首相はおそらく解散・総選挙を年明けまで持ち越したいのだろう。来年度予算を編成した上で、通常国会冒頭での解散を考えているのだろうか。
しかしそれでは、政権交代が実現したとすると、最大の仕事である予算編成権を新政権から奪ってしまうことになる。
麻生首相は、おそらく内閣支持率と日経平均株価の2つの数字を必死に追い続けているのに違いない。これらが上向く機会をとらえて解散したいのだろう。
しかし、残念ながらそんな機会は訪れそうもない。なぜなら、この2つの数字は“構造的凋落”の中にあると思われるからだ。
首相の資質は、解散・総選挙に対する洞察や決断に掛け値なしに表れるものだ。