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【対談】人材育成の人間学 素心・不器会 会長 下村澄

地方格差は人材の格差

いい人材を確保しておもいきり責任を持たせて、いい結果を出させればいいんです

松下さんは、家が貧乏だったから学校に行けなくて、人よりも努力して伸び上がろうという意欲を持った。体が弱いから人を使わざるを得ない、任せざるを得なかった。人事の基本は、人を知ること、知ったら使うこと、使ったら任せることなのですが、松下さんは、任せて人を育てた。

やらせる人はいても、任せる人はなかなかいません。しかし、松下さんは人は自分にないものを全部持っているはずだからと、社長の時の口癖は「あんたどう思う」でした。

「さくらは静かに時を待つ」という言葉がありますが、冬のさなかにどれだけ努力して花を咲かそうとしてもムリだけど、その時期に、やることをしていれば春にはちゃんと花を咲かせる。これが宇宙の摂理に従うという事です。

基本は人間学だと思います。基礎さえ徹底的に鍛えていればぶれないはずです。
最新の量子物理学研究の論文を読んで気がついたのですが、人間のものの考え方は原子に反応するのではないのかと。学問を究めた安岡先生と、経営を突き詰めた松下さんと、量子物理学はどうも一致しているのです。

だから、ものの考え方は非常に大事だと。稲盛和夫さんは、人間の成果は、能力&情熱・超能力のような六感&ものの考え方のかけ算だと。ものの考え方はマイナスゼロからプラス100、能力と情熱は、ゼロから100。かけ算ですから一番根本の、ものの考え方が狂っていたら、どれだけ社会に悪い影響を及ぼすかわからない。

安岡先生は一番大事なのは「情」と言われました。情がない知識はダメなんですね。

安岡先生は、人の精神状態が良かったら、絶対に国は潰れない。
住んでいる人の考え方が廃退した時、どんな強国でも会社でも、自己崩壊すると言われました。

専門的にする方が手っ取り早いようですが、基礎のしっかりしていないものは何をしてもぐらぐらしますよ。
しかし、徹底的にいじめられた中から案外気づくこともあるのが日本なんです。

国のオーナーは国民です。オーナーがチェンジすれば、政治も変わらざるを得ない。だから、遅いようでも子供の教育から始めた方がどうも早いと思ってます。
安岡先生が凄いのは、例えば、トップが間違うと必ず大変な影響力がでる。だから何かあると必ず一対一で会って指導されていました
自分は表に出ないようにして、日本国民の健全のためにいろいろな材料だけを提供しようとされた。そういうことを丹念にされていかれたんです。

多くの人が評論している時に、先生は行動されていたんです

安岡先生が亡くなった時、次の人はいませんか? と言われたのですが。東洋を究めた人もいるし、西洋を究めた人もいる。しかし、西洋と東洋を両方わかってバランスのとれる人は案外いないんです。
いい人材が一人でるだけで、相当変わりますからね。一番はトップリーダーですよ。

安岡先生は、東洋古典で行きつくのは易経だと言ってました。すべてが陰と陽でなりたっているという事です。