アメリカ軍のデンプシー統合参謀本部議長はヘーゲル国防長官と共に13日、議会下院の軍事委員会の公聴会で「イスラム国」との戦いについて証言しました。
この中でデンプシー議長は、イラク北部の都市モスルやシリアとの国境付近では「イスラム国」との戦況がさらに複雑になっていると指摘しました。
そして、「イラク政府軍に随行するため、こうした地域にアメリカ軍の部隊を派遣することを検討していることは確かだ」と述べ、大規模な部隊は想定していないとしつつも、アメリカ軍の兵士を地上での戦闘に参加させることも検討していると明らかにしました。
アメリカ軍はイラク政府軍の訓練のため新たに最大1500人の兵士を派遣する計画で、議会に追加予算の拠出を求めていますが、一方、オバマ大統領は兵士が地上で戦闘を行うことはないと強調しています。
この公聴会で野党・共和党のマケオン委員長は、オバマ大統領が軍の提言を聞き入れていないとしたうえで、「最低限度のことしかやらない大統領の戦略が効果があるとは思えない」などと批判し、今後「イスラム国」との戦いでアメリカ軍の一層の関与が求められることも予想されます。