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高橋乗宣 冷戦時代の発想引きずる自民党の迷走

これでは選挙で負けるはずである。自民党の代表質問を見ていて痛感した。時代感覚が欠如しているのである。

企業の国際競争力や収益の拡大を後押しする姿勢は、中国やインドなど新興国が掲げるべき政策である。

いくら企業の業績が上向いても、国民の暮らしが楽にならないのは、小泉・竹中政治で結論が出ている。企業が潤っても地方は疲弊し、所得の格差が拡大、ワーキングプアという言葉まで生まれた。それでもなお成長戦略を重視する発想には驚かされる。

冷戦時代の亡霊も引きずっている。ベルリンの壁が崩壊して20年。ズレは致命的だ。

「自助」を支援する「公助」が必要なのは論をまたない。介護と仕事の両立が難しいとか、子育てに四苦八苦しているとか、頑張っている人を社会全体で支えるのは当然だ。財政健全化を掲げて社会保障費を一律削減し、「自助努力が大事」と突き放すのは単なる手抜き。他人の痛みも分からず「公助」を社会主義的と決めつける姿勢は時代遅れの自民党を象徴している。

正しい時代感覚なしに自民党の再生はない。