那覇市の野球場で開かれた集会は、翁長知事を支える県議会の与党会派や市民団体が呼びかけたもので、主催者発表で3万5000人が参加しました。
集会で翁長知事は「沖縄県の民意を伝えたにもかかわらず、安倍総理大臣は日米首脳会談の共同会見で『普天間基地の危険性を辺野古への移設で1日も早く除去する』と発言し、強い憤りを感じている」と、政府の姿勢を厳しく批判しました。
そのうえで「新辺野古基地の建設を阻止することが、普天間基地問題を解決する唯一の政策だ」と決意を述べました。
70年前の沖縄戦で負傷した兵士の看護に動員された元学徒の中山きくさん(86)は「武力を伴わない平和が一番だということを戦争を知らない皆さんも分かってください。基地を強化して戦争が無くなるわけではありません」と、県内移設反対を訴えました。
このほか、アメリカの著名な映画監督、オリバー・ストーン氏から激励のメッセージが寄せられました。
集会では、「県民の意思に反する移設計画の強行は、日本の民主主義と地方自治の根幹を破壊する暴挙だ」として、県内への移設断念と普天間基地の閉鎖・撤去を求める決議が拍手で採択されました。
翁長知事は今月27日からアメリカを訪問する予定で、17日の集会の様子を含め、移設計画に反対する沖縄県の考えを直接伝えたいとしています。
名護市から参加した女性は「県外からもたくさんの人が参加してくれて、反対の思いが広がっていることを感じました。屈することなく引き続き新基地建設の反対を訴えていきたい」と話していました。また、埼玉県の男性は「本土にいてはなかなか分からない沖縄県民の思いが分かりました」と話していました。