでの兵器生産への投資などを挙げ、ウクライナの緊急的な強化が議題として取り上げられるとの見方を示した。
トゥスク氏は、ポーランドは部隊の派遣を検討していないと改めて表明しながらも、ウクライナのNATO加盟に向けあらゆる努力を行っていくと言及。停戦交渉がロシア側の優位な立場から行われないようにしなければならないとの考えも示した。
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