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ウクライナの向こうに中国の影;北京はモスクワを支持する - The Voice of Russia

最近、中国共産党機関紙「人民日報」は一面で、ウクライナ情勢を扱い、その中では「冷戦の精神に包まれた」「ロシアと中国の戦略的接近は、世界の安定の支柱になる」といった表現が用いられた。


中国の別の新聞「Global Times」、こちらも共産党のコントロール下にあるものだが、そこでは、ウクライナにおける欧米諸国の政策を「西側の大失敗」とし、次のように報じている―


「親欧米体制を作り出そうとの目論見は挫折し、生まれたのはカオスだった。西側には無秩序を整え直する力もないし英知もない。我々は、困難に立ち向かわなくてはならないロシアに失望することはないだろう。中国は、彼らのしっかりとした戦略的パートナーとなるべきだ。」


ドイツの週刊誌「シュピーゲル」の評論員は、そのコメントの中で「中国主要紙の報道に見られるロシアに関するこうした友好的で力強い言葉は、ロシアと欧米が対立する中で、世界で最も人口の多い国が世界で最も広大な面積の国の側に立っていることを証拠立てるものだ」と指摘し、次のように書いている―


「特に現在、ロシア外務省の専門家らは、中国との『軍事政治的協力に関する』条約案を作成中だ。詳細はまだ明らかではないが、これは、プーチン大統領が2001年に調印した善隣友好協力条約での合意を、さらにはるかに前に進めたものとなるはずだ。


先にロシア政府は、一連の自国の武器・兵器を中国に売却するのを拒否したが、近くこれを変える可能性がある。以前から中国は、例えば、米国の空母を殲滅可能な巡航ミサイルを搭載するロシアの原子力潜水艦『プロジェクト949A』を手に入れたいと欲している。 ロシアの軍産複合体の影響力のある代表らも、あらゆる中国への武器輸出制限を撤回するよう求めている。


ウクライナも、中国に対する武器の巨大供給国だ。それゆえNATOとの接近は、軍事協力関係を絶望的なものにしてしまう恐れがある。その意味でも中国は、ウクライナがロシアの影響力圏にとどまってほしいと望んでいるのだ。


雑誌「シュピーゲル」から