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【本ナビ】「新版 民主党の研究」

 小沢一郎という人は世間から見れば分かりにくい。「剛腕」「選挙の神様」などと呼ばれる実力を持ちながら、自民党時代は総理になれるチャンスに動かず、離党してからは、各党をつくっては潰し、ときには政権の一翼を担いながら、いつも「政局の中心」にいたと言う印象がある。かつての側近が次々と去って行く姿も見てきた。「去るものは追わない」「説明をしない」…。


 思想信条の違う者が集り“ごった煮”と揶揄される民主党で、最も考え方が違うのは「安全保障」や「憲法改正」に対する問題であろう。党内で旧社会党出身者など「左派」を抑えているのもまた、小沢なのだという。


 自民党時代からの盟友議員は、「(元自民党だから)社会党を抑えるコツは心得ている」と評してみせるが、自身の発言もどんどん変わっていったのは否めない。小沢の究極の目的とはいったいなんだろう? それは「政権を取ること」自体ではなかったか。塩田潮著、平凡社新書、819円)