https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

「政界再編」か「政権交代」か 日本政治20年来の対立軸が決着する年|政局LIVEアナリティクス 上久保誠人|ダイヤモンド・オンライン

 現在政治家が使う「政界再編」という言葉は、その本来の意味から逸脱している。この言葉を使うのが、主に「既得権側にいる人たち」だからだ。彼らが使う「政界再編」には、与党政治家や官僚が、政党のメンバー構成を少し組み替えるだけで、既得権を維持したまま生き残りたいというニュアンスがある。また、「野党・民主党の分裂」という彼らの願望も含まれている。

 一方、野党側は「政界再編」と言わず、「政権交代」という言葉を好んでいる。「政権交代」とは、自民党を下野させて官僚の長年の癒着関係を解体し、既得権益を打破することを目指すものだ。

 私は、この「政界再編」と「政権交代」という2つの言葉は、約20年前に海部内閣の政治改革で、「選挙制度改革」が争点となった時から、日本政治の対立軸を示すキーワードだと考えている。

 そして、小泉さんのもう1人の盟友・森喜朗さんや、「竹下派」内で小沢さんらに反発した小渕恵三橋本龍太郎梶山静六さんらとともに、「自民党を中心とした保守政権を維持する事が日本の国益である」との信念に基づいて、自民党政権の基盤を安定させる「中選挙区制」を維持することによって、保守勢力の基盤を再構築することで乗り切ろうと考えた。そして、彼らが自民党存続の危機に際して、野党内に存在する保守的な勢力を取り込もうとして使っている言葉が「政界再編」なのだ(以下、この勢力を「政界再編派」と呼ぶ)。