【土・日曜日に書く】ロンドン支局長・木村正人 「JAPAiN」の特効薬
氏は「君、産経だと言ったね。ナショナリスト(愛国主義者)の新聞なのに、もっと自分の国に誇りを持たないといけないぞ」と、“カウンター”を放ってきた。そのうえで、「日本の政治は混乱から危機に陥っているが、次の総選挙とその後に予想される連立を経て、経済、政治改革へと動き出すだろう」と展望、(1)少子高齢化、人口減少問題を克服するには政治改革が不可避だ(2)中国の対日圧力が増し、日本の政治家は独立国家としての存亡をかけて変化を迫られる−と、その根拠を挙げた。
エモット氏は新著で、日本の政官財界で起きている変革の兆しを例に取り、現実的で慎重な日本が緩やかに変わってきている様子を描き出す。そのうえで、日本が明治維新、先の敗戦で大変革を遂げた点を挙げ、「日本は選択の余地がない状況に追い込まれたとき大きく変化する」と指摘している。
勝者だったはずの産経が、なぜ日経に独走を許しているのかを考えるべきだと思う。
Rivals: How the Power Struggle Between China, India and Japan Will Shape Our Next Decade
- 作者: Bill Emmott
- 出版社/メーカー: Houghton Mifflin Harcourt
- 発売日: 2008/05/05
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