ウクライナ東部のドネツクやルガンスクでは、ロシア系住民のデモ隊が自治権の拡大を求めて州政府庁舎などの占拠を続けています。
こうしたなか、12日ドネツクから北におよそ100キロのスラビャンスクで、武装した集団が警察署や保安庁の庁舎を占拠し、さらに周辺の複数の町でも相次いで警察の建物が襲撃され、一部では武装集団と警察との間で銃撃戦となりました。
こうした事態を受け、暫定政権のアバコフ内相は13日、インターネットの交流サイト、フェイスブックで、「スラビャンスクで対テロ作戦を開始した」と述べ、一部で強制排除に乗り出したことを明らかにしました。
アバコフ内相は、警察署を占拠している武装集団が建物を包囲した暫定政権側の特殊部隊に向けて発砲しているとして、スラビャンスクの住民に対し、自宅から外に出ないよう呼びかけました。
ウクライナの暫定政権は、州政府庁舎などを占拠しているデモ隊に対しては対話を呼びかけていますが、武装集団による警察署への襲撃についてはテロ行為とみなして厳しく対処する姿勢で、銃撃戦など衝突への懸念が高まっています。
Ukraine's Slavyansk under siege as Kiev orders crackdown on protests ― RT News
There are reports from the scene of a gunfight in the city of Slavyansk in eastern Ukraine, where anti-government protesters seized several buildings. It comes after Kiev announced an “anti-terrorist operation” against the protesters.
【ウクライナ情勢】強制排除「全土から部隊投入」 内相が言明 - MSN産経ニュース
警察特殊部隊が出動命令を拒否したと伝えられるなど、東部で新政権の支配が揺らぎ始めている状況を打開するため、実力行使に踏み切ったとみられる。
アバコフ氏はスラビャンスクでの強制排除に「全土から部隊を投入している」と言明した。内務省だけでなく国防省も参加しているという。
アバコフ氏は12日、東部都市で行政庁舎などが親ロシア派に占拠された事態に関し「ウクライナ政府はロシアによる攻撃だとみなしている」と非難。根拠の一つとして、スラビャンスクで警察署を占拠した武装集団が、ロシア軍だけが持つ装備付きの銃を持っていたと指摘した。
Ukraine sends forces to confront armed pro-Russian rebels | Reuters
Ukraine's government said on Sunday it was sending security forces into the eastern city of Slaviansk where pro-Russian militants have seized control in what Kiev describes as an act of aggression by the Kremlin.