オーストリアのウィーンで続けられている、欧米など関係6か国とイランの協議は、交渉期限が3日後に迫った27日、アメリカのケリー国務長官とイランのザリーフ外相が会談を行いました。会談の冒頭、ケリー長官が「希望を持っているが、難しい課題が残っている」と述べたのに対して、ザリーフ外相は「重要な合意にたどりつけるよう、できることは何でもやる決意だ」と応じました。
このあと、フランスのファビウス外相がウィーンに到着し、記者団に対して、「イランが核兵器を持たないことを保証するしっかりとした合意が必要だ」と述べました。そのうえで、イランの核関連の研究や開発を永続的に制限することや、軍事施設を含め厳格な査察を認めること、そして、合意に違反した場合には解除した制裁を直ちに戻す仕組みを作ることの3点を、交渉妥結のための具体的な条件として挙げました。
28日には、EU=ヨーロッパ連合のモゲリーニ上級代表も現地入りして、関係国で閣僚級の協議を行う見通しで、難航する交渉の妥協点を探る動きが本格化しています。