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東洋的な見方
北海道大学准教授 中島 岳志
彼の見るところ、西洋思想においては、主体(見るもの)と客体(見られるもの)の分離が前提となる。主体が一方的に客体をとらえ、理解しようとする。そうすると、客体化された「ひと」や「もの」は主体によって操作することが可能なものと位置づけられ、そこに理性への過信と権力的な支配の構造が生まれてくる。
<中略>
このような認識は、キリスト教の神が「力と律法と義とで制御する」父であって「無条件の愛でなにもかも包容する」母ではないことに由来する、と大拙は言う。そして「西洋の愛には力の残りかすがある」と言い、その構造的な問題を指摘する。

日経新聞朝刊)
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